阪急電鉄は京都線に導入する座席指定サービス「プライベース」のデザインや価格などを公表しました。横3列の座席配置で、料金は500円均一です。
阪急初の座席指定サービス
阪急京都線に導入する「プライベース」は、同社初の座席指定サービスです。京都線の「特急」「通勤特急」「準特急」に連結します。
プライベースは、専用車両で営業します。連結するのは京都線の新型特急車両2300系と、既存の9300系車両の一部です。
2300系と9300系のいずれも、8両編成のうち大阪方から4両目をプライベース車両とします。車両には専属のアテンダントが乗務します。
横3列の座席配置
シートは横3列(2列+1列)の座席配置。一般車両と比べて座面幅と足元の前後のスペースを広くとっています。
シートにはリクライニングに座面が連動する機構を採用しています。
座席頭部側面がせり出す形状になっていて、2列シートの中央には大きめのパーテーションも設置するなど、周囲の視線が気にならないように工夫されています。
そのほか、収納式テーブル、ドリンクホルダー、荷物用フック、マガジンラック、読書灯、コンセントなどの機能を備えています。窓は座席1列ごとに配置します。
大型荷物置き場も設置
客室の床面にはカーペットを敷き、落ち着いた雰囲気に。防犯カメラと、空気清浄機を設置。また、車内無料Wi-Fiサービスを利用できます。
車いすスペースもあり、隣接する座席は車いす利用の優先席となります。荷物置き場も設置して、外国人観光客がスーツケースなどを置けるようにします。
ゴールドのラインで演出
トビラは車両中央の一カ所のみです。出入口部の壁面下部と床は木目調のデザイン、壁面上部は大理石調の素材とします。ダウンライトで柔らかく照らすことにより、上質感を演出しています。
外装デザインは、阪急電車おなじみのマルーンカラーを基調としつつ、乗降用扉と車体にゴールドのラインを施して特別感を出し、一般車両と区別します。また、乗降用扉のガラスは、ステンドグラスをイメージしたデザインとなっています。
料金は500円
サービス開始は2024年夏の予定です。導入当初は毎時2~3本の運行で、2025年ごろに毎時4~6本に拡大します。毎時6本となれば、日中時間帯の全ての特急で有料着席サービスが提供され、京都線特急で常時座席指定が可能になります。
利用には運賃にくわえ、座席指定料金として1乗車ごとに500円が必要です。予約は専用のウェブサイトで受け付けます。(鎌倉淳)