スカイマークの売上高と最終利益が破綻前を超え、過去最高を記録しました。定時性向上など、運航の品質が改善したことが効を奏しているようです。
中期計画の目標をクリア
スカイマークが2019年6月27日に発表した2019年3月期決算の売上高(事業収益)は、882億円でした。前期の828億円に較べ6.5%増です。破綻前の2014年3月期の売上高が859億円でしたので、それを超えて過去最高を記録しました。
2019年3月期の営業利益は72億円(前期比0.7%増)、経常利益は88億円(同14.5%増)、最終利益(当期純利益)は91億円(同30%増)となりました。破綻前の過去最高益は2012年3月期の77億円でしたので、こちらも2019年3月期で過去最高を更新しました。
同社は3年間の中期計画で、2018年度の売上高800億円、営業利益70億円を目指していて、無事達成したことになります。
2020年の再上場目指す
スカイマークはエアバスの超大型機A380型機の導入に失敗するなどして経営が悪化し、2015年1月に民事再生法の適用を申請し、経営破綻しました。
その後、投資ファンドのインテグラルやANAホールディングスから出資を受け入れて再建がスタート。2016年3月に民事再生手続きを終結しています。
その後、2020年9月までの再上場を目指し、運航品質の向上に力を入れてきました。2017年度の定時運航率は93.06%となり、国内の主要航空会社でトップ。欠航率も0.59%と最も低く、最近は安心して利用できる航空会社になっています。こうした信頼性の向上が、業績にも寄与しているのでしょう。
スカイマークは国際線進出も視野に入れていて、2019年3月には、サイパンへのチャーター便を運航。定期便化も検討しています。JAL、ANAに続く国内航空会社の第三極として、これからも期待したいところです。(鎌倉淳)