日本の航空会社が成田~バンコク~イスラマバードの航空路線を検討していると、パキスタンメディアが報じています。
駐パキスタン大使が発言
パキスタンの通信社APPによりますと、駐パキスタンの松田邦紀大使が、パキスタンのグラーム・サーウォー・カーン航空大臣と面会し、日本の航空会社がイスラマバード~バンコク~東京の航空路線の開設を希望していると述べたとのことです。
松田大臣は「パキスタン航空がイスラマバード~北京~東京路線を週2便運航している。日本の航空会社はイスラマバード~バンコク~東京がいい」と話しました。
1962年に締結された日本とパキスタンの航空協定では、両国から一社ずつが指定航空会社になっており、パキスタン側はパキスタン航空、日本側はJALです。そのため、松田大使が「就航を希望している日本の航空会社」は、理屈で解釈するとJALとなります。
ただ、JALが、本気で日本からバンコク経由のイスラマバード路線を開設する気があるかは疑問です。この話は、松田大使のリップサービスに過ぎない印象です。
パキスタン航空は再開
成田~イスラマバード間には、パキスタン航空が北京経由で運航しています。同路線は、2019年2月15日に赤字削減を理由に運休しましたが、同5月30日に再開しています。
APPによりますと、日本政府は、2019年3月に北京~成田の以遠権区間での輸送量制限を、1,300人から4,000人に緩和。貨物は40トンから100トンに緩和しました。この件に関し、カーン航空大臣は松田大使に謝意を述べました。
パキスタン航空の成田路線運航再開は、この規制緩和を受けたことのようですが、航空大臣はさらに5,000人、200トンへの緩和を要請したということです。北京~成田間の航空需要は強いですから、目いっぱい乗せて飛ばしたい、ということでしょうか。