JR5社、全国425線区輸送密度ランキング2021年版。新型コロナで大幅悪化

減少率トップはあの路線

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コロナ前と比べると

次に対2018年度比で、減少率の大きい路線を見てみましょう。新型コロナウイルス感染症で、どの程度打撃を受けたかということです。

対2018年度比減少率の高い路線
順位 会社 路線名 区間 輸送密度
20年度
輸送密度
18年度
減少率
1 成田線 成田~成田空港 6,359 26,072 76%
2 奥羽線 福島~米沢 2,701 9,517 72%
3 上越新幹線 高崎~越後湯沢 8,815 30,693 71%
3 西 関西空港線 日根野~関西空港 8,739 29,720 71%
5 北海道新幹線 新青森~新函館北斗 1,453 4,899 70%
5 東北新幹線 宇都宮~福島 26,260 87,901 70%
7 上越新幹線 越後湯沢~新潟 7,312 22,497 67%
7 宮崎空港線 田吉~宮崎空港 627 1,918 67%
7 東北新幹線 東京~大宮 59,128 180,725 67%
7 北陸新幹線 長野~上越妙高 8,144 24,781 67%
7 東北新幹線 福島~仙台 22,878 68,748 67%
7 西 北陸新幹線 上越妙高~富山 7,913 23,666 67%
13 西 山陽新幹線 新大阪~岡山 40,832 120,877 66%
13 東北新幹線 大宮~宇都宮 41,489 120,571 66%
15 北陸新幹線 高崎~長野 15,013 43,278 65%
15 東北新幹線 仙台~一ノ関 14,880 42,075 65%
15 東北新幹線 一ノ関~盛岡 12,258 34,587 65%
18 田沢湖線 盛岡~大曲 2,553 7,023 64%
19 西 山陽新幹線 岡山~広島 35,196 94,785 63%
20 上越新幹線 大宮~高崎 40,797 108,697 62%
20 西 北陸線 敦賀~福井 11,368 29,896 62%
20 西 山陽新幹線 広島~博多 22,218 57,868 62%
23 東北新幹線 盛岡~八戸 6,593 17,086 61%
23 中央線 大月~甲府 11,967 30,822 61%
23 羽越線 村上~鶴岡 697 1,795 61%
23 東北新幹線 八戸~新青森 4,516 11,556 61%
27 函館線 函館~長万部 1,443 3,650 60%
27 日豊線 佐伯~延岡 353 889 60%
27 長崎線 肥前山口~諫早 3,317 8,334 60%
27 室蘭線 長万部~東室蘭 1,924 4,804 60%
27 西 北陸新幹線 富山~金沢 8,807 21,753 60%
32 西 伯備線 新見~伯耆大山 1,463 3,512 58%
32 中央線 甲府~小淵沢 7,232 17,020 58%
34 西 姫新線 中国勝山~新見 132 310 57%
34 九州新幹線 博多~熊本 11,939 27,986 57%
34 九州新幹線 熊本~鹿児島中央 5,663 13,226 57%
37 奥羽線 米沢~山形 4,740 10,886 56%
37 中央線 高尾~大月 20,402 46,132 56%
37 本四備讃線 児島 ~ 宇多津 10,642 23,990 56%
37 石勝・根室線 南千歳~帯広 1,570 3,529 56%
41 根室線 滝川~富良野 190 419 55%
41 函館線 岩見沢~旭川 3,739 8,237 55%
43 室蘭線 室蘭~苫小牧 3,166 6,764 53%
43 西 北陸線 福井~金沢 12,981 27,682 53%
43 西 伯備線 備中高梁~新見 2,098 4,464 53%
43 陸羽西線 新庄~余目 163 345 53%
47 陸羽東線 鳴子温泉~最上 41 85 52%
48 久大線 久留米~日田 1,677 3,437 51%
48 成田線 佐倉~成田 21,693 44,425 51%
48 西 大糸線 南小谷~糸魚川 50 102 51%
48 中央線 小淵沢~塩尻 7,239 14,703 51%
48 宗谷線 名寄~稚内 165 335 51%
48 八高線 高麗川~倉賀野 1,672 3,393 51%
48 西 山口線 宮野~津和野 353 716 51%

 
もっとも落ち込みが大きかったのは成田線(成田~成田空港)で、76%の減少率です。空港輸送の激減が、そのまま鉄道輸送人員の減少になっています。それでも24%の利用者がいるのは、一定数の空港勤務者がいるからでしょう。

他の空港アクセス線をみると、関西空港線が71%で減少率4位、宮崎空港線が67%で8位です。国際線の比率が高い空港ほど、落ち込みも大きかったと言えそうです。

空港アクセス線以外は、新幹線の落ち込みが大きくなっています。ワースト2位は奥羽線(福島~米沢)ですが、実質的には山形新幹線です。そのほか、ほとんどの新幹線の輸送密度が60%台の減少率になっています。新幹線のなかでは、九州新幹線が57%と、比較的被害が軽微でした。

在来線でも、特急の比重が高い路線では数字が悪くなっています。代表格は北陸線や中央線で、いずれも減少率60%台です。逆に、地方の通学輸送が主体のローカル線は、落ち込みは小さくなっています。

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JR東海は?

JR各社のなかで、線区別の輸送密度を唯一公表していないJR東海ですが、国土交通省の『鉄道統計年報』でおおざっぱな数字を見ることはできます。ただし、現在公表されているのは2018年度までの数字なので、ランキングからは除外しました。下表にまとめておきます。

JR東海輸送密度ランキング(2018年度)
順位 路線名 区間 輸送密度
18年度
1 東海道新幹線 東京~新大阪 279,016
2 東海道線 熱海~米原・美濃赤坂 48,370
3 中央線 塩尻~名古屋 30,301
4 関西線 名古屋~亀山 14,249
5 武豊線 大府~武豊 9,641
6 御殿場線 国府津~沼津 7,138
7 太多線 多治見~美濃太田 5,519
8 高山線 岐阜~猪谷 3,270
9 身延線 富士~甲府 3,079
10 飯田線 豊橋~辰野 1,858
11 参宮線 多気~鳥羽 1,771
12 紀勢線 亀山~新宮 1,753
13 名松線 松阪~伊勢奥津 261

 
なんと言っても目を引くのは、東海道新幹線(東京~新大阪)の約27万人。新幹線のなかで別格の数字です。主要在来線の東海道線(熱海~米原)や中央線(名古屋~塩尻)も3万~4万台と、比較的高い数字です。

半面、高山線(岐阜~猪谷)3,270、身延線(富士~甲府)3,079、紀勢線(亀山~新宮)1,753のように、在来線特急が走っていても輸送密度が低い路線があります。これらの路線は、新型コロナで、2020年度は3割程度は数字が落ちているでしょう。

とくに身延線は、静岡~山梨間の高速道路が開通したことで、今後はさらに輸送密度が低下しそうです。

JR東海で極端に利用の少ない路線は名松線(松阪~伊勢奥津)261です。ただ、それ以外はコロナ禍でもおおむね1,000以上の輸送密度は確保しているとみられ、JR他社に比べれば恵まれています。JR東海の経営状況からすれば、名松線1路線くらいは問題なく維持できるでしょう。(鎌倉淳)

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