欧州LCCがまた破綻。英モナーク航空が運航停止、予約も取り消し

11万人が渡航先に取り残され

イギリスの格安航空会社LCCのモナーク航空が破綻しました。全便が運航停止し、約30万件の予約が取り消されています。ヨーロッパでは、8月にドイツのLCCエアベルリンが破産手続きを申請したばかりです。

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リゾート地へのLCC

モナーク航空は、イギリスの航空業界5位。1968年4月に運航を開始した老舗航空会社です。もともとチャーター専門でしたが、その後、定期便運航に進出。2004年に機内サービスを別料金とする、いわゆるLCCモデルに転換しています。

ロンドン郊外のルートン空港やガドウィック空港などを拠点に、地中海や中近東、アフリカ方面のリゾート地へ主に就航していました。

しかし、最近はLCCの競争激化で経営難に陥っており、2017年10月2日に全ての航空便の運航とツアー事業が停止されました。イギリス民間航空局(CAA)によりますと、約30万件の航空便の予約が取り消され、同社便を利用して渡航した約11万人がイギリス外にとどまっています。

モナーク破綻
画像:CAAウェブサイト

イギリス過去最大の航空破綻

CAAのCEOは、モナークの破産について、「過去最大のイギリス航空会社の経営破綻」と表現し、イギリス国外へ渡航している利用者に帰国便を手配する方針を示しています。

ヨーロッパのLCCでは、2017年8月にドイツ航空会社2位のエアベルリンが経営破綻し、破産手続きを進めています。エアベルリンはルフトハンザなどの支援により運航停止は免れています。

ヨーロッパではLCCの競争激化により、経営難の航空会社も出てきていることが、浮き彫りになったといえそうです。旅行者としては、気に掛けておきたいところです。

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