東京駅南口自由通路がやっと実現へ。建設費はお高めですが、役立ちそう!

2029年開通へ

東京駅南口の東西自由通路の建設工事の着手が決まりました。建設費は高額ですが、東京駅周辺利用者には役立ちそうです。

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2029年完成

JR東日本は、東京駅南口の改札外に、八重洲地区と丸の内地区を結ぶ地下自由通路を整備すると発表しました。3月下旬に工事着手し、2029年頃の完成を見込みます。新たな東西自由通路は長さ約290m、幅8mで、八重洲口と丸ノ内口の地下道にそれぞれ接続します。

東京駅南口自由通路
画像:JR東日本プレスリリース

現在、東京駅の東西自由通路は、北口に設置されていますが、南口にはありません。そのため、八重洲南口と丸の内南口を改札外で移動するには、北口自由通路を経由するか、地上に出て馬場先通りのガード下をくぐるしかなく、10分程度の時間がかかります。

新たな南口自由通路が完成すると、八重洲南口と丸の内南口を4分程度で移動できるようになります。八重洲側と丸の内側の往来がしやすくなるでしょう。

東京駅南口東西自由通路
画像:JR東日本プレスリリース
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2017年に計画変更

東京駅南口の南北自由通路の計画自体は古くからあり、2002年に「東京駅南部通路線」として都市計画決定されました。当時は幅12mで建設する計画で、建設位置は地下1階でした。これを2017年に変更し、幅員を8mに縮小。あわせて、通路の一部を1階相当の位置としました。

今回、JR東日本から公表された概略図を見ると、両側は地下1階水準で地下街と接続し、新幹線ホームの下で1階相当に上がる形になっています。

東京駅南口東西自由通路
画像:JR東日本プレスリリース
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1mあたり1億円

気になる建設費ですが、東京駅南口自由通路は社会資本総合整備計画に盛り込まれていて、その資料によると総事業費は298億円です。長さ290mですので、1mあたり約1億円の建設費がかかる計算です。

ちなみに、東京メトロ南北線の品川延伸は、2.5kmの距離に対し建設費が763億円と見積もられています。1kmあたり300億円程度ですので、東京駅南口自由通路は地下鉄の3倍くらいの建設費がかかることになります。

東京駅のホームの地下に通路を作るだけに、工事には万全を期すことが求められ、それが費用に反映されるのでしょう。お値段はお高めですが、開通すれば確かに便利。多くの人が恩恵を受けるだけに、その価値はありそうです。(鎌倉淳)

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