東京~長野を新幹線で安く行く方法について、最新情報を反映してまとめてみました。北陸新幹線の基本的な割引きっぷから、ややマニアな買い方までご紹介します。
東京・長野価格比較
はじめに、東京~長野間の北陸新幹線には「かがやき」「はくたか」「あさま」の3つの列車種別があります。価格はいずれも同じで、指定席特急料金は8,340円、自由席特急料金は7,810円です。所要時間は「かがやき」で約1時間20分、「はくたか」「あさま」で約1時間40分〜1時間50分です。
東京~長野間を北陸新幹線で旅行する際の価格表をまとめて掲載しておきます。詳細は順に説明していきます。
きっぷ | 価格 |
---|---|
指定席通常価格 | 8,340円 |
自由席通常価格 | 7,810円 |
トクだ値1 | 7,320円 |
トクだ値14 | 5,680円 |
株主優待割引(指定席) | 5,000円 |
株主優待割引(自由席) | 4,680円 |
首都圏週末フリー乗車券(片道あたり) | 7,050円~ |
日帰りツアー | 約15,000円~ |
宿泊ツアー | 約15,000円~ |
東京と大宮の価格差
北陸新幹線で東京~長野を利用する際に、気に留めておかなければならないのは、東京発着と大宮発着で特急料金が大きく異なるということです。
東京~長野間の指定席特急料金(通常期)は4,270円で、大宮~長野間は3,170円。1,100円も違います。東京~長野間は200kmを超えるので、大宮~長野間に比べ料金が跳ね上がるのです。
したがって、東京都区内発着であっても、新幹線は大宮~長野間の利用にすると、だいぶ安く付きます。以下の記事では、東京駅から/まで新幹線を利用することを前提に書いていますが、さらに節約したいなら、大宮駅利用にするといいでしょう。
とくに、新宿や渋谷など山手線西部を出発地や目的地にする場合、東京駅利用も大宮駅利用も、トータルの所要時間はほとんど変わりません。新宿~大宮間は、埼京線や上野東京ラインを利用すれば30分ほどです。
えきねっと
さて、北陸新幹線で東京~長野を安く乗る方法として、最初にチェックすべきなのはインターネットの割引です。北陸新幹線では、JR東日本のインターネット予約サービス「えきねっと」で割引きっぷが発売されています。「えきねっと」は会員制ですが、年会費無料で登録できます。
「えきねっと」では、「新幹線eチケット(トクだ値)」という割引きっぷが販売されています。新幹線eチケットとはチケットレス特急券のことで、「トクだ値」はその割引きっぷです。
「トクだ値1」と「トクだ値14」があり、「トクだ値1」は前日まで発売、「トクだ値14」は14日前までの発売です。
期間限定で「トクだ値スペシャル21」という割引きっぷが設定されることもあり、21日前まで発売しています。現在、東京~長野間では、2024年8月30日~9月12日に「トクだ値スペシャル21」が設定されている。
東京~長野間の普通車指定席の割引は以下のようになっています(通年同額)。
・トクだ値1(あさま)7,320円
・トクだ値14(あさま)5,680円
・トクだ値スペシャル21(あさま)4,060円
グリーン車利用の場合は、以下のものがあります(通年同額)。
・トクだ値14(あさまグリーン車用)8,240円
トクだ値は、いずれも「新幹線eチケットサービス」での扱いとなっています。インターネット(えきねっと)で購入し、交通系ICカードを登録すれば、そのまま新幹線の改札口を通過できます。紙のきっぷとして受け取って乗車することも可能です。
トクだ値は、座席数限定なので売り切れやすいです。お買い求めはお早めに。
えきねっとトクだ値の注意点
トクだ値は新幹線eチケットの扱いのため、特定都区市内駅制度が適用されません。そのため、たとえば新宿駅を出発地として東京駅からトクだ値を利用すると、新宿~東京の中央線は別料金がかかります(定価のきっぷではこの区間は運賃に含まれます)。
トクだ値においても、特急料金の距離区分の影響で、東京発着は大宮発着より価格が跳ね上がっています。そのため、山手線西部からトクだ値を利用する場合は、東京発着よりも大宮発着を利用したほうがだいぶ安くなります。
「トクだ値10」で、新宿~長野を移動する場合を例にとると、以下のようになります。
■東京駅から新幹線
「新宿~東京210円」+「東京発トクだ値7,320円」=7,530円
■大宮駅から新幹線
「新宿~大宮490円」+「大宮発トクだ値5,730円」=6,220円
価格にして1,310円、率にして18%も大宮駅利用が安いのです。所要時間はどちらのルートでも大差ないので、新幹線は大宮~長野間だけ利用するほうがオトクです。
JR東日本株主優待券
JR東日本の株主優待割引券を利用すれば、1枚につき運賃・料金が40%割引になります。
・株主優待割引(普通車指定席) 5,000円
・株主優待割引(普通車自由席) 4,680円
