関東地方の新駅設置計画をまとめました。ある程度設置が具体化してきた新駅を中心に、位置や開業予定時期をご紹介します。
JR東海道線「村岡新駅」
JR東海道線・大船-藤沢間(藤沢市)。1985年に廃止された湘南貨物駅跡地の新駅計画です。住所は藤沢市村岡東で、TSUTAYA村岡店付近です。
整備費用は155億円です。請願駅なので、基本的には神奈川県、藤沢市、鎌倉市が費用負担をします。2018年12月27日に県と両市が費用負担に合意。県が30%、2市がそれぞれ27.5%ずつ、JR東日本が15%を負担します。2021年2月8日に、駅設置が正式決定しました。
「村岡新駅」は仮称で、正式駅名は未定。2019年度に新駅概略設計に着手し、2020年1月に事業実施の決定を最終判断しました。2024年5月20日に「工事等の施行に関する協定書」を締結。同年秋に着工です。JRは施工期間を約8年としており、開業は2032年ごろを想定しています。
東葉高速線「東海神~飯山満新駅」
東葉高速鉄道東海神~飯山満間。海老川上流地区のまちづくりの一環として、メディカルタウンに新駅を設置。海老川を渡った東側付近です。
事業費約65億円。2023年度に都市計画決定し、2024年4月8日に新駅整備の施行者である東葉高速鉄道株式会社と船橋市が新駅整備工事の施行に関する基本協定を締結しました。2028年度末に開業予定です。
小田急電鉄「伊勢原~鶴巻温泉間新駅」
小田急小田原線・伊勢原~鶴巻温泉間。新たな総合車両所と一体的に整備する予定で、2023年3月8日に、小田急と伊勢原市が「持続可能なまちづくりを推進する連携協定」を締結しました。
鈴川の西側に新たな総合車両所を作り、大野総合車両所から移転します。新駅の位置ははっきりしませんが、鈴川の東側付近にホームを設ける構想のようです。
新駅は「スマート新駅」とされ、無人駅が想定されている模様。小田急2033年度に新総合車両所の操業開始を目指し、同時期に新駅も開業する予定です。
JR信越線「豊岡新駅」
JR信越線・北高崎~群馬八幡間。新駅の設置場所は北高崎駅から2.6km、群馬八幡駅から1.4kmに位置する中豊岡、下豊岡周辺です。
高崎市が2019年に新駅の基本計画を策定し、2021年11月15日にJR東日本と概略設計の協定を締結しました。
2023年3月27日に、高崎市と「公共交通を軸とした都市の持続的発展」に関する連携協定を締結し、豊岡新駅(仮称)の設置が正式に決まりました。
請願駅のため、整備費用は地元・高崎市が負担します。高崎市は新駅の南北両側に駅前広場の整備を計画。整備面積は南北合わせて1.7ヘクタールで、用地買収はほぼ終了しています。
駅周辺にはアクセス道路と120台分のパークアンドライド駐車場を設置。高崎経済大学まで直線距離が1km程度で、烏川に新たな橋「豊岡経大大橋(仮称)」を架け、通学客の利便を図ります。開業目標は2026年度です。