「横浜国大」に「阪大前」。大学を冠した駅名が次々誕生。次はどこ?

慶應大にも可能性

北大阪急行の延伸区間に新設される途中駅が「箕面船場阪大前」駅と命名されることになりました。最近決定した新駅名称では、相鉄・JR直通線に新設される「羽沢横浜国立大駅」に続く国立大駅名となりました。駅名に人気の「大学前」。次の候補はどこでしょうか。

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箕面船場阪大前駅

北大阪急行線は、江坂~千里中央間5.9kmの路線で、大阪メトロ御堂筋線と直通運転しています。千里中央駅から北へ約2.5km延伸する工事が進んでおり、2020年度に開業予定。2駅が新設され、途中駅が「箕面船場阪大前」、終点が「箕面萱野」と命名されました。

仮称はそれぞれ「箕面船場」「新箕面」でしたが、地元自治会などで構成される駅名検討会議の候補案決定を受けて、新駅名が決まりました。

「箕面船場阪大前」は、「箕面」「船場」「阪大」の3地名・施設名の結合で、合計漢字7文字、ひらがな12文字。さすがに長すぎると思いますが、地元としては有名大学の「阪大」の名称を、駅名に織り込みたかったのでしょうか。

箕面船場阪大前駅
画像:北大阪急行線延伸事業ディスクロージャー2016より

「東北大」は命名されず

「大学」は、鉄道の駅名として人気です。最近では、相鉄・JR直通線に設けられる新駅が「羽沢横浜国大」と命名され、国立大学名が駅名に入りました。2019年度下期の開業予定です。

JR山田線の釜石~宮古間を移管する三陸鉄道リアス線にも、「八木沢・宮古短大」という新駅ができます。仮称は「八木沢」駅でしたが、岩手県立大学宮古短期大学部に近いことから大学名が駅名に入りました。2019年春開業予定です。

大学名の入った駅は日本各地にあります。有力大学に限っても、近年開業した駅名としては、1996年開業の「東大前」(東京メトロ南北線)、2003年開業の「名古屋大学」(名古屋市営名城線)、2004年開業の「本庄早稲田」(上越新幹線)、2005年開業の「九大学研都市」(JR筑肥線)などが挙げられます。

一方、大学の近くなのに、大学名を冠さなかった新駅もあります。2015年に開業した仙台市地下鉄東西線は、東北大学の川内キャンパスや青葉山キャンパス内を通ります。それぞれ「川内駅」「青葉山駅」は作られましたが、「東北大学」の名称はいずれの駅名にも入りませんでした。

「慶應大」駅も誕生か

では、今後計画されている新駅で、冠せられる可能性のある大学はどこでしょうか。

直近では、富山地方鉄道不二越線の、稲荷町~不二越間に新設される駅でしょうか。新駅近くに富山県立大学看護学部が新設される予定なので、駅名に「県立大学」の名称が入る可能性があります。2019年3月開業予定です。

新線がらみの駅としては「慶應大」も有力です。相鉄いずみ野線を慶應SFC付近まで延伸する計画があり、実現すれば、終点駅名に「慶應」の二文字が入る可能性はきわめて高そうです。

現在の相鉄はJR、東急との直通事業に手一杯です。いずみ野線延伸は、この事業が一段落するまでは進展がなさそうですが、すでに神奈川県の検討会で事業採算性を確保できる
見通しという報告書が出されています。

今後計画が具体化し、新線建設となれば、「慶應大」の名称が含まれた駅が誕生するかも知れません。(鎌倉淳)

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