ホーム メディア ローカル路線バスの旅

「ローカル路線バスの旅W 第6弾 車山高原→磐梯熱海」の正解ルートを検証する。勝負を分けたポイントは?

ここめっちゃ山じゃないですか

テレビ東京系列の「ローカル路線バス乗り継ぎの旅W」の第6弾が放送されました。リーダー髙木菜那に加え、中村静香、原幹恵が参加。女性3人が、長野県・車山高原から福島県・磐梯熱海まで、3泊4日のバス旅に挑戦しました。例によって、この正解ルートを検証してみましょう。

いつものことですが、以下はネタバレ100パーセントです。また、結果論100パーセントです。行ってない筆者が机上で語っているだけです。ご理解のうえ、お読みください。

※以下、掲載時刻は確認しましたが、間違いや勘違いがあると思います。ご容赦ください。また、間違いを見つけましたらご指摘ください。記事は掲載後に加筆・修正することがあります。文中は敬称略です。

「ローカル路線バスの旅」W第6弾
Ⓒテレビ東京

「土曜スペシャル ローカル路線バス乗り継ぎの旅W」第6弾 長野県・車山高原→福島県・磐梯熱海
【放送日時】2025年8月30日(土) 18時30分~20時54分(テレビ東京系列、見逃し配信あり)
【出演】高木菜那、中村静香、原幹恵
【ナレーション】日野聡

広告

実際ルート

最初に、番組で3人が実際に旅したルート(実際ルート)をたどってみましょう。時刻表上の定刻を確認してみました。時刻のはっきりわからなかった部分は筆者による推定です。

▽1日目
車山高原11:00→11:13東白樺湖12:10→12:46立科町役場前13:15→13:48大屋駅前14:00→14:19上田駅前15:20→15:51中島入口→徒歩2.1km→16:12鼠踏切東16:23→17:08坂城駅→徒歩4.9km→18:21戸倉駅→徒歩5.5km→19:51屋代駅

▽2日目
屋代駅06:15→06:40松代駅06:45→07:52須坂駅→徒歩13km→11:13信州中野駅11:20→12:06飯山駅12:30→12:55野沢温泉18:11→18:40明石→徒歩6.2km→20:05栄村役場前

▽3日目
栄村役場前07:29→07:40津南営業所前07:49→08:24十日町本町三丁目08:32→09:56長岡駅大手口12:40→13:51東三条駅前→徒歩8.4km→16:35加茂駅→徒歩0.3km→16:50穀町17:07→17:26湯川→徒歩1km→17:53鎌倉19:02→19:40新津駅

▽4日目
新津駅07:15→07:35粟島公園入口→徒歩0.4km→五泉高校前08:08→08:24保田学校前→安田中学校前→徒歩5.3km→10:05小松→徒歩2.7km→道の駅阿賀の里

ということで、4日目午前中に、新潟県の道の駅阿賀の里でギブアップ。福島県にも入れずゴール断念となりました。

4日目の午前中に断念というのは、これまでの「ローカル路線バスの旅」シリーズで、初めてのことです。残念ながら、今回は大敗という結果になってしまいました。

ゴールするには、どういうルートがあったのでしょうか。検証していきましょう。

※Googleマップのルートは概略です。実際とは異なります(以下同)。
※配信先で地図をご覧になれない場合は、こちらをご覧ください。

広告

軽井沢か長野市か

車山高原を出発した一行は、立科町役場前で、最初の大きな選択を迫られます。佐久平駅方面のバスに乗り、軽井沢町を目指すか。それとも、大屋駅方面のバスに乗り、長野市を目指すかの二択です。

ゴールの福島県の方角からみれば、東へ向かう佐久平駅方面が順方向に感じられます。しかし、次のバスまで3時間も待たなければなりません。

一方、大屋駅方面のバスは30分後に出発します。結局、一行は、出発時刻の早い大屋駅方面を選択。乗り継いで、14時20分頃に上田駅に到着しました。

ここで、佐久平駅方面に乗っていたら展開が大きく変わるのですが、それについては後述します。

広告

鼠踏切東の後続バス

上田駅に到着した一行は、案内所で情報を収集し、中島入口までバスに乗車。2kmあまりを歩いて、鼠踏切東のバス停に到着します。ここで16時23分発のバスに乗り、坂城駅に17時08分に到着。そこから歩いて、戸倉駅を経て、屋代駅に達します。

