日高線の苫小牧~鵡川間が12月にも復旧する見通しとなりました。胆振東部地震で橋梁の桁ズレが生じて復旧見通しが立っていませんでしたが、JR北海道が年内にも修復を完了すると発表しました。
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日高線のみ不通が続く
胆振東部地震で被災したJR北海道の11路線は、9月26日までに復旧しています。しかし、日高線の苫小牧~鵡川間だけが不通のまま復旧見通しが示されていません。震源地に近い厚真川橋梁のコンクリート桁部分3カ所で、上流側への桁ズレが発生して、その修復費用が見通せなかったためです。
JRの島田修社長は9月12日の記者会見で、厚真川橋梁について、「ずれた桁の修復だけで済むのか調査しなければならない。大規模工事が必要な結果になると当社単独では難しい」などと述べ、復旧するか明言を避けていました。
復旧費用は7、8千万円
10月3日にJR北海道が発表したところによりますと、調査の結果、ずれた橋脚以外の「全ての鉄筋コンクリート桁、鋼桁、支承、橋脚の地表部に列車走行に問題が生じる損傷は生じていなかった」とのことで、2018年12月上旬に運転を再開する見通しとなりました。
修復作業として、横ズレした橋桁の修繕や補強などを行います。復旧費用は1億円弱で、地震によるその他の被害も修復。復旧費用については、災害復旧補助の適用を検討しており、その場合、JRが2分の1、国が4分の1、道が4分の1を負担することになります。
日高線苫小牧~鵡川間は、JR北海道が「単独では維持困難」としている線区の一つです。そのため、橋梁の修復費用が巨額になる場合、このまま廃線になる可能性も取りざたされていました。復旧費用がJR、国、道が負担できる範囲に収まったことで運転再開の見通しとなり、被災地には明るいニュースとなりました。
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