上記の価格は、いずれも株主優待割引券を利用した場合です。株主優待割引券は金券ショップなどで購入できます。現在は3,500円程度で入手可能です。
株主優待割引券を3,500円で入手した場合、普通車指定席が8,500円、自由席が8,180円となります。
この場合、定価よりも高くなってしまいます。株主優待割引を活用する場合は、金券ショップで3,000円程度で購入しないと意味がありません。
金券ショップでの株主優待券の価格は流動的です。購入前に確認しましょう。
首都圏週末フリー乗車券
長野発限定ですが、土休日の2日間で完結する往復旅行なら、首都圏週末フリー乗車券を使う方法もあります。長野発の価格は6,600円で、長野~東京間の往復乗車券と東京エリアのフリー乗車券がセットになっています。ただし、新幹線特急券は別に購入しなければなりません。また、東京発はありません。
首都圏週末フリー乗車券と正規料金の新幹線特急券を組み合わせた値段は以下の通りです。(首都圏週末フリー乗車券を片道3,300円として計算)
・首都圏週末フリー乗車券+「あさま」普通車指定席 7,570円
・首都圏週末フリー乗車券+「あさま」普通車自由席 7,050円
このように、「トクだ値」よりは若干高くなります。ただ、東京エリアのJR線乗り放題なので、たとえば目的地が東京駅でなく、八王子駅や横浜駅といった郊外のJR駅の場合、そこまでの乗車券が不要なので、おトクになることもあります。
土休日限定の往復なので利用機会は限られるものの、列車の座席数制限などはないので使いやすいでしょう。
日帰りツアー
往復の新幹線がセットになった日帰り専用の旅行商品(パッケージツアー)です。JTBなどが取り扱っています。1名から利用できます。
・新幹線指定席往復で15,000円~
片道あたりなら7,500円程度で、東京~長野間を日帰り利用できます。ただし、利用できる列車は限られます。時間帯のいい列車は値段が高くなることがあります。電子クーポン付き。利用には通信可能なスマートフォンが必要です。
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宿泊ツアー
宿泊をともなう旅行の場合、往復の新幹線と宿泊がセットになった旅行商品(パッケージツアー)を使えばお得です。
日本旅行の「JR・新幹線+宿泊セットプラン」、JTBの「ダイナミックパッケージMySTYLE」、びゅうトラベルの「JR東日本ダイナミックレールパック」などがあります。
サイト上で予約・決済し、きっぷは新幹線駅構内にある指定席券売機で受け取れます。
・新幹線指定席往復+ホテル1泊で15,000円程度~
新幹線の往復正規価格より2割程度安い価格で、宿泊がついてきます。立地や設備のいいホテルだと少し高くなりますが、それでも18,000円程度出せば、そこそこのホテルに泊まれます。日帰りツアーと価格はあまり変わりません。
時間帯のいい列車は値段が少し高くなります。出発前日まで予約でき、一部は当日予約も可能です。
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ちなみにバスは?
東京~長野間の場合、バスなら3時間40分程度。新幹線でも1時間40~50分かかりますので、渋滞がなければ、新幹線の2倍程度の時間で到着できます。
京王バス、アルピコ交通、長電バスの高速バスでは、東京(バスタ新宿・池袋東口)~長野駅間の価格が3,500円~5,100円。曜日や便によって価格が変わりますが、普通の週末はだいたい4,000円前後です。3列シートで快適です。
格安高速バスの4列シートバスなら3,000円~5,000円程度です。
おもなバスは、楽天トラベルで予約できます。
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まとめてみると
東京~長野間の北陸新幹線に安く乗車したいなら、まずは「えきねっと」の「トクだ値」狙いが基本です。「トクだ値14」の場合、東京発着で5,680円と格安です。大宮発着なら4,450円~とさらに安くなります。
「トクだ値」が売り切れていたら、金券ショップで株主優待割引もチェックしましょう。JR東日本の株主優待割引券を金券ショップで3,000円以下で購入できれば、定価よりもお得です。販売座席数の制限がないので、空席があれば好きな時間の列車に、直前予約でも乗車できます。
気軽に時間帯や列車を選ばずに乗れるという点で、7,810円の自由席を定価で買うのもいいでしょう。土休日の往復旅行で長野発なら「首都圏往復フリーきっぷ」を利用するのもおトクになる場合があります。
宿泊を伴う旅行なら、JTBの「ダイナミックパッケージMySTYLE」や、日本旅行の「JR・新幹線+宿泊セットプラン」、「JR東日本ダイナミックレールパック」も選択肢になりそうです。
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