エアアジア・ジャパン「2度目の撤退」の無念。日本事業でリベンジならず

エアアジア・ジャパンが日本での事業を終了すると発表しました。2013年に続く7年ぶり2度目の撤退で、日本事業でリベンジはなりませんでした。

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楽天など出資

エアアジア・ジャパンは、マレーシアの格安航空会社LCCのエアアジアが出資する日本の合弁企業です。エアアジアのほか、楽天、ノエビアホールディングス、アルペンなどが出資し、中部国際空港を拠点に運航してきました。日本で唯一、中部空港に本社を置く航空会社です。

国内線として中部~札幌、仙台、福岡の3路線、国際線として中部~台北線の1路線を展開していました。しかし、新型コロナウイルス感染症の影響で、台北線は3月20日から運休。国内線も4月から全便運休し、8月に札幌線などで運航を再開したものの利用が伸び悩み、10月から再び全便運休を決めていました。

その再開を待たずに、日本事業を終了する決断を下したことになります。従業員は一部を除き解雇されます。

エアアジア

1度目はANAと合弁

エアアジア・ジャパンが日本に初就航したのは、2012年8月1日のこと。当時はANAとの合弁で、成田空港を拠点にしていました。しかし、エアアジアとANAが経営方針を巡り対立。合弁を解消する形で2013年10月26日に運航を終えています。

最初のエアアジア・ジャパンはバニラエアと名称を変えてANAの子会社となり、その後ピーチに吸収合併される形で姿を消しました。

リベンジを期すエアアジアは、楽天などの出資を得て新会社としてのエアアジア・ジャパンを2014年に再設立。日本市場に再参入を宣言し、中部空港を拠点に2017年10月に国内再就航を成し遂げました。

その後、上記の計4路線を展開するまでに成長しましたが、路線展開のスピードは遅く、新型コロナウイルス感染症の影響もあり、事業を断念するに至りました。

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3度目はあるか

設立当時の関係者の発言では、中部を拠点として地方路線で実績を積み、将来的に羽田枠の獲得を狙う、という青写真を描いていたようです。しかし、実績を積んでいる途中にコロナで息の根を止められた、という印象でしょうか。

2020年10月5日付日経では「今となっては14年の設立から17年の初就航までの『空白の3年』が悔やまれる」とも評されました。航空当局の許認可の取得や運航体制の構築に時間がかかり、就航予定が当初目標より2年遅れたことが、国内黒字化を遅らせ、コロナまでに経営基盤を確立できなかった、ということです。

新型コロナでは、JALやANAをはじめ、世界中の大手航空会社が経営難に直面しています。マレーシアのエアアジアも例外ではなく、日本事業を支援する余裕はなさそうです。やむなく手を引くということなのでしょう。

ということで、エアアジアは7年ぶり2度目の日本撤退になります。フェルナンデスCEOはさぞ無念かと察しますが、新型コロナが収まった後、三度目の正直を狙うのでしょうか。

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