近畿日本鉄道、阪神電鉄、山陽電鉄の私鉄3社が、ついに姫路-奈良直通列車の運転を行います。これは、3社の車庫を見学するイベント列車「姫路~奈良 直通列車で行く山陽・阪神・近鉄 私鉄3社車庫巡り」号によるもの。実施日は2013年2月24日。山陽姫路-近鉄奈良間約126キロを直通します。
3社は神戸高速鉄道(西代~元町)を介して軌道がつながっており、現在は、近鉄奈良ー阪神三宮間で快速急行が相互乗り入れし、阪神梅田ー山陽姫路で直通特急が相互乗り入れしています。しかし、近鉄ー山陽は乗り入れが行われていません。近鉄・阪神・山陽の3社乗り入れは各社も将来計画としては構想しているようですが、これまでは行われてきませんでした。
今回のイベント列車は、私鉄ネットワークの利便性を幅広くPRしようと3社が合同で企画したもので、初めて3社の路線を直通する列車を走らせます。運行は山陽姫路発近鉄奈良行きの片道のみ。車両は阪神の1000系を使います。
当日は、山陽の東二見と阪神の石屋川・尼崎、近鉄の花園の各車庫を巡るコースで列車を運行します。といっても、東二見と花園では車窓から眺めるだけ。列車を降りて車庫を見学できるのは石屋川のみです。石屋川では制服を着用しての記念撮影会を行ったりします(子供のみ)。尼崎では、車庫内を通過する側線を走り大阪難波方面へ向かう「車庫通過体験」があります。乗車は280人限定で、事前に申し込みが必要です。
ところで、3社間の軌道がつながったのは2009年春の阪神なんば線(尼崎ー大阪難波間)の開業によるものです。当初から近鉄ー山陽間の直通列車は構想されており、賢島ー姫路まで近鉄仕様の有料特急を走らせる、という報道もありました。ただ、これらの話はその後目に見える進展を見せていません。
今回の列車は、近鉄特急でもなければ賢島が目的地でもありません。しかし、通勤型車両による「姫路-奈良直通運転」は実現可能性がある区間ともいえます。姫路といえば日本を代表する世界遺産である姫路城がありますし、奈良ももちろん世界遺産。さらに近鉄は京都にも路線を延ばしており、奈良をハブに「京都・奈良・姫路」の関西3大世界遺産を巡るネットワークにもなります。
旅行者にも大いにメリットのあるこの直通運転。イベント列車だけで終わらせずに、ぜひ定期化を願いたいところです。
今回のイベント列車の概要は以下の通りです。
■実施日
2013(平成25)年2月24日(日)
■行程
山陽姫路駅(午前9:00集合、受付、9:40頃出発)→東二見車庫見学(車窓から)→(車掌とのじゃんけん大会、ビューポイントご案内)→石屋川車庫見学(留置車輌見学、お子さま制服撮影会)→(クイズ大会)→尼崎車庫通過体験→(ビューポイントご案内、スピードくじ大会)→東花園車庫見学(車窓から)→(ビューポイントご案内)→近鉄奈良駅着(15:40頃予定)
※近鉄奈良駅到着後、解散。帰路は各自定期列車を利用する
※当日の列車にはトイレはない。ただし、山陽明石駅、石屋川車庫でトイレ休憩あり
■募集人数
限定280名
■応募方法
往復はがき「往信うら面」に①代表者の郵便番号、②住所、③電話番号、④参加者全員の氏名・年齢を、「返信おもて面」に代表者の住所・氏名を記入の上、
〒674-0092 明石市二見町東二見1050 山陽電車「イベント列車」係
まで応募。
※はがき1枚で4名まで応募可能
※応募は一人1回限り、重複応募は無効
※3歳未満のこどもは、安全上の理由により参加できない
※小学生以下の方は、保護者同伴で応募
■応募締切
2013(平成25)年1月31日(木)必着
■当選発表
当・落選通知はがきを発送。
※応募者多数の場合は抽選
■参加料金
大人:4,500円、小児:3,000円(3歳以上)
※参加料金には山陽姫路駅から近鉄奈良駅までの片道運賃、記念品代(「イベント列車乗車記念参加証」、「専用の参加バッチ」)、弁当・お茶代が含まれる。なお、集合場所までの乗車券及び帰りの乗車券は各自で購入
※参加料金は、当選通知はがきに記載されている指定口座に振込む(振込手数料は参加者負担)
※参加料金振込み後の払戻しはない
※イベント開催当日、受付で参加資格の確認を行なうので、必ず当選通知はがきを持参