JR東日本が、新型コロナウイルスの感染拡大にともなう新しい運転計画を発表しました。北陸新幹線では「かがやき」が全面運休、上越新幹線では「とき」の速達タイプが激減し、両新幹線は日中時間帯、ほぼ各駅停車になります。
「あさま+はくたか」で1列車に
JR東日本は、新型コロナウイルス感染拡大にともない、指定席発売を見合わせてきた2020年5月28日以降の新幹線の運転計画と時刻表を発表しました。新幹線全体では約6割運転の減便ダイヤとなります。
北陸新幹線では「かがやき」の運転を取りやめ、「あさま」も縮小し、「はくたか」主体となります。「あさま」の一部スジが「はくたか」に転用されます。
たとえば、東京12時04分発は、通常ダイヤでは「あさま611号」のスジですが、臨時ダイヤでは「はくたか463号」となります。
この臨時「はくたか463号」は本来の「あさま611号」のスジを全駅停車で長野までたどります。長野では3分停車し、本来の「はくたか563号」のスジで走り、金沢に至ります。このため、東京~金沢間で通過するのは飯山だけとなり、安中榛名にも「はくたか」が停車することになります。所要時間は3時間16分で、本来より20分余計にかかります。
こうした「あさま+はくたか」の列車を、日中に毎時1本程度走らせます。多くの列車が数駅の通過にとどまり、一部の列車は金沢~東京間で全駅に停車します。「はくたか」の運転本数は上下30本を維持します。
「あさま」は朝夜だけの運転となり、上下34本が15本になります。「つるぎ」は日中に毎時1本程度の運転を継続します。
毎時1本の列車
上越新幹線では「とき」が定期列車を中心に毎時1本程度走り、日中は全列車が高崎~新潟間の各駅に停まります。速達タイプの「とき」は激減し、上り「300号」が浦佐~上毛高原間を通過するくらいとなります。残りの列車は高崎以北でほぼ各駅停車か、1駅程度の通過にとどまります。
「たにがわ」はもともと日中の定期列車はほとんど走っていませんが、臨時ダイヤでも朝夜のみの運転となります。
要するに、上越・北陸新幹線では、日中は「とき」「はくたか」が毎時1本程度運転するのみとなり、「かがやき」は全休、「たにがわ」「あさま」は朝夜だけ走ります。熊谷、本庄早稲田の2駅は「とき」と「はくたか」が分担して、毎時1本程度が停車します。
つまり、上越・北陸新幹線は、減便ダイヤで速度は犠牲になるものの、日中時間帯に各駅とも上下毎時各1本程度(安中榛名は2時間に1本)の列車が利用できるようになっています。運転本数を絞り込みながら、一定の利便性を確保した形といえそうです。