東武鉄道が「プレミアム スペーシア」など5つの商標を出願したことが明らかになりました。開発中の新型特急の愛称とみられます。
11月11日出願
東武鉄道は、2021年11月11日に5つの商標を出願し、11月30日に公開されました。公開された出願商標は出願番号順に以下の5つです。
「プレミアム スペーシア」
「スペーシア ルクス」
「スペーシア クロス」
「スペーシア エックス」
「グラン スペーシア」
役務は「鉄道による輸送及びこれに関する情報の提供」などです。
いずれも「スペーシア」という名称が含まれています。東武鉄道は11月11日に特急「スペーシア」の新型車両としてN100系の導入を発表していて、商標出願日と同日であることから、これら商標は特急「スペーシア」の新型車両の愛称または列車名、サービス名とみていいでしょう。
複数候補を同時出願
東武鉄道は、列車の愛称を商標として出願する際に、複数候補を同時出願する傾向があります。最近では、「SLふたら」について、2019年9月に「ふたら」「てんかい」「ききょう」の3つを同時出願。「THライナー」について、2019年3月に「TH LINER」「HiBiTo」「Smart Liner」の3つを同時出願しています。
2018年2月には「東武川越特急」「東武川越急行」「東武川越エクスプレス」「東武川越ライナー」の4商標を同時出願したこともありました。
今回は、それらを上回る5商標同時出願で、東武鉄道が新型「スペーシア」に賭ける意気込みが伝わってきそうです。
有力候補は?
では、この5商標のうちどれが有力でしょうか。過去の例では、出願番号が若いほうが正式採用されやすい傾向がみられます。そう考えると、今回は「プレミアム スペーシア」が本命、「スペーシア ルクス」が対抗でしょうか。
ただ、空前の5商標同時登録ですし、出願順は関係ないと考えれば、「スペーシア クロス」や「グランスペーシア」もありそうです。個人的な感想では、「スペーシアクロス」や「グランスペーシア」はクルマみたいですが。
新型「スペーシア」N100系は2023年に導入予定です。これまでの特急「スペーシア」と同様、浅草~東武日光・鬼怒川温泉間で運行する予定。東武鉄道はN100系を「より上質なフラッグシップ特急」と位置づけていて、「プレミアム」「グラン」といった愛称候補からも、かなり豪華な車両になりそうです。(鎌倉淳)