西武特急に安く乗る方法まとめ。格安チケット、割引きっぷを全網羅

西武特急に安く乗る方法について、2023年の最新情報を反映してまとめてみました。基本的な格安チケットから、ちょっとした工夫までご紹介します。

池袋～西武秩父1,700円

西武特急は、池袋、西武新宿から秩父や飯能、川越を結んでいます。

池袋～西武秩父を結ぶ特急が「ちちぶ」、池袋～飯能間が特急「むさし」、西武新宿～本川越間が特急「小江戸」です。野球開催時には池袋～西武球場前間に特急「ドーム」も運転されます。

「ちちぶ」「むさし」「ドーム」は、001系「ラビュー」での運行です。「小江戸」は10000系「ニューレッドアロー」での運行です。

西武鉄道では、2023年7月から特急料金を改定します。改定後の池袋～西武秩父間の正規運賃・料金の合計は1,700円、西武新宿～本川越間は1,120円です。全車指定席で、自由席はありません。

西武特急の主要区間の運賃・料金を、以下に表にしてまとめておきます。

※2023年7月改定価格
 
西武特急で池袋から西武秩父へ行く場合、正規料金は乗車券800円＋特急券900円の片道1,700円です（2023年7月改定価格。以下同）。

西武新宿から本川越へは、乗車券520円+特急券600円の1,120円です。

お手頃な価格ですが、もう少し安くならないか、検討してみましょう。

株主優待券を使う

西武では株主に対し「株主優待乗車証」（株主優待券）を発行しています。西武鉄道全線を片道1回乗車できます。金券ショップでも流通していますので、株主以外の方が入手し、利用することも可能です。

西武鉄道の株主優待券は、西武鉄道の株主に配布されます。株主でない方は、金券ショップなどで手に入れましょう。金券ショップでの相場は500円程度です。

株主優待券だけでは特急に乗れず、別途特急券が必要です。池袋～西武秩父の場合、7月からの特急料金は900円です。

株主優待券を500円で入手できた場合、特急券とあわせて1,400円で池袋～西武秩父間の特急「ちちぶ」（ラビュー）に乗車できます。正規運賃・料金の値段は1,700円ですので、300円お得になります。

株主優待券は西武線のどの区間でも使えますが、距離の短い区間では割引の効果が失われます。金券ショップで500円で入手した場合、たとえば池袋～所沢間の利用では元が取れません。

「ちちぶ」向けの割引きっぷ

西武鉄道は、秩父や川越エリアを対象としたフリーきっぷを販売しています。秩父や川越観光が目的なら、こうしたフリーきっぷと組み合わせると、安く旅行できます。

「秩父漫遊きっぷ」は、西武秩父までの往復乗車券と、西武秩父駅前温泉 祭の湯、バス、レンタカーから選んで利用できるクーポンがセットになったきっぷです。

池袋発の価格は2,230円です。特急券は含まれていません。往復の乗車券の正規価格は1,600円（片道800円）ですので、単純往復では元が取れませんが、現地でバスやレンタカーを利用するならおトクです。

秩父鉄道の野上～三峰口間がフリーエリアに含まれた「秩父フリーきっぷ」もあります。価格は2,350円で、特急券が含まれていないのは同じです。秩父鉄道に乗って長瀞や三峰口方面へ向かうならおトクです。

「小江戸」向けの割引きっぷ

本川越方面へは、「川越アクセスきっぷ」というシンプルな割引きっぷがあります。西武新宿・高田馬場～本川越間の往復乗車券と往復特急券がセットになったもので、価格は1,500円です。往復の定価が1,780円ですので、約15%割引です。

「小江戸・川越クーポン」は、川越地区の市内バス（小江戸巡回バス）と往復乗車券がセットで、西武新宿・高田馬場発着が1,320円。往復乗車券の正規価格が1,040円ですので、市内バスに2度乗れば元が取れる価格です。

特急券は別途購入する必要があります。

まとめてみると

ここまでお読みになっていただいてわかるとおり、西武特急に割引きっぷはほとんどなく、お得に乗る方法は限られています。

秩父や川越を観光するなら、現地のバスなどがセットになった「秩父フリーきっぷ」「秩父漫遊きっぷ」「小江戸・川越フリークーポン」と組み合わせるのがいいですし、単なる移動なら株主優待券を買うのもいいでしょう。

「小江戸」に乗るなら「川越アクセスきっぷ」を検討するといいでしょう。

池袋～所沢・飯能や、西武新宿・高田馬場～所沢といった区間では、残念ながら格安チケットはありません。（鎌倉淳）