「ぷらっとこだま」完全ガイド【2024年版】 料金、使い方、変更、キャンセルまで解説

超初心者向けにわかりやすく

「ぷらっとこだま」は東海道新幹線の定番の格安チケットです。2024年3月に大幅なリニューアルがおこなわれましたので、最新料金と使い方の詳細を、初心者向けにわかりやすく解説しましょう。

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「ぷらっとこだま」とは

東海道新幹線には、「のぞみ」「ひかり」「こだま」の3種類の列車が走っています。最も速いのが「のぞみ」で、最も遅いのが「こだま」です。「こだま」は、東海道新幹線の全ての駅に停車します。

「ぷらっとこだま」とは、その「こだま」を利用する格安チケットです。「のぞみ」「ひかり」に比べると時間はかかりますが、そのぶん東海道新幹線を格安で利用できます。

「普通車指定席プラン」と「グリーン車指定席プラン」があります。正規価格に比べ、「普通車」で約20%、グリーン車で約30%安くなります。

「ぷらっとこだま」は、これまでJR東海ツアーズという旅行会社のウェブサイトで販売されてきました。しかし、2024年3月から、EX旅パックの「EXダイナミックパック」による販売に変更されています。

EXダイナミックパックのウェブサイトにて予約、購入できます。交通系ICカード番号を登録すれば、チケットレスで新幹線に乗車できます。

JR駅や旅行会社の窓口では購入できません。

N700S

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「ぷらっとこだま」の商品内容

「ぷらっとこだま」は、東海道新幹線「こだま」の指定席とワンドリンク引換券がセットになっています。

名称のとおり、「こだま」しか利用できません。「こだま」を利用すると、たとえば東京~名古屋は約2時間40分、東京~京都は約3時間30分、東京~新大阪は約4時間です。

「ぷらっとこだま」に往復の設定はありません。往復で利用する際も、片道ずつ購入します。当然、往復割引もありません。

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「ぷらっとこだま」の設定区間

「ぷらっとこだま」は、東京、品川、新横浜、静岡、浜松、名古屋、京都、新大阪の相互駅間で設定があります。

「東京・品川・新横浜~名古屋・京都・新大阪」や、「静岡・浜松~名古屋・京都・新大阪」などは設定区間です。

これらの駅以外では設定がありませんので、利用できません。つまり、「東京~熱海」や、「新横浜~豊橋」「名古屋~米原」などは利用できません。

また、上記駅間であっても、「東京・品川~新横浜」「静岡~浜松」「京都~新大阪」の設定はありません。

東海道新幹線以外の新幹線には設定がありません。山陽新幹線にまたがる「東京~新神戸」などの設定もありません。

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「ぷらっとこだま」の価格

「ぷらっとこだま」の価格は、普通車指定席で、正規価格に対し、おおむね17~22%程度の割引となっています。

以下は、普通車利用の主な区間の価格です。品川駅は東京駅と同一価格です。

「ぷらっとこだま」料金表(円)
区間 価格 定価(参考)
東京~静岡 5,400 6,470
東京~浜松 6,970 8,440
東京~名古屋 8,810 11,090
東京~京都 10,790 13,850
東京~新大阪 11,210 14,400
新横浜~静岡 4,780 5,700
新横浜~浜松 6,610 8,000
新横浜~名古屋 8,290 10,430
新横浜~京都 10,290 13,180
新横浜~新大阪 10,960 14,070
名古屋~京都 4,410 5,700
名古屋~新大阪 4,990 6,470

※「定価」はJR窓口で購入した場合の通常期の普通車指定席価格。
※子ども価格もあり。
※2024/3/1~4/26、5/7~6/30の価格。4/27~5/6は設定除外日。

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「ぷらっとこだま」グリーン車の価格

「ぷらっとこだま」には、グリーン車の設定もあります。グリーン車利用の場合は、おおむね25~35%程度の割引率となっています。割引率ではグリーン車のほうがお得です。

指定席が満席の場合でも、グリーン車に空席がある場合もあります。以下はグリーン車利用の主な区間の価格です。

「ぷらっとこだま」グリーン席料金表(円)
区間 価格 定価(参考)
東京~静岡 6,600 8,740
東京~浜松 9,080 12,100
東京~名古屋 9,720 14,750
東京~京都 12,120 18,720
東京~新大阪 12,470 19,270
新横浜~静岡 6,030 7,970
新横浜~浜松 8,750 11,660
新横浜~名古屋 9,280 14,090
新横浜~京都 11,710 18,050
新横浜~新大阪 12,260 18,940
名古屋~京都 6,030 7,970
名古屋~新大阪 6,600 8,740

※「定価」はJR窓口で購入した場合の通常期のグリーン車正規価格。
※子ども価格もあり。
※2024/3/1~4/26、5/7~6/30の価格。4/27~5/6は設定除外日。

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「ぷらっとこだま」の使い方

・前日23時30分までにEXダイナミックパックで購入申込みをします。

・駅窓口や、JR東海ツアーズ店舗での購入はできません。

・チケットレス乗車です。交通系ICカードを登録し、そのカードを駅の改札口にかざせば通過できます。

・交通系ICカード利用の場合、在来線の改札口から入ることもできます。在来線から、直接新幹線改札口を通ることもできます。

・交通系ICカードを利用しない場合は、QRチケットで新幹線改札口から乗車します。QRチケットはスマホで表示できます。

・ドリンク券もスマホでQRコードを表示します。駅構内のキオスクなどで有効です。乗車前にキオスクに行って引き換えておきます。ソフトドリンク660ml以下のペットボトルや、350mlのビールなどに引き換えられます。

