九州横断新幹線は、大分市から熊本市に至る新幹線計画です。全国新幹線鉄道整備法における基本計画路線と位置づけられています。
詳細なルートは未決定で、着工の予定はいまのところなく、開業予定時期も未定です。
九州横断新幹線の概要
九州横断新幹線は、大分市から熊本市に至る新幹線の基本計画路線です。総延長は約120kmです。
おおまかなルートは、大分から熊本まで豊肥本線に沿う形です。仮に建設されるとすれば、竹田市、阿蘇市、大津町などを経て熊本市に至ると予想されます。熊本空港を経由するかもしれません。しかし、具体的なルートや途中駅などは一切未定です。
大分駅では、東九州新幹線や四国新幹線と接続します。これらの新幹線がすべて実現すれば、大阪から徳島、松山などを経て大分、熊本に至る国土軸となります。つまり、九州横断新幹線は、四国新幹線の延伸部分という性格も持ち合わせた路線です。
現時点では、整備新幹線への格上げを目指す調査などは行われていません。
九州横断新幹線の沿革
1970年の全国新幹線整備法制定後、1973年11月15日に「建設を開始すべき新幹線鉄道の路線を定める基本計画」に九州横断新幹線が盛り込まれました。いわゆる「基本計画路線」の一つです。
しかし、建設に向けた具体的な動きはほとんどありません。
2010年代に入り、大分県では東九州新幹線の整備新幹線への格上げや、豊予海峡を渡る四国新幹線の建設を求める運動が始まりましたが、九州横断新幹線については調査すら行われていません。竹田市や阿蘇市といった地元自治体による建設運動もほとんどありません。
九州横断新幹線のデータ
営業構想事業者 | JR九州 |
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整備構想事業者 | 鉄道・運輸機構 |
路線名 | 九州横断新幹線 |
区間・駅 | 大分市~熊本市 |
距離 | 約120km |
想定利用者数 | –日 |
総事業費 | — |
費用便益比 | — |
累積資金収支黒字転換年 | — |
種別 | 第一種鉄道事業 |
種類 | 新幹線鉄道 |
軌間 | 1,435mm |
電化方式 | 交流25,000V |
単線・複線 | 未定 |
開業予定時期 | 未定 |
備考 | 全国新幹線整備法 |
九州横断新幹線の今後の見通し
新幹線の基本計画路線のなかでも、もっとも建設に向けた機運の盛り上がっていない路線のひとつが九州横断新幹線です。この新幹線は、東九州新幹線が整備され、四国新幹線が大分まで全通して、初めて意味を為す路線です。
言い換えれば、東九州新幹線や四国新幹線より優先順位が劣るのは明らかなため、それらの整備予定すら立っていない現状では、九州横断新幹線の建設機運が盛り上がらないのは当然といえます。
残念ですが、当面、実現不可能な新幹線計画とみなさざるをえません。