JR東日本が、東北本線盛岡~一ノ関間で新たな「SL観光列車」を運行する計画を発表しました。「SL銀河」で使用していたC58形を活用し、2029年春以降の運行開始を目指します。東北に新たな観光ルートが生まれそうです。
平泉などを結ぶ
JR東日本は、C58形蒸気機関車が牽引する新たな観光列車の運行について検討を開始すると発表しました。運行開始は2029年春以降です。
運行区間は岩手県内の東北本線・盛岡~一ノ関です。JR東日本によりますと、世界遺産・平泉など人気観光地を結ぶことで、地域の観光資源のさらなる活性化と、東北地方へのインバウンド誘致を目指すということです。
客車は既存車両を改造しますが、詳細は未発表です。

「SL銀河」後継列車
JR東日本は、東日本大震災からの復興支援として、2014年から2023年まで釜石線で「SL銀河」を運行していました。このときの牽引機がC58形239号機です。
この機関車は岩手県営運動公園で静態保存されていたものを動態復元していました。「SL銀河」運行終了後は、JR東日本が動態保存しています。
新たなSL列車は、この機関車を活用します。岩手県で保存されていた車両を復元したという経緯から、今回も岩手県内での運行ということになったのでしょう。つまり、新たなSL列車は、「SL銀河」の後継と位置づけられます。
新たな観光ルート
JR東日本では、人口減少を見据え、東北地方への観光客誘致に力を入れています。東北随一の観光地として知られる平泉と新幹線停車駅とをつなぐ区間に、SL列車を設定することで、新たな観光ルートを創出しようという試みに感じられます。
詳細な運行計画は未発表です。JR東日本では、「今後、車両改造や運行計画の検討を進め、地域と連携しながら、北東北ならではの魅力を体験できる列車づくりを進めてまいります」としています。(鎌倉淳)






















