苗場スキー場がエリア首位奪還へ。売却報道受け利用者増

僅差で岩原をかわす

新潟県の湯沢地区スキー場の利用者数で、苗場スキー場が首位を奪還する見込みとなりました。湯沢町の観光統計で明らかになりました。

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エリアトップに

新潟県湯沢町は、町内のスキー場利用者数を月ごとに公表しています。それによりますと、2022年3月までのシーズン累計利用者数は、苗場スキー場が247,100人でエリアトップに立ちました。

岩原スキー場が233,900人で2位、神立スノーリゾートが206,330人で3位となっています。

湯沢町スキー場利用者数21-22
スキー場名 11-12月 1月 2月 3月 合計
苗場 37,730 76,950 62,380 70,040 247,100
かぐら 41,000 34,900 35,800 44,500 156,200
湯沢中里 14,750 47,560 47,950 45,400 155,660
中里スノーウッド 7,620 16,940 13,210 14,530 52,300
湯沢パーク 2,620 8,360 8,130 7,720 26,830
岩原 22,900 81,000 63,500 66,500 233,900
神立 20,370 59,700 66,090 60,170 206,330
NASPA 9,840 34,760 27,350 28,550 100,500
一本杉 600 1,520 810 1,140 4,070
湯沢高原 7,330 18,070 17,100 14,600 57,100
GALA湯沢 17,360 52,270 63,610 57,280 190,520

出典:湯沢町観光統計

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3年前は70万人

苗場スキー場は、新型コロナウイルス前の2018-2019シーズンで、70万人以上の利用者を集めるダントツの首位でした。しかし、新型コロナ禍で失速。2019-20シーズンでは31万人台に落ち込み、かぐらスキー場に首位を譲り渡しました。

2020-21シーズンではコロナの従業員感染などによる長期休業もあって12万人台に落ち込み、エリア5位にまで後退しています。

迎えた2021-22シーズンでも往年の勢いはなく、2月までの単月で首位はありません。3月にようやくエリア首位となり、3月までのシーズン全体で首位を奪還しました。

苗場スキー場
画像:プリンスホテルウェブサイトより

売却報道が影響か

苗場スキー場は4月10日に今シーズンの営業を終了しました。2位の岩原は3月27日に終了、3位の神立は4月24日終了予定、4位のガーラ湯沢は5月5日終了予定です。どのスキー場も、4月以降の入り込みは激減するので、今後、神立やガーラが首位の苗場を逆転するのは難しく、僅差で岩原をかわした苗場が、このままシーズン利用者数首位を維持しそうです。

苗場スキー場は、保有者のプリンスホテルがシンガポールの投資ファンドに売却する方針を2月に明らかにしました。施設を売却するだけで運営はプリンスホテルが継続するものの、「あの苗場が」とスノーファンに衝撃を与えています。

前述の通り、苗場が単月でエリアトップだったのは3月だけです。となると、2月の売却報道を聞いて、3月に訪れたスキーヤー、スノーボーダーが多かったのかも知れません。(鎌倉淳)

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