「EX早特」の研究。東海道・山陽新幹線の格安チケットを使いこなす!

初心者にもわかりやすい

「EX早特」は、東海道・山陽新幹線のインターネット専用の割引きっぷです。新幹線回数券がなくなりつつある状況で、ぜひ使いこなしたい格安チケット。初心者にもわかりやすく解説します。

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EX早特とは

EX早特は、東海道・山陽新幹線のインターネット予約サイト「エクスプレス予約」と「スマートEX」で販売されている早期購入割引の格安チケットです。

エクスプレス予約は有料会員制(年会費1,100円)ですが、スマートEXは無料会員制で、クレジットカードがあれば誰でも登録できます。東海道・山陽新幹線に安く乗りたい場合、手始めにスマートEXに登録することをおすすめします。

EX早特は、東海道・山陽新幹線の特定の区間・種別の列車の指定席を、乗車日の3日前までに予約することで、チケットを安く購入できるサービスです。片道の「乗車券+指定席特急券」がセットになっていて、普通車指定席用とグリーン車用があります。

N700S東海道新幹線のぞみ天竜川

設定区間と利用条件

EX早特の設定区間は大きく分けて3つ。「東京・横浜~山陽エリア」「名古屋~小倉・博多」「京阪神~小倉・博多」です。東京~名古屋、新大阪といった需要の高い区間には設定されていません。

購入できるのは利用開始日の1ヶ月前午前10時から乗車日3日前の23時30分までです。販売席数は限定です。ゴールデンウィーク、お盆、年末年始には設定されません。子供料金は半額、学割はありません。

列車予約は3日前までに済ませる必要があります。予約後の列車の変更などは乗車直前(出発時刻4分前)まで可能です。変更する場合、変更先のチケットの種類によっては差額が必要です。

EX早特には、21日前に購入する「EX早特21」、グリーン車用の「EXグリーン早特」、家族向けの「EXのぞみファミリー早特」などのバリエーションもありますが、当記事ではベーシックな「EX早特」についてのみ紹介します。

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EX早特の価格と割引率

EX早特の平日価格(片道)と割引率は以下の通りです。

EX早特(普通車指定席・平日)の価格
設定区間 定価 EX早特 割引率
東京・品川~岡山 17,660 14,670 17%
東京・品川~福山 17,990 15,180 16%
東京・品川~広島 19,440 16,190 17%
東京・品川~徳山 20,750 17,210 17%
東京・品川~新山口 21,640 17,420 20%
東京・品川~小倉 22,730 17,720 22%
東京・品川~博多 23,390 17,720 24%
新横浜~岡山 17,330 14,670 15%
新横浜~福山 17,990 15,180 16%
新横浜~広島 19,110 16,190 15%
新横浜~徳山 20,420 17,210 16%
新横浜~新山口 21,080 17,420 17%
新横浜~小倉 22,190 17,720 20%
新横浜~博多 23,060 17,720 23%
名古屋~小倉 17,660 14,460 18%
名古屋~博多 18,890 14,460 23%
京都~小倉 15,380 12,570 18%
京都~博多 16,360 12,570 23%
新大阪~小倉 14,720 12,000 18%
新大阪~博多 15,600 12,000 23%
新神戸~小倉 14,390 12,000 17%
新神戸~博多 15,270 12,000 21%

 
普通車の場合、博多と東京、名古屋、大阪を結ぶ区間の割引率が20%以上と、特に高くなっています。東京~岡山、広島は約16~17%程度です。飛行機との競合が激しい区間ほど、割引率が高い傾向があるといえそうです。

