新東名が2027年度までに全通する見通しとなりました。最後の未開通区間である新秦野IC~新御殿場IC間の工事のメドが立ちました。
2020年度開通だったが
新東名高速道路は、神奈川県の海老名南JCTと愛知県の豊田東JCTを結ぶ全長253.2kmの高速道路です。全体の9割強が開通していますが、新秦野IC~新御殿場ICの25kmが未開通で、現在工事中です。
この区間は、当初、2020年度の開通を予定していました。しかし、工事が難航し、開通予定を2023年度に延期。さらに2021年12月に「工程の精査が必要」として再延期となり、新たな開通時期を示していませんでした。
工事のメドが立ち
先延ばしが続いていたわけですが、新たな開通目標時期がようやく示されました。
NEXCO中日本が、2022年12月16日に「2027年度(令和9年度)開通予定」であることを明らかにしました。難航していた高松トンネルの掘削について、工事のメドが立ったためとしています。
東名高速の難所である都夫良野トンネル前後に、2028年3月までに新たな高速道路が完成することになります。渋滞緩和や事故の減少に威力を発揮するでしょう。
圏央道にも期待
新秦野IC~新御殿場ICの開通により、新東名高速は海老名南JCT~豊田東JCT間が全通します。
ただ、海老名南JCTから先、東京方面への延伸計画はいまのところ存在せず、新東名が全通しても圏央道で行き止まりとなります。
そのかわり、圏央道を横浜横須賀道路や首都高速湾岸線へつなぐ計画があり、藤沢IC~釜利谷JCT間で建設工事をしています。
この区間が開通すれば、新東名の海老名南JCTから横浜横須賀道路の釜利谷JCTまでがつながります。海老名南JCTから横浜方面へのクルマが、東名高速に入らなくて済むのですが、こちらも工事が難航しています。
2025年度とされていた開通予定は撤回され、新たな開業時期は示されていません。新東名が2027年度に開通するのなら、圏央道の早めの開通にも期待したいところです。(鎌倉淳)