格安航空会社LCCのピーチ・アビエーションが、2019年3月期の決算を発表しました。売上高は600億円を突破し、過去最高を記録。ただし、6期ぶりの最終赤字となりました。
搭乗率87.9%
ANAホールディングス傘下のピーチ・アビエーションは、2019年3月期通期決算(非連結)を発表しました。
業績は好調。売上高は前期比10.4%増の604億900万円で、過去最高を記録しました。平均搭乗率は0.9ポイント上昇し87.8%。有償旅客数は同40万人増の551万人。いずれも、就航以来の最高値を記録しています。
売上高のうち、主に航空券代にあたる旅客運賃収入は、前期比39億円増の479億円。手荷物料金や座席指定料、機内販売などの付帯収入は、18億円増の約124億円でした。おおざっぱにいって、売上高の2割が付帯収入ということになります。
利益は苦戦
利益面はやや苦戦し、営業利益は前期比28.6%減の41億3600万円、経常利益は35.9%減の36億4100万円にとどまりました。営業利益率は6.8%で、前期の10.5%に較べて3.7ポイント下落しています。。
最終損益は1億9300万円の赤字(前期は37億2800万円の黒字)。バニラエアとの統合費用計上によるもので、2013年3月期以来6期ぶりの赤字です。
2020年3月期は、バニラエアとの統合効果もあり、売上高を1.5倍の900億円程度と見込み、営業利益60億円程度を予想しています。
ジェットスターを抜く
ライバルとなるジェットスター・ジャパンの売上高は2018年6月期決算で570億円。ピーチは2019年3月期で604億円の売上高を記録しましたので、現時点で国内LCC業界の「暫定首位」に立ったことになります。
ピーチの来期売上高が予想通り900億円に達すれば、ぶっちぎりで国内LCCトップ企業として君臨することになります。