東京～岡山を安く行く方法をまとめてみました。新幹線、飛行機、高速バス、青春18きっぷなどについて、基本的なことから、ややマニアな行き方までご紹介します。
東京・岡山価格比較
最初に、東京～岡山間を旅行する際の価格表を掲載しておきます。確認できる範囲の最安値と普通運賃の表示です。内容の詳細な説明は、表の下の解説をご覧ください。
| 交通機関 | 価格 |
|---|---|
| 新幹線「のぞみ」指定席 | 17,660円 |
| 新幹線自由席 | 16,600円 |
| 新幹線自由席＋往復割引（片道あたり） | 15,530円 |
| 新幹線EX早得21 | 13,240円 |
| 新幹線EX早得21ワイド | 13,900円 |
| JAL普通運賃 | 34,300円 |
| JALウルトラ先得 | 9,800円～ |
| JR普通列車 | 10,670円 |
| 青春18きっぷ（1日あたり） | 2,410円 |
| グランドリーム号 | 13,200円 |
| グランドリーム号（早売10） | 5,100円～ |
| ままかりライナー | 5,100円～ |
東海道・山陽新幹線
東京〜岡山の旅の主役は東海道・山陽新幹線です。東京駅～岡山駅の所要時間は「のぞみ」号で約3時間13分、「ひかり」号で約4時間16分です。
正規料金は「のぞみ」指定席が17,660円、「ひかり」指定席が17,130円です。「のぞみ」のほうが530円高いですが、所要時間が1時間も違うので「のぞみ」利用がいいでしょう。
自由席は「のぞみ」「ひかり」とも16,600円です。したがって「のぞみ」を利用するなら自由席にすれば、それだけで指定席より6%も安くなります。「のぞみ」は「ひかり」に比べると指定席料金は高いですが、自由席料金は「ひかり」と同額ですので、「のぞみ」の自由席はおトクなのです。
新幹線に乗るときは、乗車券と特急券が必要です。この乗車券を購入する際に、東京〜岡山の「往復割引」を利用するという方法もあります。乗車券が1割引になります。
「往復きっぷの乗車券」+「自由席特急券」で購入すると、片道あたり15,530円。学生の場合は学割も活用しましょう。乗車券部分がさらに2割引になり、片道あたり13,610円です。ただし、東京～岡山間の往復割引は10日以内に往復する必要があります。
インターネット予約サービス「スマートEX」の割引きっぷもあります。主なものとしては、「EX早特」が14,260円～14,670円、「EX早特21」が13,240円です。6月1日から7月22日までの期間限定の「EX早特21ワイド」は13,900円です。
これらの割引きっぷは列車、座席数限定ですが、乗車日の3日前まで（または21日前）まで発売されています。「スマートEX」には無料で会員登録ができます。
なお、「EX早特21」は、6時台か10～15時台の「のぞみ」しか利用できませんが、「EX早特21ワイド」は全時間帯の「のぞみ」に乗車できます。そのかわり、「ワイド」のほうが値段が少し高くなっています。「EX早特21ワイド」の設定期間中、「EX早特21」は設定されません。
6枚綴りの新幹線回数券（指定席）もあります。98,340円で、1枚あたり16,390円です。金券ショップではばら売りされています。スマートEXの会員登録が面倒な人は、こちらの方がいいかもしれません。乗車時間帯や販売座席数の制限がなく、当日予約でも割引が受けられるのはメリットです。ただし、自由席の往復割引より高いです。
JR普通列車乗り継ぎ
JR東海道線の普通列車や快速列車で、東京～岡山間を移動することもできます。途中、5～6回の乗り換えで、所要時間は約12時間。JRの普通運賃のみで乗車できますが、価格は10,670円です。1万円以上かけて12時間というのは、割にあわない気もします。
春、夏、秋の学休期なら、青春18きっぷを使うという手もあります。青春18きっぷはJRの普通・快速列車乗り放題で、5日分セットが12,050円。1日あたり2,410円で済みます。乗り継いで12時間かかるとしても、この安さは魅力です。ただ、1日分だけをJR駅窓口では買えません。金券ショップで購入する場合、1日あたり3,000円くらいになることもあります。それでも激安ですが。
青春18きっぷの利用期間は、3月1日～4月10日、7月20日～9月10日、12月10日～1月10日の年3回です。
飛行機
羽田空港〜岡山桃太郎空港には、JALとANAが運航しています。JALの普通運賃は通常期34,300円、ピーク期36,900円です。ANAの普通運賃（FLEX）は32,100円～40,500円です。
いずれも、飛行機の普通運賃は、新幹線の定価のほぼ2倍で高すぎます。ただ、飛行機のチケットを定価で買う人は滅多にいないでしょう。割引運賃の最低価格は、JALの「ウルトラ先得」が9,800円～で、ANAの「スーパーバリュー」が10,090円～です。手に入りやすい格安チケットの価格帯は15,000円程度です。つまり、実勢価格は新幹線「のぞみ」と同水準です。
空港アクセスには、品川～羽田空港間が京急が約20分、292円。岡山駅～岡山桃太郎空港が約30分、780円です。
LCC
岡山空港に首都圏発着のLCCはありません。近隣空港で首都圏へのLCCが発着するのは高松空港のジェットスター・ジャパンと、広島空港の春秋航空日本です。いずれも成田空港へのフライトがあります。