「EX早特」グリーン車の価格と割引率

EX早特(グリーン車・平日)の価格
設定区間 定価 EX早特 割引率
東京・品川~岡山 23,730 20,740 13%
東京・品川~福山 24,060 21,250 12%
東京・品川~広島 26,700 22,790 15%
東京・品川~徳山 28,010 23,810 15%
東京・品川~新山口 28,900 24,020 17%
東京・品川~小倉 29,990 24,320 19%
東京・品川~博多 30,650 24,320 21%
新横浜~岡山 23,400 20,740 11%
新横浜~福山 24,060 21,250 12%
新横浜~広島 26,370 22,790 14%
新横浜~徳山 27,680 23,810 14%
新横浜~新山口 28,340 24,020 15%
新横浜~小倉 29,450 24,320 17%
新横浜~博多 30,320 24,320 20%
名古屋~小倉 23,730 19,860 16%
名古屋~博多 26,150 19,860 24%
京都~小倉 20,250 16,240 20%
京都~博多 22,430 16,240 28%
新大阪~小倉 19,590 15,670 20%
新大阪~博多 21,670 15,670 28%
新神戸~小倉 19,260 15,670 19%
新神戸~博多 20,140 15,670 22%

 

グリーン車は山陽区間の割引率が高く、新大阪~博多は28%の大幅割引になっています。東京発着は割引率が低めです。山陽新幹線のみ走る列車は指定席が4列シートの場合が多く、グリーン車と普通車の差が小さい分、割引率が高くなっているのかもしれません。

休日価格は省略しますが、普通車・グリーン車とも平日より数百円程度安くなっています。

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EX早特の使い方

EX早特は、出発日の1ヶ月前〜3日前の23時30分までに、インターネットのエクスプレス予約かスマートEXで予約・購入します。

EX早特の使い方は、エクスプレス予約・スマートEXの使い方に準じます。詳細は略しますが、予約・購入後、登録したICカードでチケットレス乗車をするのが基本です。早特だからといって、別段変わったことはありません。乗車駅できっぷを受け取って乗車することもできます。

EX早特は、新幹線駅区間のみ有効です。新宿駅や大阪駅などの在来線駅は利用できません。新宿・品川間、新大阪・大阪間など新幹線駅までの運賃が別途必要です。こうしたルールもエクスプレス予約・スマートEXに準じています。

EX早特の途中下車・途中乗車

EX早特では、途中下車した場合は前途無効、途中駅で乗車した場合はその駅までの区間は無効となり、返金はありません。

きっぷの区間の途中駅で乗車したり下車したりすることはできますが、下車、乗車とも新幹線駅に限ります。

このルールにより、EX早特が設定されていない新幹線駅を利用する場合、そこを含む区間を買えば利用できます。たとえば、東京~岡山のEX早特で姫路で下車してもかまいません。ただし、EX早特は指定列車のみ有効なので、姫路で「のぞみ」を下車して後続の「こだま」の自由席で相生まで行って下車するという使い方はできません。

また、新幹線駅以外に乗り越す場合は、乗車区間の精算が必要です。

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EX早特の変更

EX早特は、予約後、きっぷの受け取り前ならば、出発時刻の4分前まで変更ができます。変更はエクスプレス予約、スマートEXのインターネットでの手続きに限ります。

変更先にEX早特での空席がなければ(または乗車3日前を過ぎていたら)、スマートEXやエクスプレス予約の通常価格となり、差額を支払わなければなりません。

きっぷの受け取り後の変更は一切できません。受け取り後に変更したい場合、払い戻し→買い直しとなります。

EX早特の払い戻し

EX早特は、指定列車出発前であれば、座席1席につき320円の払戻手数料で払い戻せます。きっぷ受け取り前の払い戻しはエクスプレス予約、スマートEXのインターネット上で手続きします。きっぷの受け取り後の払い戻しは、東海道・山陽新幹線の駅窓口などで取り扱います。

新幹線の価格は運賃と特急料金の合計で、EX早特でも運賃部分と特急料金部分の内訳があります。出発時刻を過ぎても利用しなかった場合、このうち特急料金部分が無効になります。

そのため、予約したEX早特を利用しなかった場合は、「指定列車発車時刻後に払い戻しをした」とみなして、乗車日の翌日付で特急料金相当額(特定額)を引いた金額(運賃相当額)が自動的に払い戻されます。グリーン車の場合は、グリーン料金相当額もあわせて差し引かれます。

