東海道新幹線、総座席数変更で指定席券の販売方法はどう変わったか

車いすスペース増設で

東海道新幹線で車いすスペースを増設した車両が運転を開始し、これまでより総座席数が減りました。新しい車いすスペースの予約方法も発表されましたが、総座席数の変更で、指定席券の販売方法はどう変わったのでしょうか。

広告

2021年4月20日運用開始

東海道新幹線では、これまで車いすスペースが2席分用意された車両が走ってきました。しかし、改正バリアフリー法に基づく移動等円滑化基準に対応するため、新たに製造するN700Sについて、車いすスペースを6席に増やすことを決定。その新型車両が、2021年4月20日から運用を開始しました。

新型車両の車いすスペースは、11号車の11列から13列のC、D、E席に設けられています。これまでは12列、13列のC席のみだったので、新たに一般席7席が車いすスペースに充当されたわけです。

N700S新たな車いすスペース
画像:JR東海

車いすスペースの拡充により、新型車両では、編成全体の座席数(定員数)が1323席から1319席に減少しました。JR東海としては、300系の投入以来守ってきた総座席数を減らすという、歴史的な措置に踏み切ったことになります。

運用はどうなるのか

ここで気になるのが運用です。JR東海は、これまで東海道新幹線を走る車両の席数を1323席に統一してきましたが、その理由は、どの編成でも「のぞみ」「ひかり」「こだま」の全列車に使えるようにして、運用を効率化し、ダイヤ乱れの際の対応をしやすくするためです。

しかし、今後、おそらく10年以上にわたり、東海道新幹線で1323席と1319席の2つの席数の編成が混在することになります。車両により総座席数が変わると、運用面の柔軟性が失われかねないため、車いすスペースが6席ある新型車両(1319席)をどう運用し、既存車両(1323席)の当該スペースの一般席の指定席券をどう発売するのかに、注目が集まっていました。

N700S車いすスペース
画像:JR東海プレスリリース
広告

運転日当日のみの予約に

これについて、JR東海は、新たな車いすスペースの予約は、運転日当日のみ受け付けることを発表しました。毎朝5時をめどに、JR東海ホームページで車いすスペース6席の新型車両で運転する列車を公表し、その後、駅の窓口や電話で予約を受け付けることにしたのです。インターネットでの販売はしません。

既存の車いすスペースについては従来通りの扱いで、1ヶ月前からの販売です。新たなスペースのみ、当日販売という措置になっています。

これは、新型車両の運用が、当日朝にならないと確定しないという事情によるとみられます。JR東海では、ダイヤ乱れなどが生じた際は、新たな車いすスペースのない車両に変更になる場合があるとしています。その際は、同じ列車の既存の車いすスペースへの変更や、他の列車への変更を求める場合があるそうです。

該当席は前売りせず

新たな車いすスペースに充当される一般席の販売については、明確な発表はありません。ただ、インターネット列車予約で翌日以降の検索をすると、シートマップで11号車の11列(番)から13列(番)の座席は、一般席も全て「×」になっていて、販売を中止しているようです。

N700S新型車両車いすスペース
画像:スマートEX予約画面より

この「×」は運行当日には一部解除されています。当日分のシートマップを見ると、11列全席と、12列と13列のD、E席に関しては予約が可能になっています。

N700S新型車両車いすスペース
画像:スマートEX予約画面より

D、E席の○マークが他と異なりますが、これは「車両編成によりこの座席は他の座席に比べて座席幅が狭い場合があり」という注意書きの意味のようです。

シートマップを見ると、新たな車いすスペースも、新たなスペースに充当される可能性のある一般席も、前日までの販売は見合わせ、当日朝に運用車両が決まったら指定席販売を解禁する、という扱いになったようです。なお、既存の車いすスペースに並ぶ12、13列のA、B席は、当日でもネット予約はできません。

広告

当日朝に空席が生まれることも

車いすスペースが6席ある新型車両で運転すると発表された列車については、当日朝でも11列から13列は一般席も全て「×」になっています。下記は、4月20日に新型車両で運転する列車を、当日朝に検索した画面です。

N700S新型車両車いすスペース
画像:スマートEX予約画面より

今後、東海道新幹線でダイヤ乱れの際に車両変更が生じると、11号車11列以降の席は、指定していた座席のない車両が割り当てられてしまう可能性があります。当面は、新型車両の運用数が少ないので、そうした場合でも、大きな混乱にならないとJRはみているのでしょう。ただ、将来的に新型車両が増えていくと、当日の販売方法は見直されていく可能性もあります。

旅行者側の知識としては、前日までに満席になっている場合でも、当日朝に11号車で空席が生じることがある、ということを頭に入れておくとよさそうです。(鎌倉淳)

広告
関連記事
前の記事「ヨコハマ・エア・キャビン」4/22開業。桜木町駅と運河パークをロープウェイで直結!
次の記事JR九州「回数券全廃、SUGOCA乗車ポイント廃止」の深刻