「休日おでかけパス」買い方、使い方。夏休みは乗り放題で楽しもう!

首都圏のショートトリップに

「休日おでかけパス」は首都圏のJR線が乗り放題のフリーきっぷです。土休日に利用できるほか、夏休み中は毎日使えます。買い方などの基本情報から、お得な使い方まで研究してみましょう。

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首都圏JR線が乗り放題

「休日おでかけパス」は、JR東日本が発売しているフリーきっぷです。首都圏のJR線が土休日に1日乗り放題になります。JR東日本でも指折りの人気企画乗車券として知られています。

フリーエリアは下図の通り。東京を中心に、小田原、大月、寄居、神保原、自治医大、土浦、成田空港、成東、茂原までがフリーエリア内です。

休日おでかけパス
画像:JR東日本

ほぼ同じフリーエリアのIC乗車券用として、「のんびりホリデーSuicaパス」があります。「のんびりホリデーSuicaパス」は、SuicaなどICカード乗車券で利用できますが、新幹線と久留里線に乗車できません。それ以外は、二つのきっぷの効力は同じです。

のんびりホリデーSuicaパス
画像:JR東日本

 
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「休日おでかけパス」の利用期間

「休日おでかけパス」は、文字通り、休日に使えるきっぷです。

ただし、「休日」と銘打っていますが、7月20日~8月31日の夏休み期間中は平日でも使えます。有効期間は1日間です。

「のんびりホリデーSuicaパス」も利用期間などは同じです。

■「休日おでかけパス」「のんびりホリデーSuicaパス」の発売・利用期間
発売期間:通年
利用期間:土休日および
     4月29日~5月5日、7月20日~8月31日、12月29日~1月3日の毎日
有効期間:1日間

夏休み期間中は毎日使えるので、夏の首都圏近郊のお出かけにはぴったりです。

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「休日おでかけパス」の価格

「休日おでかけパス」の価格はおとな2,720円、こども1,360円です。「のんびりホリデーSuicaパス」はおとな2,670円、こども1,330円です。

新幹線、久留里線に乗らないのなら「のんびりホリデーSuicaパス」のほうがお得で使いやすいのですが、定期券として使われているIC乗車券には搭載できません。SuicaやPASMOを定期券として利用している場合、紙の「休日おでかけパス」を使うことになります。

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「休日おでかけパス」の買い方

「休日おでかけパス」の買い方は簡単です。利用日当日に、フリーエリア内のJRの駅の券売機で購入できます。

事前購入の必要はありません。乗車直前に、普通のきっぷを買う感覚で、券売機で購入すればいいでしょう。駅のみどりの窓口でも購入可能です。購入には、Suicaやクレジットカードも使えます。

Suicaで使うには

「休日おでかけパス」は紙のきっぷなので、改札機を通さないと利用できません。それが面倒、という方はSuicaに搭載して利用できる「のんびりホリデーSuicaパス」を購入するといいでしょう。

「のんびりホリデーSuicaパス」は、Suica首都圏圏内のJR券売機で購入できます。券売機にSuicaを挿入(タッチ)して、購入します。

前述したように、「のんびりホリデーSuicaパス」と「休日おでかけパス」の効力はほぼ同じですが、「のんびりホリデーSuicaパス」では久留里線と新幹線に乗車できません。

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「休日おでかけパス」の使い方

「休日おでかけパス」の使い方は簡単です。駅に入場する際に、購入したパスを自動改札に挿入するだけです。駅から出るときも自動改札に挿入します。

つまり普通のきっぷと同じです。青春18きっぷのように、有人改札を通る必要はありません。

フリーエリア外まで乗り越した場合は、精算機での精算が必要です。

「のんびりホリデーSuicaパス」の使い方は、普通のSuicaと同様に、駅の改札でタッチするだけです。フリーエリア外に乗り越した場合は、Suicaのチャージ残金から自動精算されます。

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グリーン車にも乗れる

「休日おでかけパス」「のんびりホリデーSuicaパス」だけで乗れるのは、料金の要らない普通・快速列車の普通車のみです。しかし、別途料金を払えば、普通・快速列車のグリーン車や、新幹線・特急列車にも乗車できます。

なかでも、使い勝手がいいのはグリーン車です。首都圏では東海道線、横須賀・総武線、高崎線、宇都宮線、常磐線、湘南新宿ライン、上野東京ラインの普通列車に連結されています。着席を期待したいときは利用するといいでしょう。

首都圏グリーン車運転区間
画像:JR東日本

グリーン料金はSuicaで購入すると安く、50kmまで750円、100kmまで1,000円、101km以上1,550円です。通常料金(駅券売機や車内購入)は50kmまで1,010円、100kmまで1,260円、101km以上1,810円です。休日おでかけパスのエリア内なら、100kmまでに収まるでしょう。

