室蘭線、釧網線の普通列車の減便対象が明らかに。JR北海道が地元自治体に伝える

JR北海道は2016年の3月ダイヤ改正で約80本の普通列車の減便を予告していますが、その一部が明らかになりました。室蘭線と釧網線の普通列車を減便することを地元自治体に通知したようです。室蘭線が計7本、釧網線が計6本です。北海道新聞が報じました。

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釧路~川湯温泉間の区間列車が廃止

北海道新聞10月7日付によりますと、釧網線の普通列車上下27本のうち、2016年3月ダイヤ改正で計6本の減便を地元自治体に通知したそうです。減便される列車は、11時46分釧路発川湯温泉行きと、この折り返しの13時40分川湯温泉発釧路行きの1往復2本です。計6本ということですので、これ以外にも4本が減便されることになります。

釧網線

長万部~豊浦間は大幅減便

さらに北海道新聞10月8日付によりますと、室蘭線の長万部~苫小牧間を運行する普通列車のうち、乗客数が平均20人以下の計7本について、2016年3月のダイヤ改正で運転区間の短縮や廃止を検討しているそうです。

まず、6時53分長万部発室蘭行きを豊浦発室蘭行きに短縮。13時24分発と17時37分の長万部発東室蘭行きはどちらも廃止を検討します。20時17分長万部発苫小牧行きは同19時半長万部発室蘭行きに変更します。

東室蘭発は、5時50分、10時09分、17時39分の計3本を、長万部行きから豊浦行きに短縮するそうです。

これらが全部実施されれば、長万部~豊浦間は大幅減便になりそうです。

青春18きっぷや北東パス利用者には痛手

いずれも地元自治体への打診段階なので、正式決定ではありません。ただ、もし正式に決まると、青春18きっぷや北海道&東日本パス利用者には痛手でしょう。通勤・通学客が少ない列車はふだんの利用率は悪いですが、夏休みなどに長距離移動する旅行者には便利なこともあるからです。

とくに、函館~札幌間の経路にあたる室蘭線の減便は、普通列車での長距離旅行者の足を奪うことになるかもしれません。この区間は函館線の山線を経由するというルートがありますが、そちらも減便されれば、普通列車での旅行が不便になります。

とはいえ、そうした遠距離旅行者も含めて利用者が少ないから減便対象になった、ということなのかもしれません。(鎌倉淳)

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