廃止が予定されている札沼線・北海道医療大学~新十津川間のゴールデンウィーク中の運行が取りやめになりました。地元住民向けの最終運行は4月27日で、廃止日が実質的に繰り上げられます。
定期運行は4月24日限り
札沼線・北海道医療大学~新十津川間は、2020年5月6日限りでの廃止が決まっています。当区間について、JR北海道は、最終運行をゴールデンウィーク前に繰り上げると発表しました。新型コロナウイルスの感染拡大と、政府の緊急事態宣言を受けた措置です。
一般向けの定期列車の最終運行は4月24日(金)となります。新十津川行きの列車を4月14日~17日を2両編成、18日~24日に4両編成にするなど、最終運行を前に車両を増結して運転します。ただし、不測の事態を受け、最終運行を繰り上げる場合があるとしています。
「全車指定席」は幻に
JR北海道では、新型コロナウイルスの感染拡大を受け、5月2日~5月6日について、石狩当別~新十津川間の全列車を全車指定席として運転すると、4月3日に発表していました。
しかし、その後、政府が緊急事態宣言を発出。北海道・札幌市も緊急共同宣言を発表しました。こうした状況の変化を受けて、より厳しい「廃止日の実質的な繰り上げ」に踏み切ったことになります。これにより、札沼線の当該区間のゴールデンウィークの運行が中止となり、「全車指定席」も幻となりました。
地元住民向け「ラストラン」は4月27日に
定期運行は4月24日が最後になりますが、これとは別に、沿線4町の住民向けの「ラストラン運行」を4月27日に行います。
JR北海道では、緊急事態宣言により外出自粛の要請が出ていることなどを踏まえ、できる限り町外からの乗車や駅訪問、沿線での写真撮影を控えるよう要請しています。「ラストラン運行」に関しても、町外からの訪問を控えるよう求めています。
札沼線の北海道医療大学~新十津川間の開業は1935年10月。以来、約84年半の歴史に、静かに幕を閉じることになりそうです。