「大阪発サイコロきっぷ」2023年版の研究。目的地に「外れ」なし!

抽選40,000組

JR西日本が、「サイコロきっぷ」2023年夏にも「大阪発サイコロきっぷ」を発売します。旅の行き先がサイコロの出目で決まるという企画です。内容を研究してみましょう。

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第5弾は抽選制

「サイコロきっぷ」は、JR西日本のアプリ上でサイコロを振って、出た目によって行き先が決まるというきっぷ。2022年7月に第1弾が発売され、これまで大阪発2回と広島発1回、岡山発1回の計4回が発売されました。

その第5弾の発売が決まりました。今回の出発地は大阪で、「大阪発サイコロきっぷ」という名称。2023年8月1日に事前抽選が開始されました。

着地(行き先)は金沢、城崎温泉、呉(広島)、博多の4箇所です。出現確率は金沢、呉が1/3ずつで、城崎温泉が2/9、博多が1/9です。

大阪発サイコロきっぷ2023
画像:JR西日本

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平日5,000円、週末8,000円

「大阪発サイコロきっぷ」の価格は月~木出発が5,000円、金~日出発が8,000円。いずれもエントリー料4,500円を含みます。エントリー料4,500円、月~木出発のきっぷが500円、金~日出発が3,500円という内訳です。第4弾の「岡山発」と同価格です。

今回はエントリーの前に事前抽選が必要で、事前抽選に当たったら、エントリーし、サイコロを振って購入する、という手順になります。当選は40,000組、エントリーは一人1回のみです。

エントリーにはWESTERアプリが必要で、エントリーをすると、会員サポートページに「サイコロを振る」バナーが表示されます。バナーをタップすると、サイコロを振ったことになり、行き先が決定します。

エントリー料の払い戻しはできませんので、「サイコロの振り直し」はできず、自分の好まぬ行き先だったとしても受け入れるほかありません。画面上の案内にしたがって、「大阪発サイコロきっぷ」を購入します。

大阪発サイコロきっぷ2023
画像:JR西日本

 
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有効期間2日間

大阪から目的地への往復には新幹線・特急の指定席が利用できます。ただし、広島~呉間は在来線普通列車の利用となります。「サンライズ出雲、瀬戸」や「WEST EXPRESS 銀河」は利用できません。

利用期間は8/24~10/31の連続する2日間。「サイコロきっぷ」はWESTERアプリでのみエントリー可能で、きっぷ購入後にe5489で列車の予約も済ませます。

きっぷの受け取り前なら列車の変更は28回まで可能です。きっぷの受け取り後の変更はできません。乗り遅れた場合には、指定券に表示された乗車日の当日に、運輸上支障がないと認められる場合に限って、利用できる対象列車の自由席に乗車できます。

有効期間は2日間です。2日間のうちに、大阪から上記の各駅まで往復しなければなりません。途中下車は一切できません。

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「大阪発サイコロきっぷ」2023年版の概要

「大阪発サイコロきっぷ」2023年版の概要は以下の通りです。

■「大阪発サイコロきっぷ」
○事前抽選申込期間
 2023/8/1(14:00)~8/14(23:59)

○エントリー期間
 2023/8/22~9/30

○発売期間
 2023/8/22~10/30
 利用開始日の1ヶ月前から当日まで発売

○利用期間
 2023/8/23~10/31の連続する2日間
 ※10/30利用開始分まで発売
 ※9/15・9/16・9/17・10/6 ・10/7・10/8利用開始分を除く

○価格
 月~木出発:5,000円
 金~日出発:8,000円
 ※いずれもエントリー料4,500円を含む。エントリー料を支払ってサイコロを振ったあと、きっぷ(500円または3,500円)を購入するという手順。
 ※エントリー1回につき1~3名が旅行可能。

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割引率は?

各方面の割引率は以下の通りです。

大阪発サイコロきっぷ2023割引率
画像:JR西日本

博多、呉、金沢、城崎温泉の順に割引率が高くなっています。博多の場合、平日で83%と圧倒的な安さです。一方、休日の城崎温泉は34%で、よくある「割引きっぷ」の割引率にとどまります。

1日1,000席程度

以上が、「大阪発サイコロきっぷ」2023年版の概要です。「サイコロ」というネーミングが楽しさを演出しますが、要は4つの候補地が示されている「行き先不明のガチャ」きっぷです。

第3弾の「大阪発サイコロきっぷ」は、非常に好評のため、期間中に急遽販売を打ち切るという事態になりました。それを受けて、第4弾となる「岡山発」で値上げに踏み切り、今回はエントリーに事前抽選制を導入して販売枚数に4万組という制限をかけました。

合計63日分の設定ですので、1日あたり平均634枚となります。最大3名まで旅行できますが、一人旅も多いと思われますので、1日に1,000席程度の供給という計算になるでしょうか。3分の1の確率の金沢、呉で1日約300席ずつ、9分の1の確率の博多は1日100席程度ということになります。

目的地に「外れ」なし

原則として途中下車はできませんが、呉が行き先の場合のみ、広島で途中下車ができます。したがって、呉は「広島」と読み替えてもいいでしょう。

今回は、目的地が4箇所とも観光資源が豊富な都市や温泉地です。価格的に「当たり外れ」はあるものの、旅先としてはどこも魅力的で、「外れ」がありません。そのため、設定された目的地に滞在するだけで、十分楽しめそうです。(鎌倉淳)

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