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これからできる鉄道新線を総まとめ〔3〕地下鉄、新幹線も整備が進む!

開業時期が不明確な路線たち

2026年が幕を開けました。新春企画として、着工済みか、着工が確実な鉄道新線計画の進捗状況をまとめてみました。ここからは、開業時期が明確ではないものの、ある程度示されている路線をご紹介していきます。おもに地下鉄と新幹線です。

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これからできる鉄道新線を総まとめ。あの路線の進捗状況は?

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東京メトロ有楽町線住吉延伸

東京には複数の地下鉄新線計画がありますが、先行しているのは、東京メトロ有楽町線の豊洲~住吉間と南北線の白金高輪~品川間です。両線とも2024年11月に着工し、開業時期は2030年代半ばとされています。

このうち有楽町線の豊洲~住吉間の総延長は5.2km。途中3駅を設けます。枝川駅、東陽町駅、千石駅です。豊住~住吉間の所要時間は約9分です。

2023年に公表された環境影響評価書によりますと、開業後の運転計画は、毎時最大上下各12本。つまり、朝ピーク時に5分間隔の運転です。終日で上下各150本を運転します。

東京メトロ有楽町線延伸
画像:東京メトロ

 

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東京メトロ南北線品川延伸

有楽町線延伸と並行して、東京メトロ南北線の品川延伸も進められています。有楽町線延伸と同時に着工しました。

南北線の延伸区間の総延長は、白金高輪~品川間の2.5kmです。途中駅は設置しません。

開業予定は、こちらも2030年代半ばです。導入空間となる環状4号の事業期間が2032年までですので、順調にいったとして、環状4号開通の数年後に地下鉄開業という形になるでしょう。

南北線品川延伸後の運転計画は、毎時最大上下各12本。つまりラッシュ時に5分間隔の運転です。終日で上下各195本を運転しますので、日中時間帯は毎時8本程度、つまり7.5分間隔になるとみられます。

東京メトロ南北線延伸
画像:東京メトロ
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新空港線

新空港線は、東急多摩川線矢口渡駅から、東急蒲田駅、京急蒲田駅を経て、大鳥居駅に至る新線計画です。東急・京急の両蒲田駅を結ぶことから「蒲蒲線」とも呼ばれます。

このうち、矢口渡~東急蒲田~京急蒲田間の約1.7kmを優先して整備する方針が決まっています。2022年6月に、東京都と大田区が整備について合意して、上下分離による整備が決まりました。

2025年10月3日には、営業主体の東急電鉄と整備主体の羽田エアポートラインが申請した「速達性向上計画」を国交省が認定しました。認定を受けたことで、新空港線が鉄道事業許可を得たことになります。

同計画の整備期間は2025年10月から2042年3月となっています。つまり2042年3月までの開業を予定しています。この期間には残工事も含まれていますので、2042年以前に開業できる可能性もあります。実際、大田区などでは2038年から2042年頃の開業を目指すとしています。

計画によると、新空港線の運行本数は朝ラッシュ時に毎時20本程度、日中時間帯は毎時10本程度です。

8両編成の速達列車と、3両編成の各駅停車が走る予定で、速達列車は東横線に直通運転する見通しです。多摩川・新空港線で8両編成が停まれる駅は、多摩川、下丸子、東急蒲田、蒲田新駅で、速達列車の停車駅もこの4駅になりそうです。

開業後は、中目黒駅から京急蒲田駅は現在の約36分が約23分に、自由が丘駅から京急蒲田駅は同約37分が約15分に短縮します。東京メトロ副都心線などを経由し、池袋や埼玉県南部と羽田空港とを結ぶ新ルートにもなります。

東急新空港線地図
画像:東急プレスリリース

 
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北海道新幹線札幌延伸

整備新幹線で着工済みなのは、北海道新幹線・新函館北斗~札幌間のみです。2031年春の開業予定とされてきましたが、工事が難航し、2024年5月に、建設主体である鉄道・運輸機構が工事遅延を公表しました。

2025年3月の有識者会議で、新たな開業予定が2038年度以降になることが示されています。順調にいけば2038年度ですが、それより遅くなることもあり得る、ということです。

北海道新幹線札幌延伸の途中駅は新八雲、長万部、倶知安、新小樽の3駅です。終点札幌駅は、在来線ホームより東側に設置されます。

新幹線開業と引き替えに、並行在来線である函館線函館~長万部~小樽間がJR北海道より分離されます。このうち、長万部~小樽間はバス転換が決定済み。新函館北斗~長万部間は貨物鉄道として存続する見通しです。

函館~新函館北斗は第三セクター路線として存続します。函館駅への新幹線乗り入れ計画もありますが、具体化はしていません。

北海道新幹線
画像:鉄道・運輸機構

 
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リニア中央新幹線

現在建設中の最大規模の鉄道新線が、リニア中央新幹線です。

品川~名古屋間285.6kmの計画で、途中、相模原市、甲府市、飯田市、中津川市に駅を設置します。開業後は、品川~名古屋間を約40分で結びます。

リニア中央新幹線の品川~名古屋間の開業予定は2027年とされてきましたが、工事に遅れが生じています。JR東海は新たな開業予定を示していません。

水源問題が指摘され未着手の静岡県区間では、10年程度の工期を見込んでいるため、2026年に着工したとしても、順調にいって開業は2036年ごろになります。

しかし、2026年に着工できる見通しもなく、工事の難易度を踏まえると、開業が2040年ごろにずれ込む可能性も出てきました。

その先、名古屋~大阪間に関しては、名古屋開業の10年後とされています。具体的な開業時期は示されていませんが、品川~名古屋間が2040年ごろなら、名古屋~大阪間は2050年ごろになる計算です。

リニア中央新幹線
画像:JR東海

 
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意外と少ない?

ここまでが、2026年1月現在で、着工済みか、着工が確実になっている鉄道新線です。意外と少ないと感じられるかもしれません。

ただ、着工に至っていないものの、今後、事業化が見込まれている有力な路線はまだあります。

それについては、1月2日付記事でご紹介する予定です。(鎌倉淳)

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