屋代駅に到着したのは19時50分頃で、その先のバスはありませんでした。屋代駅から須坂駅方面に向かうバスは、19時10分発が最終です。

では、屋代駅にもう少し早く着き、この19時10分発の最終バスに乗ることはできなかったのでしょうか。

じつは、一行が16時過ぎに到着した鼠踏切東のバス停には、16時23分の「南回り」(反時計回り)の便のほか、16時39分発の「北回り」(時計回り)の便がありました。北回りも坂城駅行きですが、進行方向が異なり、坂城駅の北側を経由します。

坂城町コミュニティバス
画像:坂城町ウェブサイト

 

鼠踏切東16時39分発の北回りバスに乗車した場合、以下のようになります。

▽1日目
上田駅前15:20→15:51中島入口→徒歩2.1km→鼠踏切東16:39→17:09苅屋原笄橋堤防→徒歩3.4km→戸倉駅→徒歩5.4km→屋代駅19:10→19:35松代駅19:45→20:27須坂駅

鼠踏切東バス停で、実際ルートより一本遅い便に乗れば、苅屋原笄橋堤防(かりやはらこうがいばしていぼう)という、坂城町の北限まで行くことができます。ここから屋代駅まで約9kmを約2時間で歩き切れば、屋代駅19時10分発のバスに間に合い、須坂駅に1日目に到着できたのです。

厳しい乗り継ぎですが、一行の1日目の速力からすれば、ギリギリで間に合う可能性はありました。

一行が乗った南回りバスは、地域をゆっくり回るので、坂城駅まで時間がかかっています。北回りバスのほうが立ち寄り地点が少ない上に、町北部まで運んでくれるので、結果的に先着となるわけです。

広告

長野駅まで行けていたら

屋代駅19時10分発のバスに乗れた場合、須坂駅まで行けますが、松代駅で乗り換えれば、長野駅行きのバスもあります。宿泊施設の問題を考えれば、長野駅に行くのが順当でしょう。そのほうが、情報収集をしやすいというメリットもあります。

仮に一行が、1日目に長野駅に到達し、翌朝、観光案内所でじっくり情報収集をした場合、新潟方面よりも、群馬方面に進んだほうが、ゴールしやすいと判断できたかもしれません。すなわち、以下のようなルートです。

▽1日目
上田駅前15:20→15:51中島入口→徒歩2.1km→鼠踏切東16:39→17:09苅屋原笄橋堤防→徒歩3.4km→戸倉駅→徒歩5.4km→屋代駅19:10→19:35松代駅19:45→20:19長野駅

▽2日目
長野駅10:25→10:53三才駅11:00→11:36手子塚→徒歩6.6km→アップルシティ中野13:47→15:33草津温泉16:00→17:33伊香保温泉17:40→18:07渋川駅前18:50→19:19桜の木→徒歩10.3km→沼田駅

▽3日目
沼田駅08:45→10:15大清水10:30→10:45一ノ瀬→徒歩7km→尾瀬沼山峠15:10→17:30会津田島駅

▽4日目
会津田島駅06:25→07:05小沼崎→徒歩4.6km→大川発電所前08:02→09:03若松駅前バスターミナル11:46→12:51高坂→徒歩2.9km→赤津16:10→16:14湖南高校前16:20→17:05希望が丘17:26→17:52郡山駅前18:45→19:31磐梯熱海駅

広告

長野・草津・尾瀬ルート

このルートでは、長野駅から志賀高原を経て草津温泉に向かうバスを利用します。このバスは、白根山噴火警戒の影響で、2025年8月4日以降は途中折り返しになっていますが、ロケは7月に行われており、当時は利用可能でした。

長野駅で情報収集すれば、このバスで草津温泉に一気に到達できることがわかるでしょう。ただ、長野市周辺は高速道路を通るので、バス旅で利用できるのは、アップルシティ中野からです。

長野駅からコミュニティバスと歩きで乗り継げば、アップルシティ中野を13時47分に出る草津温泉行きに間に合います。草津温泉からは、伊香保温泉を経て、その日のうちに沼田までたどり着けます。

3日目、沼田から尾瀬を越えて福島県に入れば、沼山峠からの長距離バスがあるので、会津田島にその日のうちに到着します。

4日目は、会津若松から、猪苗代湖の南岸を経由して、磐梯熱海に19時半ごろにゴールできます。これを、「長野・草津・尾瀬ルート」と呼びましょう。

長野・草津・尾瀬ルートの問題点は、尾瀬というハイキングコースに、軽装のバス旅一行が入り込んでも大丈夫か、という点でしょう。一ノ瀬から尾瀬沼山峠までは約7kmで、約400メートルの登りがあります。道はしっかりしていますが、クルマが通れる一般道とは違います。

