東急大井町線・田園都市線の有料座席指定サービスの詳細が発表されました。「Q SEAT」と命名され、2018年12月14日からサービスを開始します。使い方を見てみましょう。
3号車をクロスシートに
「Q SEAT」は、平日夜に、大井町線から田園都市線に直通する列車に設定されます。大井町線6020系電車7両編成のうち1両(3号車)を、ロングシートからクロスシートに転換できる車両に置き換えて、大井町発・長津田行きの急行列車として運転します。
サービス名称の「Q SEAT」は、公募で集まった3,585件のなかから選ばれました。東急、品質(Quality)、迅速(Quick)の「Q」に、座席の「SEAT」を付け加えたものです。
座席には電源コンセントやカップホルダーを設置。車内Wi-Fiも無料で利用できます。座席数はクロスシート36席とロングシート9席の計45席。指定席料金は全区間一律400円です。
該当の3号車には、オレンジ色にラッピングされます。
平日夜の有料座席指定サービスは、東急電鉄では初の試みです。週末は東横線に西武の「S-TRAIN」が乗り入れていて、有料座席指定サービスをおこなっています。
東急「Q-SEAT」時刻表
「Q SEAT」を設定した列車の時刻表は以下の通りです。
駅名 | 191号 | 201号 | 211号 | 221号 | 231号 |
---|---|---|---|---|---|
大井町 | 1930 | 2030 | 2120 | 2227 | 2309 |
旗の台 | 1935 | 2034 | 2124 | 2231 | 2314 |
大岡山 | 1938 | 2037 | 2127 | 2234 | 2316 |
自由が丘 | 1942 | 2041 | 2131 | 2238 | 2320 |
二子玉川 | 1948 | 2046 | 2136 | 2243 | 2325 |
溝の口 | 1952 | 2051 | 2143 | 2246 | 2328 |
鷺沼 | 1957 | 2059 | 2150 | 2251 | 2332 |
たまプラーザ | 2000 | 2102 | 2153 | 2254 | 2336 |
長津田 | 2011 | 2113 | 2204 | 2307 | 2348 |
大井町~自由が丘間で乗車可能
「Q SEAT」サービスで乗降可能なのは、大井町、旗の台、大岡山、自由が丘。二子玉川、降車のみ可能なのは溝の口、鷺沼。たまプラーザから長津田は指定券なしで利用できるフリー乗降区間となります。
乗車可能なのが自由が丘までということで、渋谷方面からの客が二子玉川から利用することはできません。
3号車以外の車両については、現行と同様、指定料金なしで、誰でも自由に利用できます。フリー乗降区間がたまプラーザからですので、一般席の利用者も、たまプラーザで3号車に移動すれば、クロスシートの空席に座れます。
指定席券購入方法
「Q SEAT」の指定席は、乗車当日のみ販売します。乗車日前の予約はできません。指定席券購入は、インターネットの専用サイト「Qシートチケットレスサービス」が便利。また、大井町、旗の台、大岡山、自由が丘の各駅窓口でも現金購入できます。
車内では指定券は購入できませんので、「とりあえず乗って車内で精算」はできません。
「Q SEAT」に乗車の際には、係員が列車指定券、もしくはスマートフォンなどの画面上に表示した「Qシートチケットレスサービス」の所定画面を確認します。
混雑の激しい田園都市線に乗り入れる初の座席指定車ということで、「Q SEAT」で通勤したいという潜在的な利用者は多いでしょう。これを機会に、大井町線全体の路線人気も高まるのでしょうか。(鎌倉淳)