インドネシア・バリ島へのLCC直行便が開設されます。インドネシア・エアアジアXが、2017年5月25日より、成田~デンパサール(バリ)間を週4便で運航開始します。日本とインドネシアを結ぶLCC直行便は初めてです。
週4往復で運航開始
インドネシアエアアジアXは、2013年にインドネシアを拠点として設立された長距離専門のLCCです。エアバスA320-200型機と、A330-300型機をあわせて7機保有しています。
エアアジアによると、成田-デンパサール(バリ)線の運航開始は2017年5月25日。成田発は、月、火、木、土曜日の週4往復が運航される予定です。
エアアジア・成田~バリ線時刻表
時刻表は以下の通りです。
成田08:25→デンパサール14:25 月、火、木、土運航
デンパサール23:00→成田07:10 日、月、水、金運航
成田を朝出ると、午後にバリに着けます。帰りは深夜便です。日本人旅行者には使いやすいスケジュールでしょう。
成田-デンパサール線は、現在、ガルーダ・インドネシア航空が運航しているのみです。かつてはJALも運航していましたが、2010年に休止しています。
日本人旅行者は低迷
バリ島は、2000年代までは、日本人旅行者の定番リゾート地でした。しかし、2009年に日本人女性の殺害事件が起き、2010年にJALが運航を休止すると、渡航者は急減します。
2008年に35万4800人を数えたバリ島の日本人旅行者は、2011年に18万3200人に激減。たった3年で半減してしまったのです。
その後、底打ちはしたものの、2016年の旅行者数も23万3300人ほどで、かつての勢いを取り戻してはいません。
LCCは起爆剤になるか?
バリ島の旅行者が低迷している理由はいくつかあるでしょうが、アクセス面から見ると、アジアの他のビーチリゾートに比べ日本から遠く、航空運賃が高止まりしていることが挙げられます。エアアジアXが就航すれば、航空運賃水準は切り下がるでしょう。
また、2010年に運休たJALも、2017年6月にチャーター便でバリ路線に再参入します。もし定期便再開に至れば、再び「バリ島ブーム」が訪れるかもしれません。
LCCの就航が起爆剤となり、観光客数が増加するのはよくあることです。エアアジアXの就航で、バリ島の日本人観光客がどこまで「復活」するのか、注目です。(鎌倉淳)