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日本最長の航路「東京・沖縄フェリー」が2014年12月に事実上の廃止へ。マルエーフェリーが撤退を決定。

東京と沖縄を結ぶ唯一のフェリーが、2014年12月4日東京発を以て運航休止となることが決まりました。運航するマルエーフェリーが撤退を発表しました。

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片道50時間の長距離フェリー

現在のマルエーフェリーの東京・沖縄フェリーは、東京~志布志~名瀬(奄美)~与論~沖縄間1743kmを結んでいます。現存する日本国内最長の航路で、東京有明港を17時に出発し、3日目の19時に那覇新港に到着するというダイヤです。上りは那覇新港を10時に出港し、3日目の9時30分に東京有明港着。下り50時間、上り47時間30分の長距離運航です。このほか、運航日によっては途中ノンストップの直行便も設定されています。

就航しているのは「クルーズフェリー飛龍21」(9,225t)という貨客船です。貨客船といっても「飛龍21」の旅客定員は92人にすぎず、すでに旅客輸送機関としての役割は限定的になっていました。

価格は2等で片道27,230円、学割でも21,790円。航空機の割引運賃のほうが安い、という状況が続いています。時間がかかる上に安くもない、ということで利用者が低迷。1970年代の最盛期には年間でのべ2万人が利用しましたが、2013年度はわずか1760人にとどまりました。とくに、最近のLCCの急成長が「最後のとどめ」となったようです。

将来的にも旅客需要の拡大は見込めませんし、燃料油価格も高騰しているうえに、片荷航路という不利も加わり、休止に踏み切ることが決まりました。休止とはいうものの、再開のメドはなく、事実上の廃止と考えていいでしょう。

マルエーフェリー
画像:マルエーフェリー

バブル期の豪華客船も見納めか

この飛龍21、定員は少ないですが、ちょっとした豪華客船です。というのも、もともとは有村産業という船会社が名古屋~大阪~那覇~石垣島~台湾を結ぶ国際航路に使用するために建造した船だからです。竣工は1995年で、いわゆるバブル末期に設計されました。有村産業の破綻後、マルエーフェリーが購入し東京航路に投入、現在に至ります。そのため、国際航路の豪華設備をそのままに、かつてのスイートルームが1等、特等が2等寝台A、1等が2等として使用されています。1等船室はこんなに豪華です。

飛龍21の1等船室
画像:マルエーフェリー

こちらが2等寝台A。
飛龍21の2等寝台
画像:マルエーフェリー

本来の2等大部屋は閉鎖され、現在は使用されていません。現定員92人というのは、こうした大部屋閉鎖があってのことで、当初の旅客定員は272名でした。

飛龍21は、来年で船齢が20年に達します。船体の更新が採算上難しいことも、航路休止の理由の一つと思われます。飛龍21は、国内航路で使用するには古くなってしまったので、海外船会社に売却されるでしょう。バブルとともに沖縄の海に浮かんだ船も、国内では見納めになるとみられます。

阪神航路・鹿児島航路は継続

貨物輸送については、新造船「琉球エキスプレス2」を東京~志布志~沖縄間に投入し、継続するとのことです。

また、旅客輸送についても、阪神(神戸・大阪)~奄美群島~沖縄航路と、鹿児島~奄美群島~沖縄航路のフェリーは運航を継続します。そのため、フェリーで沖縄に渡ること自体は、今後も可能です。ただ、東京から沖縄へ船だけ行くことは事実上できなくなります。また、東京港から西へ向かうフェリーは東京~徳島~北九州のオーシャン東九フェリーだけとなります。

マルエーフェリーの東京・沖縄航路は、月5~6便の設定です。12月4日の東京発最終便を含めて、運航はあと14往復半のみです。「一度乗ってみたい」とお考えのかたはお早めに。

 にっぽん全国たのしい船旅2014-2015

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