(3/4)「ローカル路線バスVSローカル鉄道 乗り継ぎ対決旅」の第15弾、続いて、鉄道チームの検証です。
鉄道チームの検証
鉄道チームの実際の乗り継ぎを再掲しておきましょう。
▽1日目
佐野厄除大師→徒歩1.2km→10:59佐野駅11:57→12:17思川駅→徒歩6.5km→13:34いちごの里(☆1,000円)14:30→徒歩6.5km→16:10小山駅16:30→16:51下館駅17:07→17:27下妻駅→徒歩16km→21:30筑波温泉ホテル
▽2日目
筑波温泉ホテル06:00→徒歩1.1km→06:30筑波山神社大鳥居(☆)→徒歩0.3km→青木屋07:30→タクシー17km、7,940円→森田銘木店付近08:26→徒歩約3.6km→09:10土浦駅09:13→09:19神立駅→タクシー6km、2,090円→東消防署付近→徒歩2.4km→10:45かいつか(☆1,000円)12:00→徒歩2.4km→東消防署12:40→タクシー5.5km、1,910円→12:48宍倉付近→神立駅13:22→14:01水戸駅14:10→14:26大洗駅15:05→16:09鹿島神宮駅→徒歩1.8km→16:30鹿島神宮西の一之鳥居
佐野駅で乗り遅れなければ
鉄道チームは、佐野厄除大師を出発後、佐野駅で10時57分発の列車に間一髪間に合わず、乗り遅れてしまいました。仮に乗れていたらどうなっていたでしょうか。
▽1日目
佐野駅10:57→11:17思川→徒歩6.5km→12:34いちごの里(☆1,000円)→徒歩6.5km→小山駅15:36→15:58下館駅16:07→16:28下妻駅
このように、実際ルートより1時間前倒しで進行し、下妻駅に16時半ごろに到着できます。1時間早く着くことで、下妻駅でタクシーを手配できたかもしれません。
ただ、タクシーを使ったところで、筑波山神社に到着するのは早くて17時ごろ。第2チェックポイントのミッションの締め切りは日没で、17時20分ごろですから、クリアするのは難しかったでしょう。つまり、1時間早い列車に乗れていたことで、展開を大きく改善することはできません。
小山駅までタクシーを呼べたら
実際ルートに戻ると、鉄道チームは、第1チェックポイントのいちごの里でのミッションを終えて、小山駅までの6.5kmを歩きました。当初は、タクシーを組み合わせて小山発15時36分発の列車に乗る計画でしたが、うまく呼ぶことができず、結局歩き切った形です。
ここでタクシーを使用した場合については、上述の「佐野で1時間早い列車に乗れた場合」と同じ結果で、展開を大きく改善させる影響はありません。小山でタクシー代を2,000円程度を使ってしまうので、状況的にはより厳しくなっていたでしょう。
つまり、いちごの里から小山駅までの間でタクシーに乗れなかったことは、大勢に影響がなく、むしろタクシー代を節約できたという点で「結果オーライ」という話になりそうです。
下妻駅でタクシーを呼べたら
1日目の鉄道チームの誤算は、下妻駅でタクシーを呼べなかったことでしょう。下妻駅から筑波山神社までは約16kmあります。この日はすでに14kmを歩いていますから、さすがにここでの16kmは想定外だったに違いありません。
仮に、ここで、鬼軍曹の想定通り、途中でタクシーを呼べたとしたらどうなっていたでしょうか。駅から約8.5km先の、洞下という交差点にタクシーを呼ぶという仮定でみてみます。
▽1日目
下館駅17:07→17:27下妻駅→徒歩8.5km→19:30洞下→タクシー7.5km、2,630円→19:50筑波山神社
筑波山に着くのは20時近くになりそうです。バスチームは19時35分に着いていましたので、先着ボーナスは得られません。つまり、筑波山神社へのタクシーに乗れたとしても、それ自体は、一行の疲労を軽減させる以上の意味はありませんでした。
タクシー利用でハードミッションに挑戦したら
ただ、疲労が軽減されれば、翌朝の第2チェックポイントで、ハードミッションを選ぶことができたでしょう。そこで3,000円を得られれば、洞下→筑波山のタクシー代2,630円をリカバーしてお釣りがきます。
