宇都宮市のLRT導入計画で、宇都宮市は市議会への説明会を開き、運行事業者について、民間の4社が関心を示していることを明らかにしました。また、運転士養成などの技術協力では、東急電鉄、富山地方鉄道、京福電気鉄道、岡山電気軌道、広島電鉄の5事業者が協力する意向であることもわかりました。
全国19社に意向確認
この説明会は、2015年2月19日行われたものです。運行事業者については、宇都宮市が2014年11月から2015年1月にかけて調査を実施し、路面電車を運行する全国の民間軌道事業者14社と、地元のバス・鉄道事業者5社の計19社に意向を確認しました。このうち4社から事業参画に関心を示す回答があったということです。
4社の社名は明かされていませんが、地元企業が関心を示していることがすでに報じられています。4社に路面電車事業者が含まれているかどうかが注目ですが、それについてはわかりません。宇都宮市は、この4社から引き続き、安全な運行や経営の継続性などの条件も含めて聞き取りをするとしています。
運行事業者とは別に、東急電鉄、富山地方鉄道、京福電気鉄道、岡山電気軌道、広島電鉄の5社から、技術職の派遣や研修受け入れ、運転士養成などの協力が可能という回答を得たそうです。これまでに、東急、富山地鉄、広島電鉄の3社の協力についてはすでに報じられてきましたが、新たに京福と岡山電軌が加わりました。
5社に運行事業者は含まれているか?
常識的に考えて、運行事業者に関心を示している路面電車事業者がいるとすれば、技術協力もするとみられます。となると、既存の路面電車事業者が宇都宮LRT運行に携わるとすれば、この5社のうちのどこか、ということになるでしょう。
可能性が高そうなのは、和歌山電鐵で他地域路線の運行実績がある岡山電気軌道がまず思うかびますが、現時点ではわかりません。既存の路面電車事業者が「関心を示した4社」に含まれているかどうかすら、説明会では明かされていません。
選定する事業者は民間単独、新会社設立、官民共同の3つのパターンが想定されていますが、現時点ではこれも未定です。宇都宮市は2014年度の事業者選定を目指していましたが、春までに決着するかどうかは微妙な情勢のようです。