ただ、今回のメンバーは30代の健脚揃いですし、午前中にスタートする日程になりますので、天候が安定していれば、問題なく歩き切れた可能性が高いでしょう。バス旅のルートとして適切かという点はさておき、ロケ隊が相応の準備をしているのであれば、通行すること自体は難しくなかったとみられます。

広告

屋代宿泊でも実現できる

長野・草津・尾瀬ルートは、実際ルートのように、1日目に屋代に宿泊しても、実現は可能です。

▽2日目
屋代駅06:15→06:40松代駅06:45→07:16長野駅10:25→10:53三才駅11:00→11:36手子塚→徒歩6.6km→アップルシティ中野13:47→15:33草津温泉(以下略)

屋代駅から始発バスに乗り、松代駅に到着したとき、一行は須坂駅へ向かうか長野駅へ向かうか迷いました。このとき長野駅へ行って、情報収集をすれば、長野・草津・尾瀬ルートに気付けたかもしれないのです。

その点で、松代駅の選択も、振り返れば重要だったと言えるでしょう。

広告

信州中野駅からの挽回策

実際ルートの一行は、松代駅から須坂駅行きのバスに乗り、13kmを歩いて信州中野駅に到着しました。

信州中野駅に到着したのが11時13分頃。目の前にいた11時20分発の飯山方面行きのバスに乗車してしまいました。

しかし、信州中野駅からも、長野・草津・尾瀬ルートを選べるチャンスがありました。

▽2日目
屋代駅06:15→06:40松代駅06:45→07:52須坂駅→徒歩13km→11:13信州中野駅13:00→13:11イオン中野店前13:50→15:33草津温泉(以下略)

このように、信州中野駅で情報収集をして、13時発のバスでイオン中野店まで行けば、草津温泉行きのバスを捕まえることができたのです。信州中野駅で、十分な情報収集の時間もあります。

広告

勝負の彩

現実の一行は、疲労困憊で信州中野駅に到着しました。そのため、目の前にいた11時20分発の飯山駅行きのバスに吸い込まれてしまい、情報収集にまで手が回らなかったようです。

状況を考えれば、飯山行きに乗ってしまったのはやむを得ません。しかし、仮に、信州中野駅に到着したのが11時30分ごろだったら、飯山行きのバスが出た後なので、情報収集の時間を取れたでしょう。その場合、長野・草津・尾瀬ルートに気づけた可能性もあります。

つまり、信州中野駅で、ギリギリで飯山行きのバスに間に合ってしまったことが、結果として凶と出てしまったわけです。須坂からもう少しゆっくり歩いていれば、とも思いますが、このあたりは、勝負の綾といったところでしょうか。

広告

上田駅で降りなかったら

もうひとつ、さかのぼって、長野・草津・尾瀬ルートを選択できる可能性をあげてみます。1日目の上田駅です。

一行は、大屋駅から乗車したバスを、上田駅で下車し、案内所で情報収集をしました。しかし、このバスを上田駅で降りずに、終点近くまで乗っていれば、次のような乗り継ぎが可能でした。

▽1日目
車山高原11:00→11:13東白樺湖12:10→12:46立科町役場前13:15→13:48大屋駅前14:00→14:30下秋和14:34→15:12苅屋原笄橋堤防→徒歩2.3km→セブンイレブン戸倉店前16:20→16:52屋代駅17:40→18:57須坂駅

上田駅で降りずに、終点近くの下秋和まで乗れば、坂城町のコミュニティバスに4分接続で乗り継げます。その後の接続も絶妙で、屋代駅に17時ごろに到着できるでしょう。須坂駅には19時頃に到達できます。

そのまま歩けば、信州中野駅まで、1日目に到達することはできるでしょう。もちろん、屋代駅から乗ったバスを、松代駅で降りれば、長野駅に行って泊まることもできます。

この場合は、長野駅や信州中野駅で、じっくりと情報収集できたでしょうから、長野・草津・尾瀬ルートを探し出せる可能性は高くなっていたとみられます。

ただ、一行が、序盤の上田駅で下車して情報収集することは、当然です。したがって、上田駅で降りたことをミスとは呼べません。

【続きはこちら】
「ローカル路線バスの旅W 第6弾 車山高原→磐梯熱海」の正解ルートを考える【2】

広告