国鉄型通勤電車として親しまれてきた115系が、JR東日本の高崎支社管内から引退することが発表されました。引退を記念して、2018年3月21日にさよなら運転ツアーを実施するなどのイベントを予定しています。これで、JR東日本では、115系は新潟エリアに残るのみとなりました。
山岳路線・寒冷地対応の近郊型電車
115系は1963年に登場した国鉄の近郊型車両です。1983年まで20年にわたり、計1921両が製造されました。
外観は、東海道線・横須賀線などに投入された113系に似ていますが、113系は平坦路線・温暖地向けで、115系はその山岳路線、寒冷地対応の車両です。内部は国鉄時代の近郊電車の標準形ともいえるセミクロスシートです。
115系は、国鉄時代から各地で広く運用されてきました。現在も、高崎エリアでは両毛線、上越線、吾妻線などの普通列車で使用されています。
3月ダイヤ改正までに定期運用終了
しかし、115系は最近、各地でその姿を消しており、JR東日本高崎支社管内でも、2018年3月ダイヤ改正までに定期運用を終了し、引退することが発表されました。4月以降にJR東日本で115系が残るのは新潟支社管内だけになります。
新潟エリアでも、115系の多くがすでにE219系へ置き換えられていて、現在の運用は少なくなっています。今後、115系が見られるのは、新潟エリアのほか、しなの鉄道や、JR西日本の山陽エリア、福知山エリアに限られそうでです。
さよならイベントを実施
定期運行終了を前に、JR東日本高崎支社では、2018年1月15日から3月中旬まで、車体側面に「ありがとう115系」のシールを貼付して運行します。2月から3月にかけては、115系が走る路線や湘南色にゆかりのある駅をめぐる「Thank you GUNMA 115系湘南色スタンプラリー」も実施されます。
3月21日には、「ありがとう115系」という専用ヘッドマークを掲出した団体専用列車による日帰りツアーも実施。信越本線コース(午前、高崎~横川間)と上越線コース(午後、高崎~水上間)が設定されています。
このツアーが「さよなら運転」となるようです。運行時刻表は以下の通りです。
■信越本線コース
高崎09:47→横川10:20
横川10:50→高崎11:20
■上越線コース
高崎13:14→水上14:26
水上15:02→高崎16:04
各コースとも大人11,500円、子ども10,150円で、募集人員は各192人です。募集は1月下旬からJR高崎支社ウェブサイトで行われます。申し込み多数の場合は抽選です。