東海道新幹線の回数券、2022年3月に廃止される全リスト。東京~新大阪など販売終了

いずれ全廃へ

東海道新幹線の主要区間の新幹線回数券が、2022年3月に廃止されます。廃止対象の16区間には、東京~新大阪などの主要区間が含まれます。

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インターネット予約におされ

JR東海は、東海道新幹線の回数券のうち、16区間の販売を2022年3月31日を以て終了すると発表しました。東京~名古屋・京都・新大阪といった、主要区間が対象になっています。エクスプレス予約やスマートEXなど、インターネットで新幹線チケットを購入できるサービスが広まってきたためです。

新幹線回数券は6枚セットで、普通車自由席、普通車指定席、グリーン車の3種類があります。旧国鉄時代から、東京や新大阪などの主要駅を中心に、新幹線の利用者の多い区間に広く設定されてきました。

しかし、無料会員でもインターネット予約が可能になったスマートEXの導入以降、JR東海では、新幹線回数券の販売を徐々に縮小。2021年3月31日には68区間の販売を終了しています。

N700S東海道新幹線のぞみ天竜川

廃止16区間

それに加えて、2022年3月末を以て、主要区間を含む16区間が廃止されることが発表されました。廃止されるのは、以下の区間の回数券です。

2022年で廃止される新幹線回数券リスト
種類 区間
グリーン車用 東京 名古屋
新大阪
普通車
指定席用
東京 名古屋
米原
京都
新大阪
新横浜 名古屋
京都
新大阪
名古屋 京都
新大阪
普通車
自由席用
新富士 静岡
浜松 豊橋
豊橋 名古屋
名古屋 岐阜羽島
米原

グリーン回数券は全廃

まず、グリーン車用の回数券ですが、2021年3月末で東京~静岡、京都、新神戸が廃止されたばかりで、東海道新幹線で残っているのは東京~名古屋、新大阪の2区間のみです。2022年に両区間が廃止されることにより、東海道新幹線のグリーン車用回数券は全廃となります。

また、普通車指定席用では、東京~名古屋、京都、新大阪という最も利用客の多い3区間で回数券が廃止となります。これにより、これらの区間では普通席用、グリーン車用ともに、新幹線回数券が姿を消すことになります。

JRがきっぷの廃止を1年前に告知するのは異例ですが、それだけ重大な販売終了であることを、JR東海が認識しているためでしょう。

そのほか、東海エリアでの近距離区間の自由席回数券が廃止されます。

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JR東日本、JR九州では全廃

新幹線回数券の廃止はJR他社でも相次いでいて、JR東日本では、2021年6月を以て全ての新幹線回数券を廃止します。東京~仙台、新潟といった主要区間の新幹線回数券も姿を消すのでニュースとなりました。

また、JR九州の九州新幹線でも、回数券の一種である「九州新幹線2枚きっぷ」が、2021年3月31日を以て全て廃止されました。

今回の東海道新幹線の回数券廃止も、そうした流れの上にありますが、東阪間という日本で最も利用者の多い区間を含むだけに、これまでにない衝撃を以て受け止められそうです。

そう遠くない将来に

2022年の回数券廃止が、今回の発表のみにとどまるのであれば、東海道・山陽新幹線にまたがる長距離区間などで、回数券が残ることになります。

ただ、残ったとしてもおそらくは一時的なことでしょう。回数券のメインターゲットであるヘビーユーザーほど、インターネット販売に慣れやすいものです。そして利用者がネットに慣れてしまうと、駅窓口や金券ショップでわざわざ回数券を購入するのが面倒になるのは避けられません。

となると、全ての新幹線回数券が姿を消す日は、そう遠くなさそうです。(鎌倉淳)

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