函館本線のいわゆる「山線」(長万部~小樽間)を走る特急が、この夏も運転されます。函館~小樽間の特急「ヌプリ」と、札幌~長万部間の特急「ワッカ」です。運転期間は8月10~25日の16日間です。
時刻表は以下の通りです。
■ヌプリ時刻表
函館8:17→五稜郭8:39→森9:22→八雲9:47→長万部10:21→黒松内10:43→ニセコ11:38→倶知安11:54→余市12:47→小樽13:08
小樽14:30→余市15:00→倶知安15:46→ニセコ16:04→黒松内16:55→長万部17:19→八雲17:42→森18:05→大沼公園18:28→五稜郭18:53→函館18:58
■ワッカ時刻表
札幌6:57→小樽7:42→余市8:17→倶知安8:59→ニセコ9:13→黒松内10:00→長万部10:20
長万部14:08→黒松内14:27→ニセコ15:29→倶知安16:18→余市17:16→小樽17:47→札幌18:27
特急「ヌプリ」は、アイヌ語で山を意味し、羊蹄山や駒ヶ岳など北海道の秀峰の近くを走ることに由来します。函館駅を8時12分に発車し、ニセコ駅に11時29分、小樽駅に13時8分に到着します。復路は、小樽駅を14時30分に発車し、ニセコ駅に16時、函館駅に18時58分に到着します。
特急「ワッカ」は、アイヌ語で水を意味し、神仙沼や清流尻別川など、美しい水の景観に恵まれたニセコを走ることに由来します。札幌駅を6時57分に発車し、ニセコ駅に9時12分、長万部駅に10時20分に到着します。復路は、長万部駅を14時8分に発車し、ニセコ駅に15時19分、札幌駅に18時27分に到着します。
車両はいずれもキハ183系気動車4両編成。先頭車両にヘッドマークが掲げられ、列車名にちなんだラッピングも施されます。
両列車の各号車に1カ所ずつ、ニセコの四季をイメージした記念撮影用シートも設置されます。運行期間中は、専門スタッフや地元ガイドが毎日乗車し、車窓に広がる風景や停車駅の情報、地元情報などを案内します。
「ヌプリ」「ワッカ」の運行に合わせて、フリーきっぷも発売されます。「特急ワッカ・ヌプリフリーパス」で、函館・小樽・札幌・新千歳空港などを含むフリーエリア内の快速・普通列車と、「ワッカ」「ヌプリ」の自由席が3日間乗降り自由になります。価格は1万2,500円(小児半額)で、指定席は4回まで利用可能。発売期間は7月10日から8月25日まで、利用期間は8月10~27日です。
「山線」経由の特急は、この2年ほど季節化されてきましたが、今後も継続される模様です。その背景には、国際的観光地に育ったニセコの観光開発があります。JR北海道としては、3年後に迫った北海道新幹線の新函館開業を機会に、函館、札幌両方向からニセコへのアクセスを確保して開発に臨もうとしている様子。新函館→ニセコ→札幌→新千歳という周遊観光ルートの確立を狙っているようです。
そのため、北海道新幹線開業後は、「ヌプリ」「ワッカ」の定期化もあり得るかもしれません。