千葉県袖ケ浦市にあるテーマパーク、「東京ドイツ村」に行ってみました。千葉県の真ん中にあるのに「東京」で、ドイツの街並みが再現されているわけでもないのに「ドイツ村」という、謎めいたテーマパークです。どんなところなのでしょうか。
東京から2時間弱
東京から東京湾アクアラインで1時間余、と書くと近いのですが、最近のアクアラインの週末は全面的に渋滞するので、とても1時間では着きません。2時間近くかけて東京ドイツ村に到着したのは、もう昼近くでした。
駐車場のゲートで入園料を支払います。公共交通機関で来た人はどこで入園券を買うの?と気になりますが、そういう人はあまりいないのかもしれません。いちおう「東京ドイツ村」というバス停があり、東京~安房鴨川間の路線バスが立ち寄りますが、1日6往復だけです。
TDLの1.8倍
総面積91万平米。東京ディズニーランドの約1.8倍という広大なテーマパークです。園内の周回道路にクルマを乗り入れることができ、道路沿いの任意の駐車場に停められます。
こんなに広いのに、園内周遊バスなどはありません。歩きたくない人は、クルマで自由に移動すればいいので、そういうものは不要なのでしょう。なんだかクルマ社会の縮図のようなテーマパークですが、そういえば「ドイツ」は自動車製造が盛んな国でした。
最初に「わんぱく広場」の近くにクルマを停めました。芝生に遊具が置かれているエリアで、ターザンロープ、ブランコ、鉄棒、木馬といったおなじみの遊具が並びます。
遊具自体は珍しくないのですが、広い場所にたくさん設置されているので、週末というのに順番待ちがほとんどなく、親も子もストレスなく、思う存分遊べます。
よく見ると、ブランコはドイツの国旗カラーです。
マルクトプラッツ
「マルクトプラッツ」(ドイツ語で市場)というセンターハウス的なエリアへ移動。建物がなんとなくドイツっぽいです。
レストランの食事メニューにも「ソーセージ盛り合わせ」や「シュニッツェル」などがあり、ドイツの雰囲気が少し漂います。
マルクトプラッツは丘の上にあり、展望台からは緑豊かな芝生広場を見下ろせます。
房総半島の里山をきれいに造成した場所ですが、なんとなくドイツの郊外にも見えなくもありません。
実際、「東京ドイツ村」は、ドイツの街並みを再現したのではなく、ドイツの田園風景を再現したことを示す名称、いうことのようです。
全長85mの水遊び場
「スポーツランド」では、バスケットボールやサッカーのミニコートがあり、フラフープや竹馬も置いてあり、勝手に楽しめます。ボールを借りたりするのに別途料金は不要で、気楽に遊べます。
芝生広場内にある「せせらぎ」は、全長約85mという広い水遊び場です。天然の地下水を利用しているそうで、最上流の水は、なかなかに冷たいです。下のほうに行くと、生暖かくなります。
周辺にテントを張って、こどもを遊ばせているファミリーが多数。夏となれば、ここで遊ぶためだけに来る価値がありそうです。
カメレオンに触れる
イベント開催していた「世界の昆虫爬虫類王国」に入ってみます。カメレオン、ヘラクレスオオカブト、ニジイロクワガタ、ドクターフィッシュ、電気ナマズに触れられるという触れ込みです。
昆虫や爬虫類の展示イベントはよくありますが、カメレオンやヘラクレスオオカブトに触れるというのは、珍しい気がします。ただし、触るには「ふれあい体験」というセット券1,000円が必要で、家族で入るとなかなかのお値段です。
アトラクションも
こども動物園というのもあります。動物園といっても、ヤギやヒツジといった家畜やウサギなどのペット類が多いですが、餌やりができます。
アミューズメントエリアは、小さな遊園地です。ジェットコースターやバイキング、豆汽車などがあります。
アトラクションはそれぞれ小規模で、幼児など低年齢児が楽しむのに向いています。
おもしろ自転車や、芝そりといった、身体を動かすアトラクションもあります。
そして、釣り堀。錦鯉と金魚を釣れます。
わりとイージーに釣りやすいです。スレてないからか、餌がいいからか、腕がいいからか、は不明です。
とにかく広大で
そのほか、パターゴルフ、スワンボート、ドッグラン、収穫体験など、いろいろあるようです。
ご予算ですが、入園料はおとな800円、こども400円とリーズナブルです。ただし、乗りものにたくさん乗るなら、アトラクションパスポート2,000円が必要でしょう。さらに、動物に餌をやったり、釣り堀で楽しんだり、パターゴルフをしたりすれば、別にかかります。
ちなみに、パターゴルフコースは全4コース72ホールで、関東一の規模だそうです。そのためか、大人だけのグループもいて、結構人気のようです。
とにかく広大なので、ストレスなく過ごせます。こどもがよく遊び、よく動けますので、行列に並びに行くようなテーマパークよりも、健康的に過ごせそうです。これから夏にかけては、子連れで行くには絶好の場所でしょう。
ということで、もったいぶって書きましたが、「東京ドイツ村」は年間100万人が入園する人気テーマパークです。ご存じの方には「謎」でも何でもない存在でしょう。
「ドイツ」を体験できる場所ではないものの、自然を体験しながら遊ぶには素晴らしい施設です。ただし、「東京」からは距離があり、筆者の場合で、往復それぞれ2時間近くかかってしまいましたが。(鎌倉淳)