首都圏グリーン料金、値上げの全詳細。最大1,810円、青春18きっぷ利用者に痛手

ホリデー料金を実質廃止

JR東日本が首都圏グリーン料金を改定します。ホリデー料金を実質廃止のうえ、101km以上の区分を新設し、最大料金を1,810円とします。青春18きっぷでの長距離利用者には厳しい内容です。

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「事前料金」から「Suica料金」へ

JR 東日本は、2024 年3月16日のダイヤ改正より、首都圏で運転している普通列車のグリーン料金を改定すると発表しました。

新料金では、これまでの「事前料金」と「車内料金」という購入区分を廃止。新たに「Suica グリーン料金」と「通常料金」の区分を設定します。

「Suica」と「通常」の差額は260円で、従来の「事前」「車内」の差額と同じです。

首都圏グリーン車
 

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ホリデー料金を実質廃止

平日とホリデー料金の区分も廃止し、通年同額とします。そのうえで、101km以上の料金区分を新設します。これまでは、50kmまでと51km以上の2区分でしたが、新制度では50kmまで、51~100km、101km以上の3区分となります。

新価格のSuica料金と平日事前料金を比較すると、50kmまでが現行780円のところ750円となり、30円の値下げ。51~100kmは1,000円で変更はありません。101km以上はこれまで1,000円だったところ、1,550円となります。

新価格のSuica料金と平日事前料金は、100km以下に限れば同水準なので、実質的にはホリデー料金を廃止し、平日料金に統合する形での値上げといえます。

首都圏グリーン料金値上げ
画像:JR東日本プレスリリース

 
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最大93%値上げ

101km以上の区間の設定により、長距離は平日でも55%の大幅値上げとなります。さらに、ホリデー事前料金と比べると、101km以上はこれまで800円のところ1,550円となり、93%の大幅値上げです。

東京駅を起点に考えると、101km以上というのは、熱海(104.6km)、宇都宮(109.5km)、高崎(105.6km)あたりが該当します。つまり、東京からグリーン車連結列車の終点付近まで乗れば、101km以上の最大料金に該当します。

小山~横浜や、千葉~横須賀というように、外縁部から都心を通り抜けて利用しても最大料金になる場合があります。

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18きっぷ利用者には痛手

影響を最も大きく受けるのが、土休日に長距離で利用するレジャー客でしょう。とくに、長距離利用をしがちな青春18きっぷ利用者には痛手です。

なかでも痛みが大きいのは、西日本からの利用者でしょう。グリーン車Suicaシステムを利用できるのは、Suica、PASMO、Kitaca、TOICAのみです。これ以外の交通系ICカードでは、Suicaグリーン券が購入できません。

すなわち、首都圏や東海圏、札幌圏の交通系ICカード利用者は「Suica料金」で首都圏グリーン車に乗れますが、ICOCAやSUGOCAといった西日本・九州の交通系ICカード利用者は、「通常料金」でしか乗れなくなってしまいます。

こうしたエリアからの利用者が、青春18きっぷで首都圏に入り、グリーン車に乗ろうとしたら、最大1,810円もかかってしまうのです。たとえば大阪から東海道線に乗ってきた旅行者が、熱海から東京までグリーン車を利用する場合、Suicaを保持してなければ1,880円もかかることになります。

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平日の通勤客には影響小さく

一方、新料金制度は、平日に通勤で利用している利用者には、あまり影響がありません。101km以上を在来線で通勤している人は多くはないでしょうから、ほとんどの通勤利用者は、新制度でも同額か30円引きで利用できます。

そう考えると、今回の価格改定は、旅行者、とくに青春18きっぷなど長距離普通列車利用者を「狙い撃ち」しているといえるかもしれません。

土休日に「800円」で利用できたグリーン車を、「1,550円」や「1,810円」でも利用するかどうか。旅行者としては悩みどころでしょう。(鎌倉淳)

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