臨時「サンライズ出雲」は3時間も長くかかる。「お得」なのか「遅すぎる」のか。乗車時は食料のご準備を

2014年~2015年の年末年始に設定された臨時列車の「サンライズ出雲」。このダイヤが注目です。というのも、とっても遅いのです。

下りの「サンライズ出雲91号」は、東京22時40分発で出雲市13時25分着。所要時間14時間45分です。上りの「サンライズ出雲92号」は、出雲市14時48分発で東京6時着。所要時間15時間12分です。定期の「サンライズ出雲」が下り11時間58分、上り12時間13分ですので、上下ともおおむね3時間余計にかかることになります。

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全区間でまんべんなく遅い

時刻表を見ると、特定の区間で遅いのではなく、東海道・山陽区間や伯備線区間で、まんべんなく遅いようです。上りの場合は伯備線部分でとくに足が遅く、米子~岡山間で3時間51分もかかっています。同区間を定期列車は2時間33分で走りますので、1時間18分も余計にかかっています。

時刻表上でわかる長時間停車は、下りの松江31分、上りの大阪10分くらいです。線路上をのろのろ走るわけではないでしょうから、それ以外の運転停車が長いようです。

それにしても、全部乗り通した場合、往復とも約15時間。遅すぎるとは思いますが、鉄道ファンには「お得」な列車かもしれません。定期列車の「サンライズ出雲」に乗ると、「もう少し乗っていたいな」と思ったりしますので、「臨時サンライズ」は長く乗れるチャンスです。

サンライズ出雲

駅弁を買う時間がない!

ただ、それだけの長時間、飲食はどうするのでしょう? 現在の「サンライズ出雲」の定期列車には車内販売はありません。「臨時サンライズ」でも車内販売がなければ、食料調達には苦労しそうです。下りの場合、朝食を仕入れる時間帯である姫路や岡山の停車時間は短く、駅弁をホームで買うのも難しそう。ゆっくり買うには、31分停車の松江12時20分着まで待たなければなりません。

上りは食料を持たずに乗車した場合、18時4分着の新見の5分停車が最大のチャンスです。でも、新見で駅弁を売っているのでしょうか? それを逃すと、10分停車の大阪22時14分着まで買い物できそうな停車時間はありません。

あちこちで長時間の運転停車をするなら、ドアを開けて買い物できるようなダイヤにすればいいのに、と思います。なんであれ、乗り通す予定の方は、くれぐれも食べ物を準備してからご乗車を。設定日は下り91号が12月29日と1月4日、上り92号が12月28日と1月3日です。

今こそ乗りたい 寝台列車の旅

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