岡山からは高松空港のほうが時間的に近いです。瀬戸大橋線と空港バスを高松駅で乗り継いで、約2時間弱です。高松～成田のジェットスターは片道4,590円（手数料別）から設定されていて、支払手数料620円と成田空港使用料390円を含めて総額5,600円が最低価格。
東京駅～成田空港の格安バスが1,300円。JR瀬戸大橋線と高松空港バスが2,330円。すべてを足すと、東京駅～岡山駅が8,930円～となります。最低価格で買えるとは限りませんので、ジェットスター利用の実勢価格としては11,000～13,000円程度が平均的でしょうか。
東京駅～成田空港～高松空港～高松駅～岡山駅と乗り継ぐと5～6時間はかかりますので、正直なところ、1万円以上かけるのは割にあわないと思います。LCCがセールの破格値で購入できれば、トータルで7,000円程度になることもありますので、検討していいかもしれません。
羽田空港発着なら、神戸空港発着のスカイマークも候補になります。岡山駅～神戸空港は、JR普通・快速列車とポートライナーを乗り継いで約3時間、2,980円です。
スカイマークの羽田～神戸線のチケットが8,000円程度なら、合計11,000円程度。高松空港のジェットスターに比べて優位性があるとはいえませんが、成田空港より羽田空港が便利な人には使えるかもしれません。
高速バス
東京〜岡山には高速バスも走っていますが、新型コロナウイルス感染症の影響で、運行は不安定です。以下のような路線があります。
■JRバス「グランドリーム号（京浜吉備ドリーム号）」
3列シート。区間は、TDR・東京駅日本橋口・YCAT（横浜）～岡山駅西口・倉敷駅北口。東京～岡山の正規運賃は13,200円。早売10で5,100円～10,200円
■JRバス「ドリーム岡山・広島号」
4列シート。区間は、東京駅日本橋口、YCAT（横浜）～岡山駅西口・広島バスセンター。東京～岡山の正規運賃は片道12,200円。早売10で4,700円〜9,200円です。
■両備バス・東北急行バス「ルブラン号」
3列シート。区間は、東京駅八重洲通り、YCAT（横浜）～津山駅・岡山駅西口。東京～岡山の正規運賃は片道10,200円。WEB早割14なら6,700円です。
■両備バス・東北急行バス「ままかりライナー」
4列シート。区間はTDR・上野駅前・東京駅八重洲通り～岡山駅西口・倉敷駅北口。東京～岡山の運賃は変動制で5,100円～8,200円です。
■両備バス・関東バス「マスカット号」
3列シート。区間は中野駅・バスタ新宿～津山駅・岡山駅西口・倉敷駅北口。新宿～岡山の運賃は変動制で7,000円～11,800円です。
■下津井電鉄・小田急バス「ルミナス号」
3列シート。区間はバスタ新宿～津山駅・岡山駅西口・倉敷駅北口・児島駅前。新宿～岡山の運賃は変動制で7,000円～11,800円。
新型コロナウイルス感染症で運休中の路線もありますので、ご自身でご確認ください。このほか、格安バス会社も各社運行しています。価格はバス会社によってだいぶ違いますので、何社か探すか「楽天トラベル高速バス予約」などで検索してみるといいでしょう。
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おおざっぱにいうと、3列シートが8,000円～9,000円程度が多く、4列シートは6,000円～7,000円くらいです。
高速バスの所要時間は9～10時間くらいです（便によって変わります）。夜行バスは寝ている間に着きますので、それほど長さを感じないかもしれませんが、4列シートだと狭いので少しつらいかもしれません。
パッケージツアー
往復の新幹線チケットと宿泊がセットになった旅行商品（パッケージツアー）です。日本旅行の「JR・新幹線＋宿泊セットプラン」などが代表的です。東京～岡山の場合、2名1室利用で一人25,000円程度～。1名利用の場合は、2,000円ほど高くなります。
週末や繁忙期は高くなりますが、往復2万円台で往復のチケットと宿泊も付いてくるのですから、価格的にはお得です。
立地や設備のいいホテルだと少し高くなりますが、それでも30,000円程度出せば、そこそこのホテルに泊まれます。時間帯のいい列車は値段が少し高くなります。最短で出発当日まで予約できます。
東京～岡山間を安く行く方法まとめ
東京～岡山間を安く行く方法としては、高速バスのチケットを早めに買うのが有効です。時期や曜日でだいぶ異なりますが、安いときなら5,000円～6,000円程度で見つかります。青春18きっぷのシーズンなら、1日あたり2,410円で移動できます。それが最安値でしょう。
高速バスや普通列車はしんどい、という方は、JAL、ANAの飛行機を利用しましょう。早めに買えば1万円前後でチケットが手に入ります。JAL、ANAのチケットが高い場合は、高松空港利用のジェットスターや神戸空港利用のスカイマークも選択肢ですが、これらの空港は岡山からのアクセスが大変なので、実用的とはいえません。
新幹線の場合は、時間帯があえば「EX早特21」なら13,240円で「のぞみ」に乗れます。期間限定の「EX早特21ワイド」なら13,900円です。往復割引で自由席を利用すれば、片道あたり15,530円です。往復割引は、当日でも駅のきっぷ売り場で購入できるのがメリットです。
東京～岡山間は、トータルの所要時間で新幹線と飛行機が互角なので競争が激しく、両者とも距離の割にお得なチケットを出しています。
上表にはありませんが、宿泊をともなう場合は、新幹線のパッケージツアーを検討するといいでしょう。
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