全国30スキー場共通パス、2023年の詳細。「アースホッパー」が継続へ

値上げですが

全国30ヶ所のスキー場で使える共通シーズンパス「アースホッパー」が2023年シーズンも発売されました。価格は値上げとなりますが、企業系列を超えた「スキー場サブスク」の継続は嬉しいニュースです。

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広域定額スノーパス

スポーツマーケティングなどを手がけるPioneerworkは、日本全国30箇所のスキー場で使える広域定額スノーパス「アースホッパー」を2022-2023年シーズンも発売すると発表しました。

参加している各スキー場でそれぞれ1シーズンに2回滑れる共通シーズンパスです。2023年シーズンは、「アースホッパーアンリミテッド」「アースホッパー」「アースホッパーレンタル」の3種類のパスが設定されました。

アースホッパー2023

「アースホッパー」2022-2023シーズンの概要

広域定額スノーパス「アースホッパー」2022-2023シーズンの概要は以下の通りです。

■販売期間
2022年6月28日〜

■申込方法
アースホッパー公式サイトで購入。

■アースホッパーアンリミテッド
一般49,999円、小学生以下30,000円
(7/31まで一般45,000円、小学生以下27,000円)

■アースホッパー
一般35,000円、小学生以下21,000円
(7/31まで一般29,800円、小学生以下17,897円)
※上限16日間

■アースホッパーレンタルプラス
一般19,800円、小学生以下12,000円
(7/31まで一般16,800円、小学生以下10,000円)
※レンタルオプション。上限16回

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アースホッパーアンリミテッド

最上級パス「アースホッパーアンリミテッド」は、提携30スキー場のリフト1日券が各2日間使えます。「アンリミテッド」とありますが、無制限に提携スキー場を滑りまくれるわけではありません。

価格は49,999円です。60回分フル活用すると、リフト1日券が1枚あたり833円という破格値です。

2022年7月31日までに購入すれば、オープニング特別価格として45,000円になります。また、一部施設ではサマーシーズンにマウンテンバイクの利用などもできます。

アースホッパー

「アースホッパー」は、提携30スキー場のリフト1日券が各2日間使えるのは同じですが、合計の利用回数が16日間に制限されています。価格は35,000円です。16回分フル活用すると、リフト1日券が1枚あたり2,187円となります。

こちらもオープニング特別価格が設定されていて、7月31日までに購入すれば、29,800円です。一部施設でサマーシーズンの利用ができるのも同じです。

レンタルオプション

「アースホッパーレンタルプラス」は、上記どちらかのプランに付加するオプションプランです。15のスキー場でスキーまたはスノボのセットがレンタルできます。

一つの施設につき2回まで、合計16回利用できます。価格は19,800円です。16回分フル活用すれば、レンタル1日当たり1,238円となります。オープニング特別価格は16,800円です。

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昨シーズンより値上げ

昨シーズンに発売された「アースホッパーSNOW」は、30スキー場で各2回ずつ滑れて29,800円でした。2023シーズンでは、「アースホッパーアンリミテッド」がほぼ同内容ですが、49,999円という価格設定です。約1.7倍の値上げです。

ただ、30スキー場を2回滑り、1シーズンで年60回滑る人は、そうそういないでしょう。したがって、現実的な比較として考えるなら、2023シーズン版「アースホッパー」(35,000円)が対象になりそうです。年16回と制限されていますが、土日に1シーズン8回滑ると考えれば、多くの方にとっては現実的な回数です。

その場合、2022年シーズンに比べて5,200円の値上げとなります。最近の諸物価の値上がりを考えれば、合理的な範囲の値上げといえますし、そもそも昨シーズンが安すぎました。

「アースホッパー」でも、フル活用すればリフト1日券が1枚あたり2,187円で、依然としてお手頃です。シーズンに10回程度滑りに行く人でも1回あたり3,500円ですから、元を取るのは難しくないチケットです。

2023年シーズンは、各スキー場でリフト券の値上げが予想されていますので、7月までの特別価格で買ってしまうのもいいかもしれません。

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スキー場ラインナップ

では、気になる提携スキー場のラインナップを見てみましょう。以下の通りです。(新)は今季から参加するスキー場・施設です。

<北海道>
カムイスキーリンクス
さっぽろばんけいスキー場
めむろ新嵐山スカイパーク
キロロスノーワールド
ニセコアンヌプリ国際スキー場
ニセコ モイワ スキーリゾート
Burton Flagship Sapporo(テストライド施設・新)

<青森県>
青森スプリング・スキーリゾート(新)

<岩手県>
安比高原スキー場
八幡平リゾート パノラマスキー場・下倉スキー場
夏油高原スキー場

<山形県>
Asahi自然観スノーパーク
湯殿山スキー場(新)

<宮城県>
みやぎ蔵王えぼしリゾート

<新潟県>
ムイカスノーリゾート
ニノックススノーパーク
キューピットバレイ
舞子スノーリゾート
湯沢中里スノーリゾート
神立スノーリゾート
ロッテアライリゾート
赤倉観光リゾートスキー場

<群馬県>
ホワイトワールド尾瀬岩鞍
川場スキー場
パルコール嬬恋リゾート

<長野県>
斑尾高原スキー場
黒姫高原スノーパーク(新)
開田高原マイアスキー場(新)
HEAD Sports Station 白馬八方尾根スキー場(レンタル施設)

<山梨県>
カムイみさかスキー場

<兵庫県>
スカイバレイスキー場
アップかんなべ(新)

<愛媛県>
久万スキーランド(新)

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大型スキー場が抜ける

昨シーズンと比べると、札幌国際、丸沼高原、つがいけ、白馬五竜・47、車山高原がリストから抜けました。一方で、青森スプリング、湯殿山、黒姫高原、開田高原、アップかんなべ、久万が加わっています。ゲレンデ以外では、バートン札幌が加わっています。

抜けてしまった5つのスキー場は、いずれも規模が大きく、交通利便性も良好な人気ゲレンデばかりで、正直なところ残念です。とくに、白馬エリアでは対象となるゲレンデがなくなってしまいました。

一方、新たに加わるスキー場により、地域的には広がりを見せています。昨シーズンの西日本にはスカイバレーだけでしたが、今シーズンはアップかんなべと久万スキーランドが参加し、厚みが増したといえそうです。

新たな発見を求めて

「アースホッパー」は、広域から集客ができるので、地方の中堅スキー場の事業者にとっては、魅力的な取り組みなのでしょう。逆に、もともと集客力のある大型スキー場には参加する意味の小さい仕組みともいえ、そうしたゲレンデが抜けるのはやむを得ないのかもしれません。

ただ、同社では、「提携スキー場・施設は、これから順次増えていく予定」としていますので、思わぬ大型スキー場の参加発表も期待したいところです。

利用者にとっては、ふだんはあまり行かないようなエリアのゲレンデに足を伸ばしてみるきっかけになるチケットといえます。新たな発見を求めて、この冬、「ホッピング」してみるのもよさそうです。(鎌倉淳)

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