京成電鉄が2月ダイヤ改正の概要を発表しました。京成本線で日中の特急の運行を廃止し、快速に格下げします。
特急が快速に
京成電鉄は2022年2月26日にダイヤ改正を実施します。最大の注目点は、日中時間帯の本線特急の廃止です。種別を快速に格下げして運行します。
現ダイヤで京成本線の優等列車は、日中40分間隔で快特と特急が設定されています。快特が上野~成田間、特急が上野~成田空港間で、快特と特急をあわせた「特急系」が20分間隔の運行です。そのほか西馬込~佐倉・成田空港間に快速が20分間隔で運行しています。
快特の停車駅は、上野、日暮里、青砥、高砂、八幡、船橋、津田沼、八千代台、勝田台、佐倉、成田、空港第二ビル、成田空港。特急は佐倉まで快特と同じで、佐倉以東が各駅停車です。
快速の停車駅は上野、日暮里、千住大橋、青砥、高砂、小岩、八幡、東中山、船橋、船橋競馬場前、津田沼で、津田沼以東は各駅停車です。
普通は区間短縮か
新ダイヤでは、特急が快速に格下げされますが、その他の大枠が変わらないならば、快特が40分間隔、快速が10分~20分間隔での運行となります。津田沼以東の速達サービスは40分に1本の快特のみとなります。沿線の特急停車駅の利用者には厳しいダイヤ改正といえるでしょう。
京成の快速は、津田沼以東が各駅停車です。そのため、特急を快速に格下げするならば、津田沼で接続している上野~臼井間の普通の運行区間が、上野~津田沼間に短縮されるとみられます。これにより、運用数を減らすのでしょう。
現ダイヤで特急は津田沼~佐倉間で追い越しをしていませんので、この間の通過駅の利用者には、普通が快速に変わるだけで、あまり大きな影響はなさそうです。
快特とアクセス特急が接続
現行の特急が運行区間を変えずに快速になるのであれば、本線系統の上野~成田空港間の日中の優等列車は快速のみとなります。旅行者の視点でみると、京成本線を使って成田空港へアクセスする場合、所要時間が増えそうです。
救済策として、新ダイヤでは、快特とアクセス特急が京成高砂または青砥で接続します。40分サイクルの両列車が接続することで、料金不要列車による都内~成田空港の速達性を確保します。
新宿線からの成田アクセスが不便に
とはいえ、高砂より東の特急停車駅から成田空港へのアクセスが不便になるのは避けられません。とくに、都営新宿線を使って本八幡・京成八幡乗り換えで新宿~成田空港を乗り継ぐ場合、都営新宿線では同日のダイヤ改正で急行の運行が縮小されることもあり、所要時間がだいぶ延びそうです。
一方、新ダイヤでは、「スカイライナー」が日中時間帯に60分間隔で青砥に停車するようになります。押上線方面からの成田空港アクセスは選択肢が増えそうです。(鎌倉淳)