スカイマークがサイパン線の就航を検討していることが明らかになりました。2018年後半にも路線開設をする見込みと、現地紙が報じています。
北マリアナ知事が就航明言
日本からサイパンへの路線は、これまでデルタ航空が成田・サイパン線を運航してきましたが、2018年5月6日を以て運休となりました。これにより、日本とサイパンを結ぶ航空路線はなくなり、サイパンの観光当局などが、後継となる航空会社を探していました。
サイパンの現地紙サイパントリビューン2018年5月6日付によりますと、サイパンを統治する北マリアナ諸島のラルフ・トーレス知事が、今週末、羽田空港のスカイマーク本社を訪れ、今年の冬スケジュールからの日本・サイパン直行便就航について話し合ったとのことです。
同紙によると、知事は、スカイマークの経営者が2018年冬ダイヤからの就航を目指して、マリアナ政府観光局や港湾局などの政府機関関係者とすでに面談したことを明かしたうえで、これらの政府機関は「スカイマークを全面的にサポートする」と明言しました。そのうえで、「公式発表は、関係機関の評価手続きと公的な決定が終わり次第、速やかに行われるだろう」と述べたとのことです。
羽田深夜早朝枠か
現時点で、スカイマークは、サイパン就航について公式なコメントを出していません。ただ、スカイマークの佐山展生会長は、2018年1月、報道各社のインタビューに対し、2月の平昌五輪にあわせて韓国への国際チャーター便を運航した後、2019年にも国際定期路線へ参入する意欲を見せていました。
そうした背景のうえで、北マリアナ諸島の知事が実社名を挙げて発言したのですから、スカイマークのサイパン就航の可能性はかなり高いと言えそうです。実現すれば、スカイマークにとって初の国際線定期路線進出となります。
日本側の発着地は明らかではありません。スカイマークの拠点は羽田空港なので、深夜早朝枠が使えるのなら、羽田発着が合理的でしょう。デルタの後継という位置づけなら成田空港になりますが、その場合は、機材運用のため、成田・サイパン以外の別路線を展開しなければならなくなります。
ともあれ、一度はなくなった日本・サイパン線が、日本の航空会社によって再開されるなら、旅行者として嬉しい限りです。(鎌倉淳)