特定額と返金額(運賃相当額)は以下の通りです。

特定額と運賃相当額(平日)
設定区間 普通車
発売額
特定額 グリーン
特定額
運賃
相当額
東京・品川~岡山 14,670 5,630 6,070 9,040
東京・品川~福山 15,180 5,630 6,070 9,550
東京・品川~広島 16,190 6,110 6,600 10,080
東京・品川~徳山 17,210 6,660 6,600 10,550
東京・品川~新山口 17,420 6,660 6,600 10,760
東京・品川~小倉 17,720 6,660 6,600 11,060
東京・品川~博多 17,720 6,660 6,600 11,060
新横浜~岡山 14,670 5,630 6,070 9,040
新横浜~福山 15,180 5,630 6,070 9,550
新横浜~広島 16,190 6,110 6,600 10,080
新横浜~徳山 17,210 6,660 6,600 10,550
新横浜~新山口 17,420 6,660 6,600 10,760
新横浜~小倉 17,720 6,660 6,600 11,060
新横浜~博多 17,720 6,660 6,600 11,060
名古屋~小倉 14,460 5,140 5,400 9,320
名古屋~博多 14,460 5,140 5,400 9,320
京都~小倉 12,570 3,780 3,670 8,790
京都~博多 12,570 3,780 3,670 8,790
新大阪~小倉 12,000 3,700 3,670 8,300
新大阪~博多 12,000 3,700 3,670 8,300
新神戸~小倉 12,000 3,700 3,670 8,300
新神戸~博多 12,000 3,700 3,670 8,300
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EX早特での乗り遅れ

EX早特は予約した列車のみ有効です。予約した列車に乗り遅れた場合は無効となります。後続列車の自由席には乗車できません。後続列車に乗る場合は、新規にきっぷを買い直さなくてはなりません。

そのため、きっぷの受け取り前で乗り遅れが予想される場合は、ネットで変更の手続きをすることをおすすめします。上述したように、乗車列車の変更は出発予定時刻の4分前まで可能で、変更手数料はかかりません。

ただし、当日に後発列車に変更する場合、EX早特への変更はできませんので(3日前を過ぎているため)、通常価格で購入します。この差額は支払う必要があります。

きっぷを受け取ってしまって乗り遅れた場合でも、乗り遅れた場合に即座に無効になるのは特急料金相当分(特定額)のみです。運賃部分は当日中は有効なので、後続列車に乗る場合に買い直さなければならないのは、特急券のみです。

このときは、受け取ったきっぷをJR駅窓口に提示して、券面に「指定列車以外乗車のため乗車券有効」という証明を受けます。そして乗車区間に必要な特急券を購入し、有人改札を通って乗車します。

なお、予約そのものを失念するなどして、きっぷを受け取らずに利用もしなかった場合、上記の「払い戻し」のルールにのっとり、翌日以降に自動で運賃相当額のみクレジットカードに払い戻されます。払い戻されるのは、支払額から特急料金相当額(特定額)を引いた金額です。きっぷを受け取ってしまった場合、この自動返金はありません。

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EX早特の使いこなし方

EX早特は、3日前までの予約で20%前後の割引が受けられるというお得なチケットです。変更は自由ですしキャンセル料も低額です。乗り遅れた場合も、きっぷを受け取っていなければ運賃相当額が自動返金される仕組みになっていて、良心的な制度設計の格安チケットといえます。

座席数に制限があり、設定区間も限られていて、年末年始のなどのピーク時には利用できませんが、使えるときはぜひ検討したいチケットです。

東京・新横浜~山陽方面では、「EX早特21」というさらに価格の安い商品があります。東京~博多なら約32%割引と破格ですが、予約できるのは21日前までで、乗車駅を朝6時台、昼11時~15時台に出発する「のぞみ」に限られるという制約があります。

新大阪・新神戸~小倉・博多にはe5489の「スーパー早特きっぷ」もあり、10,470円~10,480円とさらに格安です。スーパー早特きっぷは14日前までの予約で、予約後の変更が一切できないという強い制約があり、EX早特に比べ使い勝手が劣ります。

こうしてみると、EX早特には、出発日が近くなっても予約ができ、価格が安く、キャンセル料の心配も小さいという長所があるのがわかります。該当区間を旅行予定の方には、使いやすい格安チケットと言えそうです。(鎌倉淳)

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