京王電鉄が「高尾山湯ったりきっぷ」を平日限定で通年発売します。高尾山までの往復きっぷと、京王高尾山温泉の入館料などがセットになったきっぷです。
ケーブルカーと温泉、食事がセット
京王電鉄は、「高尾山湯ったりきっぷ」を、2021年8月23日から平日限定で通年発売します。
このきっぷは、京王電鉄の各駅から高尾山口までの往復乗車券に、高尾山ケーブルカー・リフトの往復乗車券、京王高尾山温泉の入館料と食事がセットになったものです。
2020年12月から2021年4月に期間限定で発売されていましたが、このほど、平日限定ながら通年発売することが決まりました。
どこまでお得なのか
「高尾山湯ったりきっぷ」の、主な駅からの価格は以下の通りです。
発着駅 | 価格 |
---|---|
新宿・渋谷 | 3,220円 |
明大前 | 3,190円 |
調布 | 3,140円 |
府中 | 3,080円 |
高尾 | 2,860円 |
新宿発着を例に取ると、3,220円です。
新宿~高尾山口の運賃が往復780円、高尾山ケーブルカーの往復運賃が950円、高尾山温泉の入館料の平日料金が1,000円ですので、合計すると2,730円。これだけでは元が取れません。
ただ、高尾山温泉の食事が1,000円程度なので、それを含めると3,730円、さらにタオルセット350円も含まれているので、あわせると4,080円となります。つまり、全体としては、定価の2割引程度の価格設定といえます。
そのほか、割引として、高尾山トリックアート美術館の入館料が200円引き、高尾山スミカ 天狗焼が50円引き、高尾山さる園・野草園の入園料が130円引きなどとなっています。
登山者向けではない
実際のところ、登山をする場合は、少なくとも片道はケーブルカーに乗らないでしょう。温泉に入っても食事は別のところで、とお考えの方もいるでしょう。つまり、そうした方には向かないきっぷです。
ケーブルカーで山上まで往復し、下山後タオルを持参せずに温泉に入り、そのまま食事をする、という人には格安のチケットです。高尾山登山をするというよりは、温泉を目当てに、周囲も軽く観光する人向けのきっぷといえそうです。(鎌倉淳)