・指定された列車が来たら、指定された座席に座ります。席移動はできません。

・座席変更は、乗車前なら可能です。座席変更以外の変更(列車変更など)はできません。

・到着駅では、新幹線または在来線改札口から外に出ます。交通系ICカード利用の場合、そのまま在来線に乗り継ぐこともできます。

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「ぷらっとこだま」のルール

「ぷらっとこだま」は旅行会社の旅行商品です。JRの「きっぷ」ではありません。そのため、普通のきっぷとは異なるルールがあります。

気を付けなければならないのは、おもに以下の5点です。

チケットレス乗車しかできない

「ぷらっとこだま」は、2024年3月1日からチケットレスでのみ乗車できます。乗車票は廃止されました。

「ぷらっとこだま」購入時に交通系ICカード(Suica、PASMO、ICOCAなど)を登録し、そのカードを東海道新幹線の駅改札口にかざせば通過できます。複数人の予約の場合も、それぞれのICカードを登録します。

交通系ICカードを利用しない場合は、QRチケットでの乗車となります。QRチケットはスマホで表示できます。スマホがない場合は、パソコンなどであらかじめ印刷しておきます。

複数人で利用する場合は、メールなどで座席ごとに同行者へ渡してスマホで表示させます。あるいは、QRチケットをあらかじめ印刷しておきます。

交通系ICカードの登録をせず、スマホも持たず、QRコードのプリントアウトもしないで駅に行ってしまうと、乗車できません。詰んでしまいます。出発前に、なんらかの乗車方法が準備できていることを確認しましょう。

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在来線改札口も利用できる

交通系ICカード利用の場合は、「乗車用ICカード」に指定した交通系ICカードであれば、新幹線に乗車する駅の在来線改札口から入場することもできます。

在来線を利用せず、改札内を通過するだけであるため交通系ICカードの入金(チャージ)額から運賃を引き去ることはありません。ただし、駅により、一定の入金額が必要な場合があります。

QRチケットを利用する場合は、QRコード対応の新幹線改札口のみ通過できます。このとき、何らかの交通系ICカードを持っていれば、その交通系ICカードで入場し、新幹線乗換改札口ではQRチケットをかざした後、交通系ICカードをタッチすれば、運賃引き去りなく通過できます。

交通系ICカードを全く持っていない場合は、在来線改札口は利用できません。

指定した列車の指定席のみ有効

「ぷらっとこだま」では、予約した列車にしか乗れません。乗り遅れた場合に、後続列車の自由席に乗ったりすることは原則としてできません。

予約した列車に乗車後、勝手に自由席に移ることもできません。指定された座席のみ有効です。

途中乗降不可

「ぷらっとこだま」では途中駅での降車はできません。途中駅からの乗車もできません。

たとえば、新横浜~名古屋のチケットで、小田原や豊橋で乗車または下車することはできません。

前日までに購入

「ぷらっとこだま」は、当日、駅に行っても購入できません。購入期限は前日23時30分です。前日23時30分までに「EXダイナミックパック」のウェブサイト(インターネット)で購入する必要があります。

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「ぷらっとこだま」のキャンセル

「ぷらっとこだま」は、新幹線の出発時刻前まで取消(キャンセル)が可能です。マイページにログイン後、ウェブ上で取消操作をします。

「ぷらっとこだま」は旅行商品(パッケージツアー)なので、キャンセル料(取消料)は旅行会社の規定に依拠します。キャンセル時期により、JRの正規価格のきっぷより取消料が高い場合があるのでご注意ください。

「ぷらっとこだま」のキャンセル料(取消料)は以下の通りです。出発の10日前より、旅行代金に対して以下の料率で取消料が発生します。

「ぷらっとこだま」のキャンセル料
取消日 取消料
11日目以前 無料
10日前~8日前 20%
7日前~2日前 30%
前日 40%
当日(出発前) 50%
当日(出発後) 100%

※「取消料」は購入金額に対する割合。

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「ぷらっとこだま」の上手な使い方

「ぷらっとこだま」は、利用日の前日23時30分まで、インターネットで予約・購入できるのが大きな長所です。前日に予約して、当日、チケットレスで乗車できますので、お得で使いやすい格安チケットといえます。

発売は1ヶ月前からです。ただ、変更は一切不可で、出発10日前を過ぎると20%~50%のキャンセル料がかかってしまうので注意が必要です。JRの正規チケットに比べると、出発間際のキャンセル料が高くなっています。

席数は限定なので、週末などは売り切れてしまうことがあります。そのため、あまりギリギリまで購入しないと、満席で買えなかったりします。予定が確定してキャンセルの心配がなくなったら、早めにチケットを押さえてしまうのがいいでしょう。

普通車指定席が安いのは言うまでもありませんが、お得なのはグリーン車です。ゆったりした座席に座っていると、少々時間がかかっても気にならなくなります。

最大の注意点は、乗り遅れたら無効だということ。乗り遅れたときにチケットの払い戻しは一切ありません。そのため、当日は、出発時刻ギリギリに行かないことです。早めに駅に着いて、列車の出発を待つくらいの心持ちでいるのがいいでしょう。(鎌倉淳)

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