「青春18きっぷ」が40周年達成。2022年も例年通りの期間と価格で発売へ!

記念商品はなし

青春18きっぷが発売40周年を迎えました。JR各社が2022年の発売予定を発表。40年目も例年通り、年3回の利用期間が設定されましたが、記念商品などの発表はありませんでした。

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国鉄時代からの乗り放題きっぷ

青春18きっぷは、JR全線の普通・快速列車が乗り放題の企画乗車券です。

前身となる「青春18のびのびきっぷ」が初めて発売されたのは1982年3月1日。「フルムーン夫婦グリーンパス」に続く、国鉄の乗り放題企画きっぷ第2弾という位置づけで登場しました。

当時の価格は8,000円で、1日間有効が3枚と2日間有効が1枚の4枚綴り。計5日間有効でした。有効期間は3月1日から5月31日までで、春休みに加えゴールデンウィークも利用できました。ただし、冬の設定はなく、春と夏だけでした。

当時のルールはシンプルで、国鉄の普通・快速列車と連絡船の普通船室が乗り放題、というだけです。第三セクターや津軽海峡の特例はなく、グリーン車も一切利用できません。東京を起点に5日間で鹿児島や帯広を往復できたそうで、8,000円で日本全国に出かけられる安さが評判を呼び、若者の旅のアイテムとして定着しました。

驫木駅

2022年の期間と価格

その後、幾多のルールや期間の変更を経て、近年は春、夏、冬の年3回、合計126日間の利用日で定着しています。2022年の発売予定も例年通りと発表され、青春18きっぷは無事40周年を迎えました。

青春18きっぷの2022年の発売期間、利用期間、価格は、以下の通りです。

〔春季〕
・発売期間:2月20日~3月31日
・利用期間:3月 1日~4月10日
〔夏季〕
・発売期間:7月 1日~8月31日
・利用期間:7月20日~9月10日
〔冬季〕
・発売期間:12月 1日~12月31日
・利用期間:12月10日~2023年1月10日
〔価格〕
・12,050円

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青春18きっぷの効力

2022年の青春18きっぷに、ルールの変更はありません。JR全線の普通列車と快速列車の普通車自由席、JR東日本のバス高速輸送システム(BRT)、JR西日本宮島フェリーが自由に乗り降りできます。

JR以外の鉄道路線は原則として乗車できませんが、青い森鉄道線の青森~八戸間、青森~野辺地間、八戸~野辺地間、あいの風とやま鉄道線の高岡~富山間、IRいしかわ鉄道線の金沢~津幡間で、普通列車や快速列車で通過する場合に限り利用できます。

普通列車の普通車指定席やグリーン車自由席などは、指定席券やグリーン券を別途購入すれば利用できます。

特急列車やグリーン車指定席などは原則として利用できません。ただし、以下の区間のみ、特急列車の普通車自由席を利用できます。

・石勝線 新夕張~新得間
・奥羽本線 新青森~青森間
・佐世保線 早岐~佐世保間
・宮崎空港線など 宮崎~宮崎空港間

以下の区間では、全車指定席の普通・快速列車の普通車の空いている席も利用できます。

・奥羽本線 新青森~青森間

具体的には、「リゾートしらかみ」に乗車できます

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青春18きっぷ北海道新幹線オプション券

青春18きっぷ北海道新幹線オプション券も例年通り発売されます。青春18きっぷと併用する場合にかぎり、北海道新幹線の奥津軽いまべつ~木古内間を利用できるきっぷです。価格は2,490円です。

青春18きっぷ北海道新幹線オプション券の効力

北海道新幹線奥津軽いまべつ~木古内間の普通車と、道南いさりび鉄道線木古内~五稜郭間の普通列車を連続して利用できます。1枚に付き片道1回のみです。北海道新幹線奥津軽いまべつとJR在来線の乗換駅は、津軽線津軽二股駅です。

青春18きっぷ北海道新幹線オプション券の2022年の発売期間、利用期間は、以下の通りです。

〔春季〕
・発売期間:2月20日~4月10日
・利用期間:3月 1日~4月10日
〔夏季〕
・発売期間:7月 1日~9月10日
・利用期間:7月20日~9月10日
〔冬季〕
・発売期間:12月 1日~1月10日
・利用期間:12月10日~2023年1月10日

青春18きっぷの発売・利用期間と同じです。

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当時の18歳はいま…

「青春18のびのびきっぷ」は、若者に鉄道で旅に出る習慣を身につけてもらい、年を重ねても鉄道を愛用するファンを増やすのが狙いで発売されました。

それから40年。「青春18のびのびきっぷ」が発売された当時の18歳は、今年58歳を迎えます。国鉄担当者の狙いは当たり、当時の若者は鉄道で旅に出る習慣を身につけて年を重ねたようで、いまや青春18きっぷは中高年の旅行のアイテムとしても定着しています。

若者からシニアまで、多くの人に愛される青春18きっぷ。新型コロナウイルス感染症が広まる時節柄、記念商品などの発売がなかったのは残念ですが、40周年目の発売を祝い、末永い継続を願いたいところです。(鎌倉淳)

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