平日のラッシュ時を除けば、これらの路線のグリーン車は座れることが多いので、席の心配をせずに利用できます。

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利用できる特急列車

「休日おでかけパス」「のんびりホリデーSuicaパス」では、別料金を払えば、特急も利用できます。「休日おでかけパス」なら、新幹線も利用できます。(東海道新幹線除く)。フリーエリア内で利用できる主な新幹線・特急列車は以下の通りです。

・「なすの」(東北新幹線:東京~小山)
・「たにがわ」「あさま」(上越・北陸新幹線:東京~熊谷)
・「踊り子」(東京・新宿~小田原)
・「あずさ」「かいじ」「富士回遊」(東京・新宿~大月)
・「あかぎ」「草津・四万」(上野・新宿~本庄)
・「ひたち」「ときわ」(品川~土浦)
・「成田エクスプレス」(大船・新宿・東京~成田空港など)
・「しおさい」(東京~成田)
・「わかしお」「新宿わかしお」(東京・新宿~茂原)
・「さざなみ」「新宿さざなみ」(東京・新宿~君津)

「サフィール踊り子」も利用できますが、横浜~熱海間は停車しませんので、東京・新宿~横浜間だけに乗るか、フリーエリア外の熱海まで乗り越す必要があります。

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元が取れるのは?

「休日おでかけパス」の価格はおとな2,720円。したがって、片道あたり1,360円以上の区間を往復すれば元が取れることになります。幹線の片道運賃が71km~80kmが1,340円、電車特定区間では71~80kmが1,280円なので、片道81km以上を往復すれば元が取れることになります。

東京駅を起点にすると、片道81km以上とは小田原(東海道線)、鳥沢(中央線)、岡部(高崎線)、小山(宇都宮線)、高浜(常磐線)、松尾(成田線)、上総一ノ宮(外房線)、君津(内房線)以遠です。だいたい「休日おでかけパス」のエリアぎりぎりの地点です。したがって、都心と郊外の単純往復だけでは、「休日おでかけパス」は、それほどお得とはいえません。

ただ、たとえば郊外から都内へ出て、都内でJR線に複数回乗ったり、逆に都心から郊外の複数箇所を周遊したりする場合には、とてもお得になります。また、都内を通過して、神奈川県~埼玉県・千葉県といった区間で使うには破格のきっぷと言えます。もちろん、鉄道乗車を目的として、首都圏のJR線を乗りつぶす際には強い味方になります。

東京モノレールとりんかい線でも使えるのもポイントです。東京モノレールは全線で片道520円、りんかい線は同400円です。JR線とこれらの路線を組み合わせて乗るなら、「休日おでかけパス」を使うとだいぶ安くなることがあります。

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エリア外まで乗り通す

変則的な使い方ですが、「休日おでかけパス」のエリア外へ向かう場合に、エリアぎりぎりまでパスを使って、エリア外の部分だけ乗り越すという方法もあります。

たとえば横浜から高崎まで日帰りする場合(片道正規運賃2,310円)、「休日おでかけパス」+「神保原~高崎を乗り越し」(片道あたり1,600円)という購入方法にすると、往復で1,400円以上も安くなります。

こうした乗り方でも、東京~高崎間で新幹線に乗ることは可能です。新幹線に乗る場合は、事前に特急券ともに乗り越し区間のきっぷを買っておきます。

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終着駅の旅

鉄道ファンへのおすすめは、「終着駅の旅」です。東京近郊区間は特例を使えば大回り乗車である程度の乗りつぶしができるのですが、行き止まりの路線には使えません。一方、「休日おでかけパス」なら終着駅での折り返し利用が可能です。

「休日おでかけパス」のフリーエリアに含まれる終着駅は、扇町、大川、海芝浦(以上、鶴見線)、久里浜(横須賀線)、武蔵五日市(五日市線)、奥多摩(青梅線)、成田空港(成田線)、上総亀山(久留里線)、羽田空港第2ターミナル(東京モノレール線)です。これらの駅をめぐる「首都圏終着駅の旅」は、「休日おでかけパス」を使ったショートトリップとして面白そうです。

とくに、都会のローカル線として名高い鶴見線は、「休日」こそローカル感が漂います。鶴見線がフリーエリアに含まれている手軽な1日乗車券は他にないので、「休日おでかけパス」の出番でしょう。

他にも、「休日おでかけパス」は、工夫次第で活用方法はたくさんありそう。列車本数の多い首都圏一帯がフリーエリアなので、乗り継ぎは無限にあります。自分だけの「小さな旅」を創るには最適なきっぷといえそうです。(鎌倉淳)

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