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奥大山スキー場の閉鎖が決定的に。指定管理者が決まらず

ローカルスキー場の苦境続く

鳥取県江府町にある奥大山スキー場の閉鎖が決定的になってきました。大山の南側に位置するローカルスキー場ですが、近年は赤字が続いており、条件を満たす指定管理者も現れませんでした。

リフト2基のローカルゲレンデ

奥大山スキー場は鳥取県江府町にあるスキー場です。大山の南山麓に位置し、米子自動車道江府インターから15km、30分。吹田インターからだと240km、3時間ほどかかります。

1972年にオープンした江府町営のスキー場で、総面積が18万平米、コース面積が8万平米です。4コースでリフト2基、標高差260メートル、最長滑走距離は1200メートル。小規模なスキー場で、いわゆるローカルゲレンデです。

スペックからして、遠方から大勢のスキー客が訪れるようなゲレンデではありません。スキーバブルの最盛期には年間5~6万人の利用者がいましたが、最近は2万人を割ることも増えていて、雪不足が続いた2019年シーズンは1万3000人にとどまりました。

スキー場の運営も赤字に転落することが多くなり、2018年度は2200万円の赤字。町は一般会計からスキー場運営に関する特別会計に補填してきました。

奥大山スキー場
画像:奥大山スキー場ウェブサイト

4度の指定管理者募集

こうした状況を打開するため、町はスキー場の民営化を目指し、これまで指定管理者を3度にわたり募集してきました。

2017年度に行った2度の募集には応募がありませんでしたが、2018年度に町内の業者や団体に応募を働きかけたところ、1業者が応募。2018年12月に、この業者が指定管理者に内定しました。これにより、奥大山スキー場は存続する見通しとなりました。

ところが、この業者が2019年に1月に辞退。町は、管理者の負担軽減策を盛り込んだ通算4回目となる公募を、4月に実施しました。

6月7日に開かれた定例町議会の全員協議会で、白石祐治町長が、その結果を報告。1社が募集に応じたものの、選定基準を満たせず落選したことを明らかにしました。町長は、「指定管理者をこれ以上募集するつもりもないし、町が直営する考えもない」と述べ、スキー場を閉鎖する方針を示しました。

リフトの老朽化も進んでいて、スキー場存続なら修繕や更新が必要です。そうした事情もあり、スキー場存廃の決断を、これ以上先延ばしできません。2年間にわたり、町として努力したものの、万策尽きたという印象でしょうか。

近年、外国人観光客が訪れる大型スキー場は活況を呈しています。一方で、日本のスキー文化を支えてきた小規模なローカルスキー場は苦戦が続いています。半世紀近い歴史を刻んできたスキー場が姿を消してしまうのであれば、残念というほかありません。(鎌倉淳)