石巻線女川駅が内陸移設で2015年春に復旧へ。女川町が整備しJRに貸し付け。温浴施設も併設で、新交通拠点に。

東日本大震災の津波被害で運休している石巻線の浦宿~女川間(約2.4キロ)の運行が再開されることになりました。JR東日本が発表しました。運転再開は2015年春です。

石巻線は震災の影響で小牛田~女川(約45キロ)の全線が不通となりました。その後、JR東が段階的に復旧させていて、現在は浦宿と、隣駅の女川を結ぶ区間だけが不通となっています。旧女川駅は津波の直撃を受け、ほとんど跡形もなく流されました。写真は被災直後の女川駅、その下が旧女川駅です。

津波被災直後の旧女川駅
旧女川駅

新しい女川駅は旧駅より200メートルほど内陸寄りに移し、5メートルほどかさ上げした土地につくられます。温浴施設などを併設する新たな交通拠点として整備するそうです。

JR東日本と女川町は同区間の復旧に関する確認書を締結。まず女川町が駅周辺や線路を再建する用地の造成工事を実施します。それらが順調に進めば2014年春にJRが復旧工事に着手し、線路、トンネル、信号保安装置などを整備していきます。

女川町は新女川駅の周辺に交通広場などを整備します。駅舎や敷地は女川町が保有し、JR東日本に有償で貸し付ける形をとります。

女川駅には、筆者は被災の前後に取材で訪れましたが、被災後の無惨な姿に言葉を失ったものです。同位置に復旧とならなかったのは少し残念ですが、内陸寄りに移設してかさ上げするのはやむを得ない判断でしょう。なんにせよ、路線復旧は心強い限りです。

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