ホノルル高架鉄道、2023年7月頃に一部開業へ。アラモアナは遠く

全線開業は2031年

ハワイのホノルル高架鉄道の暫定開業が、2023年7月頃になる見込みであることがわかりました。春ごろの予定でしたが、7月頃にずれ込みそうです。

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イースト・カポレイ~アロハスタジアム間16km

ホノルル鉄道(Honolulu Rail Transit)は、ホノルル郊外のイースト・カポレイからホノルル国際空港を経由し、中心部のアラモアナ・センターまでを結ぶ鉄道路線計画です。総延長は約32kmで、21駅を約40分で結びます。ホノルル中心市街地の深刻な交通渋滞を緩和することを目的に計画され、2014年に着工していました。

このうち、西オアフ区間のイースト・カポレイ~アロハスタジアム間約16kmを先行整備しており、2023年春頃の開業予定とされてきました。しかし、ホノルル市交通局長は、2月16日のホノルル高速交通公社 (HART)の理事会で「開業は6月か7月になる」と述べ、さらに数ヶ月、延期されることがわかりました。

ホノルル鉄道地図
画像:HART

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車両は日立製

車両は4両編成で、日立レールUSA社が製造しています。すでに納入されていて、2022年8月から試運転が行われています。

軌間は1,435ミリの標準軌、第三軌条による集電で、直流750V、車両の設計最高速度は105km/hです。実際の最高運転速度は55mile/h(88km/h)とされています。全線で自動運転を行う予定です。

ホノルル高速鉄道
画像:日立製作所
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旅行者には便利だが

暫定開業区間となるイースト・カポレイ~アロハスタジアム間では、旅行者が使う機会は少ないでしょう。全面開業を予定している2031年には、空港を経由して中心部まで延伸されることになっていますので、旅行者に活用されるのは全線開業後になりそうです。

期待の鉄道新線ですが、開業延期を繰り返しているので、今後、延伸計画がどこまで実現するのか、本当に2031年に開業するのかは、何ともいえません。

実際、計画上の終点であるアラモアナセンターまでの建設の雲行きは怪しく、一つ手前のカカアコまでに短縮する可能性も浮上しています。アラモアナは、なかなか遠そうです。(鎌倉淳)

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