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近鉄も高級レストラン列車を投入へ。「レ・サヴール志摩」、フレンチフルコースを提供

美食が誘う、優雅な列車旅

近鉄が新たなレストラン列車「Les Saveurs志摩」(レ・サヴール・しま)の運行を2026年秋に開始します。フレンチのフルコースを提供する高級レストラン列車です。特急車両12400系を改造し、近鉄名古屋~賢島間で運行します。

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近鉄名古屋~賢島間

近畿日本鉄道、近鉄・都ホテルズ、近鉄リテーリングは、レストラン列車「Les Saveurs 志摩」(レ・サヴ―ル・しま)を、近鉄名古屋~賢島間で運転すると発表しました。

コンセプトは「美食が誘う、優雅な列車旅」。上質な室内空間でフランス料理を楽しみながら、ゆったりと旅ができる列車です。

Les Saveurs志摩
画像:近鉄プレスリリース

 
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12400系を改造

列車名の「Saveurs」は、「味」「風味」を意味するフランス語で、伊勢志摩の多様な食材が織りなす奥深い味わいをイメージ。美食を楽しみながら、名古屋と伊勢志摩を旅する列車を表現します。

車両は、既存の特急用12400系を改造した4両編成。外観は、志摩の「海・白砂・太陽」が醸し出す爽やかな開放感を青と白で表現しました。青のメタリック塗装やゴールドのラインにより、高級感を演出するデザインとなっています。

Les Saveurs志摩
画像:近鉄プレスリリース

 
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フレンチ膳とフレンチコース

提供する食事は号車によって異なり、1・2号車では手軽に楽しめるフレンチ膳、4号車では本格的なフレンチコースが楽しめます。

テーブル・座席数は、1・2号車が2人席15卓、1人席4卓の計35席。4号車が4人席2卓、2人席4卓の計16席です。総座席数は50席です。

3号車は1両全体がキッチン車となっています。

Les Saveurs志摩
画像:近鉄プレスリリース

 
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4号車は上質な空間に

目玉となる4号車の車内は、フレンチコースを堪能できる特別なデザインとし、間接照明により上質な空間を演出。椅子は革張りの家具調で、ゆったりとくつろげるスペースとします。

Les Saveurs志摩
画像:近鉄プレスリリース

提供されるフレンチコース料理は、三重県の食材を味わえるメニュー。志摩観光ホテルの総料理長が監修します。

Les Saveurs志摩
画像:近鉄プレスリリース

 

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1・2号車には仕切り席

1・2号車の車内は、大きな仕切りでプライベート感を持たせた客席構造とします。フレンチ膳を味わいながら車窓を楽しめるよう、窓1つに対して各席を斜め向きに配置します。

Les Saveurs志摩
画像:近鉄プレスリリース

座席は2人席のほか、1人席も設定します。

1人席は、進行方向によって向きを変えられるように椅子は固定せず、前後にテーブルを設けています。

Les Saveurs志摩
画像:近鉄プレスリリース

フレンチ膳のメニューは、三重県産の食材をふんだんに使用した彩り豊かな内容です。こちらは、近鉄・都ホテルズが料理監修を務めます。

Les Saveurs志摩
画像:近鉄プレスリリース

所要時間は2時間半

「Les Saveurs 志摩」の運行開始は2026年秋。週6日、1日1往復の運転です。11時ごろに近鉄名古屋駅を、16時30分ごろに賢島駅を、それぞれ出発します。

■「Les Saveurs 志摩」時刻表
【往路】近鉄名古屋11:00頃→賢島13:30頃
【復路】賢島16:30頃→近鉄名古屋19:30頃
※停車駅 伊勢市・宇治山田・五十鈴川・鳥羽・鵜方

時間帯的に、往路がランチ、復路がディナーの設定です。所要時間は往復とも約2時間半です。

運転時刻や料金などの詳細は、改めて発表されます。

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高級レストラン列車が続々と

レストラン列車は、鉄道各社が導入するようになりました。最近は高級化が進んでいて、西武鉄道では「最高級の料理」を提供するレストラン列車を新製すると発表しています。

近鉄の「レ・サヴール志摩」は中古車両の改造ですが、4両で50人という定員は少なく、高級さでは西武の新列車に引けを取らないかもしれません。伊勢・志摩という国内屈指の観光エリアを走る列車でもあり、観光客の人気を集めそうです。(鎌倉淳)

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