そのぶん、筑波山から土浦に向かう出発時刻が遅れますが、朝ラッシュ後になるので、土浦駅周辺の渋滞は避けられるかもしれません。そうした仮定で2日目を見てみると、以下のようになります。
▽2日目
筑波山神社09:00→タクシー25.6km→09:45土浦駅10:06→10:11神立駅→タクシー+徒歩8.4km→11:40かいつか(☆)13:00→タクシー+徒歩8.4km→神立駅14:22→15:01水戸駅15:34→17:01鹿島神宮駅→徒歩1.8km→西の一之鳥居
筑波山神社を9時頃に出発すると、土浦駅10時06分発の列車になりそうです。実際ルートに即して行程をたどると、かいつかに着くのは11時40分ごろ。タッチの差で先着ボーナスをバスチームに譲ってしまいます。
そうすると、タクシー代の残額が苦しく、神立~かいつか間の往復17kmで3,000円程度のタクシー代しか使えなくなります。その場合、神立駅14時22分発の列車に乗ることになり、鹿島神宮駅に到着するのが17時ごろ。敗退は免れなかったでしょう。
結局のところ、下妻駅から筑波山神社の間でタクシーを使えなかったことは、乗り継ぎという観点でみれば資金を減らさずに済み、幸いしたと言えます。もちろん、16kmも歩いたことで、体力的には相当に厳しかったと思われますが。
実際ルートでハードミッションをしたら
実際ルートに戻ります。鉄道チームは、2日目、ハードミッションを選びませんでした。体力的な問題なのでやむを得ませんが、念のため、実現できていた場合もみてみます。
前日、下妻駅から筑波山まで歩き通し、なおかつハードミッションにチャレンジして3,000円を獲得し、バスチームと同様に9時ごろに山麓に戻れていたら、という仮定です。この場合、タクシー代として14,000円を有して筑波山を出発することになります。
▽2日目
筑波山神社09:00→タクシー25.3km、8,210円→土浦駅10:06→10:11神立駅→タクシー8.4km、2,810円→10:30かいつか(☆1,000円)12:00→タクシー8.4km、2,810円→12:15神立駅12:22→13:01水戸駅13:45→14:57鹿島神宮駅→タクシー1.8km→15:05西の一之鳥居
14,000円というタクシー代は、土浦までタクシーに乗り、神立駅から第3チェックポイントのかいつかへの往復にタクシーに乗り、ちょうど使い切る程度です。
すると、実際ルートで一行が最後に乗り逃した神立駅12時54分より1本速い12時22分発に乗れそうです。これに乗ると鹿島神宮駅に14時57分に到着できます。
かいつかで得たボーナス1,000円を活用して駅からタクシーを使えば、15時05分ごろにゴールできます。バスチームのゴールは15時10分ごろでしたので、鉄道チームの勝利です。
つまり、筑波山でハードミッションをこなせば、勝利できていた可能性があったということです。
ただ、鹿島神宮駅から順調にタクシーに乗れたとしても、ほとんど同着というレベルの僅差なので、「この乗り継ぎなら勝てた」とまでは断言できません。「勝てる可能性があった」という範囲にとどまります。
神立駅で間に合っていたら
現実の鉄道チームには、ハードミッションに挑戦する余力はなく、タクシー代をほぼ使い切って第3チェックポイントに到着します。ミッションを終えた後、獲得したボーナスを投じてタクシーで神立駅に向かいました。
目指すは神立駅12時54分発の列車。しかし、ギリギリで間に合いませんでした。この列車に乗れていたらどうなっていたでしょうか。
▽2日目
神立駅12:54→13:35水戸駅13:45→14:57鹿島神宮駅→徒歩1.8km→西の一之鳥居
水戸駅の接続が良く、鹿島神宮駅の到着は、先に触れたのと同じ14時57分です。ここでタクシー代が残って入れば、鹿島神宮まで1.8kmを10分足らずで到達でき勝利できます。しかし、現実の鉄道チームに残金はありませんでした。
ゴールまでを歩くと、到着時刻は15時15分ごろになっていたでしょう。バスチームのゴールは15時10分ごろでしたので、鉄道チームは僅差で敗れていたことになります。
つまり、実際ルートで神立駅12時54分発に乗れていたとしても、鉄道チームは勝てなかった、ということです。(4/4へ)